金木犀、薔薇、白木蓮

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大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯18

2022-05-08 21:35:05 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第18話「壇ノ浦で舞った男

逆櫓の争い来たー! と思ったら、
義経、後で梶原に
「私は思ったことをすぐ口に出す、忘れろ」
って言ってる。
謝ってないが、謝ってるつもりなんだよね。
そして、あなたが正しいと答える梶原に
「私のことを一番わかってくれているのはお前だ、平三」。

なになに、どうしちゃったの!?
その後には事前に示し合わせて二人で一芝居うってるし、
このドラマ、二人をどうするつもりなの!?
いまだかつてない関係性に動揺してしまった。

しかし、こんなふうに義経を認め、
崇拝の心さえ抱いているように見えた梶原は、
鎌倉へ帰ると従来のイメージ通りに
義経を陥れるような報告や物言いをするのだった。

ここも「??」だったんだけど、疑問はのちに氷解。
義経の才能を認めているのは本当だけど、
頼朝と義経が並び立たないことはわかっていて、
軍才よりも政治力が必要とされる今後、
天に選ばれるのは頼朝だろう……という判断なのね。
天運というものを重視するキャラ設定はぶれてない。


宗盛の描き方も、意外性があってよかった。
もうずーっと無能なヘタレとして扱われてきた宗盛、
このドラマでは始終一貫して冷静で穏やかなんだよね。
「弟」同士、義経と語り合う場面で
重盛に言及してたことに、ほろり。
腰越で足止めされた義経のために、
頼朝への文を代筆すると申し出て、
そのお礼なのか、義経も親子の対面をさせてあげるし、
心の交流らしきものが描かれていた。
腰越状は義経が書いたのではないと見破られて
頼朝の怒りに油を注ぐことになるのだけど、
宗盛はこれを見越して報復として書いたのかな?
義経や頼朝への恨みを感じる場面はなかったし、
単純に、頼朝の官位なんぞ興味なくて覚えてないし、
一門揃っての栄達を成し遂げてきた平家だから、
あの文言に頼朝が引っかかるとは
思ってなかっただけのような気もするけど。

平六に「くそ真面目なカバ」呼ばわりされてた範頼、
めちゃリーダーの器だと思うよ!
「兵糧ないし、帰ろうぜ!」
と騒ぐ義盛に、腰を低くしてなだめ、
「わかっちゃいるけど……」
と退かせてる。
こんなまともで大丈夫なの?と
心配になっちゃうくらいだよ。
「釣りに行ってくる」っていうの、かわいい。

【その他いろいろ】

・ すっかり無表情になってしまった大姫。
   体を張って笑いを取ろうとした八重さん、滑る。

・これだけめちゃくちゃやってきた義経も、
 帝を抱いての入水にめちゃ驚いて動揺してるの、
 よかった。
 幼い帝を滅び行く一門の道連れにするの、
 義経にすら想像できないことだったんだな。
 (しかし、だれも慌てて引き上げようとしないのは謎)
 
・平家の描写薄いのに、ちゃんと悲しい。
 敵方である坂東武者が悲しがって、手を合わせてることで
 「そこまでのこと」だったとわからせる演出。

・漕ぎ手を丁重に弔ってやれと指示を出したり、
 宗盛に優しくしたり、かつてのちょっとした恩人に
 ちゃんと恩返ししたり、
 「義経にも人の心はあります!!」
 と執拗に描いてるの、ひどいね。
 視聴者を泣かせる気満々じゃん。
 前回までの義経だったら、
 悲劇のヒーローにならなかったでしょ。
 「そら殺されるわ」で終わったはず。

・いつも憂い顔してるだけで、対頼朝においては
 まったく役に立たない小四郎。

・関西弁の静、新鮮。

・りく「(板東には)いまだに全く慣れません」
 時政パパ「えええっ!?!?」
 りく、自分の産んだ男子が北条の跡継ぎになれなければ
 寄る辺ない立場のままなんだもんね……

コメント
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