金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

148:k.m.p. 『2人で、おうちで、しごとです。』

2012-11-16 08:47:49 | 12 本の感想
k.m.p.『2人で、おうちで、しごとです。』(幻冬舎)
★★★★☆

頭の中身を出す作業に忙しいので、
しばらくは気軽に読める気分転換本が続きます。

k.m.p.本が続いていたので、ついでにもう一冊。
2人の関係や仕事のスタイルについて綴った本。
1ページあたりの文字量もそれほど多くないし、
イラストとのバランスも良くて、楽しく読めた。
「静かなる戦い。」のページで声を出して笑ってしまった。

もちろん楽しいことだってあるのだけど、
基本的にわたしは仕事がきらいで、
好きなことも仕事になるときらいになっちゃう。
労働なのだから、多少はいやなことを我慢しなければ
ならないと思っていたけれども、
きらいにならないようなやり方をすることも
必要よね……と思う。

「すきなコトをしごとに」は、ただ
「やりたいコトをやる」・・・・んではなく、
自分は、何を与えることができて、
そして、それがどうお金になるのか
……ということなのでしょう。


このくだりにハッ!とした。
「相手に与える」ということをついつい忘れてしまうので。

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147:岡嶋裕史『セキュリティはなぜ破られるのか』

2012-11-15 08:35:15 | 12 本の感想
岡嶋裕史『セキュリティはなぜ破られるのか―10年使える「セキュリティの考え方」』 (講談社ブルーバックス)
★★★☆☆

「セキュリティとは何か?」という根本的なところから
セキュリティについてとらえなおした一冊。
漠然と「リスク」と言われてもわからないけれど、
それを「資産」「脅威」「脆弱性」の三つに分けて
具体例を用いながら説明しているので、
基本的な考え方から理解することができる。
インターネットの仕組みについても、
漠然としかわかっていなかったのだけど、
そういういくつかの
「実はよくわからないで使っているもの」
について改めて教えてくれる本だった。
基本の基本を説明している本なので、
専門的な技術については触れておらず、
コンピューター関係に疎いわたしにも
難なく読み進められた。

著者は歴史好きなのかしら?
国内外の歴史上の戦いを例に挙げながら
説明している部分が多かった。


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146:k.m.p. 『k.m.p.の、ちいさなお片づけ。』

2012-11-13 08:45:08 | 12 本の感想
k.m.p.『k.m.p.の、ちいさなお片づけ。』(メディアファクトリー)
★★★★☆

2冊目のこれがおもしろかったので、1冊目も読んでみた。
テーブルウェアを見るのも好きだけど、
人の机の上を見るのも好きなわたし。
ビジネス雑誌で「机まわりの整理術」とかの特集があると
ついつい買ってしまう。
1冊目のこちらは、仕事スペースに割いているページが多くて
楽しかった。
なにかをつくり出す人の机は魅力的。

チーズスライサーとか、わたしは持ってても
絶対に使わないんだけど、写真でも見てるときめいてしまう。
ドリンクバーもいいなあ。

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145:ダグハウス編 『彼女たちの朝ごはん』

2012-11-12 08:32:04 | 12 本の感想
ダグハウス『彼女たちの朝ごはん』(日本文芸社)
★★★★☆

しゃちほこ村の図書館で5月に予約したものが
ようやく回ってきた。
6か月待っても、読むのはあっという間なので切ない

さてこの本は、写真とインタビュー内容から構成された
20代から50代の、54人の女性たちの朝ごはんの記録。
食事記録を見るのが好きなので、楽しめた。
メニューの内容だけでなく、食器やランチョンマットなどの
テーブルウェアを見るのも楽しい。
みなさん、テーブルの上がおしゃれね。


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NHK大河「平清盛」レビュー44

2012-11-11 20:56:42 | NHK大河「平清盛」レビュー
【今日のひとこと】

さようなら重盛

しかし予告に心をさらわれた。
ここへ来て、木村多江@仏御前の投入。
びっくりだ!

*********************************

重盛の制止で事なきを得たものの、
清盛が自分を攻めようとしていたことに感づいたゴッシー。
崇徳院に「それは歌じゃない」とつっこまれた
このとき(→★)の清盛のろくでもない「みつを」風ポエムを暗唱。
「あいつをつっつくならまず子どもから!」と
悪だくみをするのだが……

25年以上前の清盛のポエムを暗記してるなんて、
ホント、どんだけ清盛好きなんだよ
「清盛カルトクイズ」をやったら、
優勝はゴッシーと頼朝のどちらかで間違いない。
(頼朝も、ちょっとしか会ったことないのに、
 相当な清盛オタクだと思う)

そして病床の重盛の見舞いにやってきて、
「願いをかなえてやる……ただし双六に勝ったらね!」
「平家の命運はお前が双六に勝てるかどうかにかかってるぞ☆」
と瀕死の重盛をいびるゴッシー。
もうやめて! 
重盛の胃にはもう、穴の空くスペースすらないよ!
清盛に止められ、重盛に
「母を亡くし弟を亡くし、父はもののけ。
 お前を守る者はいない!」
ときっちり40年前の双六話の伏線を回収しながら
ダメ押しして帰っていくゴッシー。
死の間際までストレスまみれの重盛が哀れ。
孤独を再確認させられちゃってさ。
「早く死にたい」というセリフに実感がこもってる……
自分のことだけ考えればいいのに、
最後まで一門の行く末を気にして、
弟たちに後を託したりゴッシーに頼みごとをしたりして、
優等生ぶりを発揮しているところも泣かせる。
大人になってからの重盛は本当に薄幸の人で、
毎回見ていて胸が痛かった。

