金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

26:竹宮ゆゆこ 『ゴールデンタイム〈3〉仮面舞踏会』

2012-03-11 11:50:47 | 12 本の感想
竹宮ゆゆこ『ゴールデンタイム〈3〉仮面舞踏会』 (電撃文庫)
★★★☆☆

香子はかわいいし、好き。
女から見ると千波ってイラッとくるよね~って感じも
よくわかる。
読んでるとおもしろいのに、
「わあ、おもしろい! 続きが読みたい!」
にならないのはなんでなんだろう?
男性陣に全然魅力を感じないのと、
恋愛でうじうじ悩んでいる登場人物に感情移入ができないせいだろうか。
あと、小学校から高校時代までは、記憶を形作っているイメージの中に
多くの人間に共通のものがあって、それが読んでいる人間に
ノスタルジーやシンパシーを引き起こすという気がするんだけど、
大学時代にはそれがないように思う。
個々の大学生活が多種多様すぎて、
共通のイメージが成立していない気がする。

前から思っていたのだが……
イラストの登場人物の区別がつかない。
わかるのは男か女かぐらいだよ
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25:遠野りりこ 『マンゴスチンの恋人』

2012-03-07 09:26:44 | 12 本の感想
遠野りりこ『マンゴスチンの恋人』 (小学館)
★★★★☆

小学館文庫小説賞受賞作。
セクシャルマイノリティである男女の恋を描いた連作短編集。
1話めから、どうでもいい感じの通りすがりのクラスメイトの
名前を明記して、やけに描写をくわしくしていると思ったら、
別の話の主要な登場人物なのだった。
ちょっとわざとらしすぎ?ってくらい各話がリンクしているのだけど、
それはそれでおもしろい。

以前、セクシャルマイノリティの話で
頭に来るほどひどいやつ(浅すぎた)を読んだので、
ちょっと身構えて読んだのだけど、これは好き。
セクシャルマイノリティであることへの苦悩が
明確に押し出されているのは4話めだけで、
その4話めも含めて、マイノリティであることの苦悩よりも
ままならない恋愛に際してわき起こる普遍的な感情を
描いているように思う。
苦悩を主題として前面に押し出していないところに、
「特殊な人々ではない」というスタンスが感じられて
好感が持てる。

文章と透明感のある雰囲気がすごく好み。
4話とも好きだったから、たぶん好みの作家さん。
ほかの本も読んでみたい。
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再び貴族生活。

2012-03-06 10:43:16 | おでかけの記
いやな出来事があって気分がよくないときは
どうでもいい別のことを書くことにしていたのだけど、
いやな出来事にずっと頭の中を占領されていると
どうでもいいネタが思いつかないのであった。
そんなわけで日記を更新していなかったのだけど、
一週間たってようやく気分も持ち直してきた。
結構前の話なんだけど、忘れないうちに書いておく。
わたしも事前にホテルステイ好きのいろんな方のブログで
予習したので、ご参考までに。

*********************************************

「三か月に一度の贅沢」だったはずなのだが……
ヒルトンの夢のような生活が忘れられず、
マリオットアソシアホテルのコンシェルジュルームにも
泊まってみた。

「えっ、これ何泊分!?」というお値段で躊躇したんだけど、
今回取りやめたところで今後安くなるとは思えないし、
それなら今泊まっておこう!ということに。

「マリオットは値段の割に部屋が狭い」
と聞いていたので、どうせならとデラックス指定。
すんごく広かった……!

