金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ『青天を衝け』#11

2021-04-25 20:23:52 | 大河ドラマ「青天を衝け」
「攘夷、マジでできると思ってるの?
 詭弁じゃん。できもしないことを言うなよ」
と島津にバシッと言っちゃう慶喜、すごい。
賢さと刃物のような鋭さ。

飲み屋で、酔って金をせびってきた藤田東湖の息子に
「田舎者」と馬鹿にされ、栄一は相手を叱責。
江戸で長七郎が持ち上げられつつも、
武士たちと同じ場所に座ることはできず、
鉄砲玉として使われようとしていたのを
それとなく描いていたから、
「反幕府の同士と言っても身分差は厳然としてある、
 やっぱり侍と一緒にはやれない」
という展開になるかと思ったのに。
なんと、相手が素直に泣いて反省しちゃった!
このドラマ、予想と微妙にずらしてくる展開が多い。

栄一が攘夷攘夷言ってるのが、
田舎の若いもんがはやりにかぶれてるだけに
見えていたのだけど、
第1話の「みんなが幸せなのが一番だ」に
つながっていくのね。
まだ「みんなを幸せに」という発想がリアルじゃなくて
名目だという感じはあるのだけども。

そしてやっぱり聞き分けのいいお父ちゃん。
千代ちゃんも物分かりが良すぎるよ……。

【その他いろいろ】

・子どもが生まれたと思ったら
 あっという間に麻疹で死んでしまった……

・三条実美の小物感がすごい!!!
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映画:『プライドと偏見』

2021-04-25 20:15:56 | 映画の感想
2021年の映画⑧『プライドと偏見

18世紀末、イギリスの田舎町に資産家の独身男性
ヒングリーが引越してきた。
自活するすべをもたない当時の女性にとって、
結婚は死活問題。
ベネット家の母親と五姉妹は胸をときめかせ、
美貌の長女ジェーンは舞踏会で見事に
ヒングリーの心をとらえる。
次女エリザベスは、ヒングリーの友人・ダーシーの
高慢な態度に反発しつつ、次第に彼に心惹かれていく。

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キーラ・ナイトレイ、本当に美しいなあ。
ヒングリーのいかにもアホそうな顔、
ダーシーの生活に疲れた感は気になるものの、
何度見てもときめくストーリーであるよ。
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112:立石和弘『男が女を盗む話―紫の上は「幸せ」だったのか』

2021-04-25 18:52:08 | 21 本の感想
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

『源氏物語』の主人公光源氏と紫の上は
正式な婚姻関係を結んでいない。
光源氏による強引な掠奪によって二人の関係は始まり、
このことは物語のその後の展開に大きな影をおとしている。
平安物語文学は『源氏物語』のみならず、
『伊勢物語』『更級日記』などでも
掠奪婚=「男が女を盗む話」を繰り返し描いてきた。
男はなぜ女を盗むのか、女はそれにどう対処したのか。
新たな切り口で千年前の物語が甦る。
 
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創作物が圧倒的なパワーを持っているものだから
在原業平と高子は相思相愛だと思い込んでしまっていたのだけど
(そもそもこの二人が男女の関係にあったというのは、
 当時の日記等の一次史料では確認できなかったはず)、
原作ともいうべき「伊勢物語」でも、
「女」から「男」への心情というのは
描かれていないのであった。
男が一方的に見初めて女を拉致した可能性もある。
自分のしていることが情熱的で一途な思いゆえの行動であると
認識して自己陶酔している男の犯行と考えると、
なんとも惨く救われない話だ。

そしてやっぱり自己中心的で気持ち悪い光源氏。
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映画:『ガーンジー島の読書会の秘密』

2021-04-25 18:41:02 | 映画の感想
2021年の映画⑦:『ガーンジー島の読書会の秘密』(マイク・ニューウェル 監督)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

1946年、終戦の歓びに沸くロンドン。
作家のジュリエットは、一冊の本をきっかけに、
“ガーンジー島の読書会"のメンバーと
手紙を交わすようになる。 
大戦中、英国で唯一ナチスドイツに占領された
チャネル諸島の一つであるガーンジー島では、
読書会と創設者であるエリザベスという女性の存在が
彼らの支えだった。
本が人と人の心をつないだことに魅了されたジュリエットは、
読書会について記事を書こうと島を訪ねるが、 
そこにエリザベスの姿はなかった。 
メンバーと交流するうちに、ジュリエットは
彼らが重大な秘密を隠していることに気付く。
やがて彼女は、エリザベスが不在の理由にたどり着くのだが──。

***********************

この話に、ジュリエットの恋愛はいらなくない??
ハリウッドのお約束なのかもしれないが、
婚約者を振ってまで男女をくっつけなくても、
十分「運命的な出会い、魂の結びつき」は
描けたんじゃないかなあ。
恋の過程が十分描かれていないせいで、
お手軽な救済にしか見えなかったし、
エリザベスの秘密と読書会に関わる人々の絆だけに
しぼったほうがいいお話になったと思うんだけど。

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