金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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39:角田光代 『ピンク・バス』

2006-02-12 14:32:04 | 06 本の感想
角田光代『ピンク・バス』(角川文庫)
★★★☆☆

「ピンク・バス」と「昨夜はたくさん夢を見た」の二編を収録。
あいかわらず、ざらりとした感触の後味の悪さ。
理解しがたい独自の世界に生きている人物たちの気味の悪さ、
彼らのすぐ傍にいる人々の不安感みたいなものはリアルで、
活字を媒体にしてその「いやな感じ」が染み出してくるようだ。
この人の描く男性はろくでなしばかりで、男性ばかりでなく登場人物すべてを
甘やかさない描き方をしているような気がして、いつもどきっとする。

コメント
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