広い、新しい、きれい、シック! であった。
お風呂もユニットバスの概念を覆す広さで、
浴槽とは別にこういうシャワールームもあり。


ここもコンシェルジュフロアの特典として
専用のラウンジがあるんだけど、ラウンジもかなり広く、
飲み物と軽食、朝食が無料でいただけます。
17:30までの時間帯に行ったときには、
ケーキの種類は1種類だけで、
あとはチョコレートとかクッキーとかフルーツ。
ヒルトンの「ティータイム」に比べるとちょっとさびしい。
ラウンジから名古屋城が見えるんだけど、
まわりに高い建物がいっぱいあるので、
かつては目立っていたであろうお城も、
キッチュなおもちゃみたいだった。

庶民の目で2つのホテルを比較してみると、
よかったところはこんな感じ。

【マリオット】
・新しくてきれい
・ターンダウンサービスあり
・シャワールームが別にあるので、浴槽にお湯を張るのに便利
・加湿器が新しくて、性能がいい
・ラウンジのカップ&ソーサーがWEDGWOOD
 わたしの好きなグリーン&ゴールドのカップが出てきてうれしかった
・朝食のパンがおいしかった!

【ヒルトン】
・ラウンジのメニューが充実
・部屋に雑誌2冊のサービスあり
・ウェルカムクッキーあり
・セールだとお値打ち
(マリオットはヒルトンの1.5倍のお値段だった)

値段と満足度を考えると、コストパフォーマンスでは
ヒルトンの圧勝なんだけど、マリオットもよかった。
遠方から来る人にとっては、名古屋駅の真上というのが
かなりの高ポイントかも。
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DVD:『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』

2012-03-06 10:06:22 | その他(ドラマ・アニメ・落語)レビュー
DVD:『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』(押井守 監督)
★★★☆☆

最初に公開されたのが、映画だったのかな?
テレビシリーズとは、ずいぶん違って癖のある絵柄。
テレビシリーズの後に見たので、
ストーリーにはなんだか物足りなくて拍子抜けしちゃったんだけど、
「自分とは何か」というアイデンティティの問題を描いたこの話、
見たのが最初だったらかなりのインパクトがありそう。

バトーの恋心の描写にいつも居心地の悪い思いをする。
見た目と通常の行動パターンに、恋愛が加わると
ちぐはぐな印象を与えるのかな。
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NHK大河「平清盛」レビュー⑨

2012-03-04 20:52:05 | NHK大河「平清盛」レビュー
【第9話のあらすじ】

鳥羽上皇に疎まれ続け、子もいない崇徳天皇は、
寵愛していた中宮にも去られて孤独感を強める一方。
そして弟の雅仁親王は、そんな兄を後目に
賭場を徘徊して今様に熱中し、乳父の通憲を悩ませていた。
崇徳帝に頼られる義清は、帝のためにも、
帝の母である璋子の目を覚まさせる必要があると考えていた。
そんな中、得子が皇子を出産。
皇子誕生を祝う宴が開かれるが、得子に祝いの歌を所望された義清が
崇徳帝の歌を詠んだことから宴は不穏な空気に包まれる。

***********************************

清盛が父親になってちょっぴり大人になったかと思ったら、
清盛を上回る中二病患者・雅仁親王(反抗期まっさかり!)が登場。
80%(たぶん)が昼ドラパートで占められるという
大サービス回であった。
あーおもしろかった!

【今日の昼ドラ】

「皇子産んでやった!」と鼻高々な得子。
西行に祝いの歌をねだったら、
崇徳帝とのボーイズラブの世界に片足を突っ込んでいる西行が
帝の歌を詠んで場が白ける。
(最初、西行が歌をパクったのかと思ったわ
そこへ、今回もののけファミリーの新キャラとして初登場した雅仁が、
爆笑しながら登場。
「兄貴、チョー根暗!」みたいなことを言いながら
さっそく幼児虐待したあげく、「得子、お前、腹真っ黒だな!」的発言、
クラッシャーぶりをいかんなく発揮。
得子ブチ切れて、璋子に向かって
「この女に地獄味わせたいだけだし! 
 何もかも失わないとこの女は目覚まさないだろ!!」。
ののしられた魔性の女・璋子は
「人をいとしく思う気持ちがわからないの。
法皇様の言う通りにしただけなのに……」
とメソメソ泣き出して、鳥羽のハートをゲット。雅仁再び爆笑。
みなさん、公衆の面前であることを完全にお忘れです。

