金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

103:平松洋子 『ひとりひとりの味』

2010-06-25 23:55:16 | 10 本の感想
平松洋子『ひとりひとりの味 』(よりみちパン!セ)
★★★★☆

著者のこと、わたしはなんとなく料理の先生だと
思っていたのだけど、そうじゃないのか。
肩書きはフード・ジャーナリスト、エッセイスト、らしい。

子どものころからの食べ物にまつわる体験や、
大人になってから出会ったインドや中国、韓国などの
外国の食文化についての話を交えながら、
国の味、家庭の味、ひとりひとりの味があること、
食事のマナーや喜びについて語る。

語り口やムードが好き。
著者のレシピも入っていて、
空腹時に読むと食欲を刺激されます。
塩豚がおいしそうだ~。
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102:中島義道 『狂人三歩手前』

2010-06-25 12:39:39 | 10 本の感想
中島義道『狂人三歩手前』(新潮社)
★★★☆☆

『新潮45』連載のコラム集。
『私の嫌いな10の人びと』と同じカラーなので、
早くも飽きてきてしまったのだけど、
夫婦喧嘩の末に奥さんに首をしめられたり、
「クレオパトラとインディアンを合成したような
ファッション」の山田詠美と会ったり、
ディテールの表現に笑ってしまう。
そして水谷修氏に相談してしまうところで
不謹慎ながら吹き出してしまった。
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101:石川直樹 『いま生きているという冒険』

2010-06-25 12:19:59 | 10 本の感想
石川直樹『いま生きているという冒険』(よりみちパン!セ)
★★★☆☆

冒頭の部分を読んで、
「もしや『○か国に行った』自慢のバックパッカーなのか?
 いやだなあ~」
という不安に襲われる。
そういう人の話とか文章って、「行った」とか
「(ガイドブックに載っているものを)見た」とか
いうところに話の主眼が置かれていて、
ほんとうにつまらないんだもん。

読み進めると、そんな不安は打ち消されて安心しました。
客観的に自分の変化を見つめ、
自分の思いを自分の言葉で語っているところに好感が持てた。
「ミクロネシアに伝わる星の航海術」の章が
とくによかったなあ。
未知の文化、未知の世界へ向き合おうとする
真摯な姿勢に胸を打たれる。
★3.5。
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