桜田門外の変の演出、すごくよかった。
美しい幸福な情景と、狂言と、襲撃現場のシャッフル。
ここ数回で、井伊直弼視点のパートを作ってたのも
効いてたし、
「憎まれごとはこの直弼が甘んじて引き受けましょう」
というセリフも、直虎ファンへの目配せって感じで
キュンしたよ。
この悲劇性も、田舎の百姓、しかも尊王攘夷思想にかぶれて
盛り上がってる栄一たちにとっては
「ろくでもない大老が死んで、ヤッター!」
なのがまた、非情でいい。
高齢になってもあんな小さい子のいる斉昭が
最後まで皇族出身の正室を大切にしてるのもよかった。
(これは史実なんだね)
隠居と謹慎を申し付けられた慶喜が
髭もっさもさになってたのは笑ってしまったけど、
父の死に駆け付けることができず慶喜が泣くシーンも
これまでの親子関係の描き方が効いていた。
【その他いろいろ】
・尊王攘夷思想にかぶれてはしゃぐ栄一たちに対し、
女たちが冷淡なの、へんにリアリティがある。
・平岡夫妻が出てくるパートだけ、
いつも「お江戸のコメディ」。
・徳川家茂がちゃんと将軍やろうとしてるの、
「今から泣かせる準備してるな、くそ~っ」
って思っちゃう。