頼長「もう帰っていい?」
忠実「いやーおもしろかったー」

白塗り一族の見下しっぷりときたら。
院の権威まるでなし……。

得子「やっぱり璋子のことが好きなのねー!」
鳥羽「俺、Mだと思ってたけどSみたい……」

そして男でも女でもいけますハイパーモテ男・西行は
メソメソしている璋子に襲いかかり、
「あなたを救いたい……」
みたいな弱みにつけこむ常套手段で璋子ゲット。
不敬! 不敬ですぞ!! 誰かこのイケメンを逮捕して!

来週「義清散る」。
何をやらかしてくれるんだろうか? 楽しみすぎる。

それにしても重盛の成長は速すぎだと思う。
コメント (2)
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DVD:『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』

2012-03-03 21:16:41 | その他(ドラマ・アニメ・落語)レビュー
DVD:『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society
★★★☆☆

攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』の2年後を描いた続編らしい。
1話完結なので、地上波で放送はしていないのかな?
アニメに限らず、小説でも漫画でも、続編がたくさん出ていると
シリーズの人気に乗っかってだんだん話が薄くなっていくものが
多い気がするんだけど、これは毎回、単体でおもしろい。
出番が少ないのに、サイトーのかっこよさと来たら!
しかし一番かっこいいのは課長。

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映画:『告白』

2012-03-02 19:28:53 | 映画の感想
映画『告白』(中島哲也監督)
★★★☆☆

私の場合、映画→原作の順で接するとダメ、ということが
わかっているので、今回はちゃんと原作を読んでから見た。
ストーリーそのものはわかっているので、
連作短編の形式で視点を変えて語られたストーリーを
一本の物語としてどう編集しているのか、というところに
興味があったのだけど、視点は絞られていて、
めまぐるしい印象もなくまとまっていた。
犯人A、Bの顔のタイプが似ていて(どっちも可愛い)、
外見的なキャラ立ちはいまいちだったような?
逆に、出番が多かったわけじゃないけど
顔が特徴的だった男の子はすぐに覚えられた。
美女とか美男の顔は、人間の顔の平均値に近いそうだ。
整っている顔って印象に残らないのだなあ。

最後のクレジットを見るまで、
母親役が木村佳乃だということに気づかなかった!
松たか子の演技がよい。
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24:エミリー・ブロンテ 『嵐が丘〈上〉』

2012-03-01 18:17:34 | 12 本の感想
エミリー・プロンテ『嵐が丘〈上〉』 (光文社古典新訳文庫)
★★★★☆

まだ上巻しか読んでいないので、
14章まで読んだ時点での感想。

ヒースクリフは最初からそういうキャラクターとして
書かれているから別にいいんだけど……
キャサリン、性格悪すぎじゃないか?
「ヒースクリフのことは好きだけど、
彼と結婚するのは自分をおとしめること」
「私がエドガーと結婚すれば、ヒースクリフの出世も
 助けてあげられるし」
とか自己正当化して結婚したあげく、ヒースクリフと再会し、
彼と親密になっているのをダンナにとがめられれば
「わたしにとって彼は大切な人なのに、それを理解してくれないなんて!」
と罵り、都合が悪くなると
「わたしなんか死ねばいいのよ……」
と断食したり精神病の発作を起こしたり。
もうほんと、近くにいたら発狂しそうな鬱陶しさ!
この性格の悪さをフォローする美点が少しでもあれば
「小悪魔」で片付けられるが、それがないんである。
彼女の魅力がさっぱり理解できないので、
善良な旦那はともかく、ヒースクリフが異常な執着で
彼女のストーカーと化している理由もよくわからないのであった。

訳は小野寺健。
翻訳ものの不自然さがまったくなく、かなり読みやすい。

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