そして重盛の死にはさすがに動揺していた清盛だけど、
息子の死に対する悲しみよりも、
盛子の所領取り上げと重盛の知行国没収の方に頭が行ってたよね。
明子が死んだときにはあんなに荒れていたのに、
もう自分の子ども二人が死んだくらいでは
そんなに心が揺れなくなってしまったのよね。
清盛がすごーく歳をとって小さくなったり、
権勢を守るために我を失ったりしているのもせつない。

【その他いろいろ】

・重盛の嫡男・維盛は光源氏にもたとえられた美男子だったそうだが…
 美…男子…?? 資盛も……

・「跡継ぎは正妻の子の宗盛がなるべき!
  正妻の子じゃない重盛が跡継ぎだったのがおかしい!」
 重盛が死にそうだというときにまで、相変わらずの時忠。
 時子姉ちゃんの気持ちを考えて、というのも確かにあるんだろうが、
 いつでもブレない利己的な男だよ。

・あの祇園女御は幽霊だったの?
 今まで生きてた時点で十分にもののけだったので
 今さら驚かないが。
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144:箱田忠昭 『「できる人」の話し方&コミュニケーション術』

2012-11-09 08:18:21 | 12 本の感想
箱田忠昭『「できる人」の話し方&コミュニケーション術』(フォレスト出版)
★★★☆☆

「できる人」になれなくてもいいから、
人並みにトークショーがこなせる人間になりたい!
と憂鬱なイベント目白押しの11月はじめに読んだ本。
うまくできようができまいが、仕事柄、
必ず講演会とかトークショーはやらなきゃいけないから。

実際にできるか、能力があるかどうかはともかくとして、
まず「できる」「能力がある」と思わせなければ始まらない、
というのは三十代になってようやくわかってきたこと。
それまではいかにも日本人的に、
本当に能力があるならアピールしなくても
それが認められると思ってたよ。
もちろんアピールしなくても、やっぱり能力があれば
それがにじみ出て発見されるんだなと思うときもあるんだけど、
「自分はこんなにすごい」とアピールする先輩を見ていて、
お客さんにとってはそっちのほうが
やっぱりわかりやすいのだと思った。

声に大小のメリハリをつけるとか、間を取るとか、
断定表現で言い切るとか短文で話すとか、
基本だけど忘れがちだよね……という内容を再確認。
「怒りのピークは4分半」というクレーム対応の方法も
ためになる。


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143:誉田哲也 『アクセス』

2012-11-08 08:56:59 | 12 本の感想
誉田哲也『アクセス』(新潮文庫)
★★★☆☆

奔放な美少女・雪乃が友人の翔矢に紹介した、
パソコンも携帯電話もすべてが無料になるというプロバイダ。
紹介した別の誰かを登録させることによって、
契約が完了するというそのプロバイダを雪乃に紹介したのは
従姉妹の可奈子。
その可奈子は、親友の尚美が突然自殺したことに関して
罪悪感を抱え、苦しんでいた。
無料プロバイダに登録した3人のまわりで、
次々に奇妙なことが起こり始める。

*************************************

『武士道シックスティーン』のシリーズから入ったので
想像もつかなかったのだけど、この作家さん、
伝奇ものでデビューしてたのね……。
サスペンスで進むのかと思いきや、
途中からファンタジーになってしまった。
わたしがジャンルに慣れていないせいで
「こういうものです」というお約束が呑み込めなかったのか、
途中から我に返って、作中世界に入り込めなくなってしまった。
雪乃と翔矢はもっとキャラクターを活かせそうなものなのに、
わりとあっさり退場してしまい、残念。


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映画:『真珠の耳飾りの少女』

2012-11-07 08:17:35 | 映画の感想
映画『真珠の耳飾りの少女』(ピーター・ウェーバー監督)
★★★★★

オランダのデルフトにある画家フェルメールの家に
使用人として住むことになった少女グリート。
掃除をするためにフェルメールのアトリエに足を踏み入れた彼女は
彼の絵に強く惹かれる。
光や色彩に対して、彼女がすぐれた感覚を持っていることに気づいた
フェルメールは、絵の具の調合を手伝わせるようになり、
芸術で結びついた二人は互いに惹かれあうようになる。

****************************************

久しぶりの★5つ!
『翼の王国』のフェルメール特集で言及されていたので
見たのだが、冒頭から「これは……!」と思わせる。
画面の色彩がすでにフェルメールの絵のようなの。
スカーレット・ヨハンソンの演技と、
彼女の演じるグリートの魅力に心をわしづかみにされてしまった。
髪も隠しているし、質素な衣装で化粧も薄いんだけど、
内側から発光しているような美しさ!
無口でおとなしく、主人の怒りを恐れておびえているような彼女が
時折見せる甘えに、そりゃあメロメロになっちゃうよね! と思った。
主人と使用人の上下関係がはっきりしていた時代に、
妻や娘たちもいる一つ屋根の下で惹かれあっている、
だけどそれを表に出してはいけない、という秘密の匂いと、
手が触れるだけで緊張感が漂ってしまうような、
抑制された感情の表現が逆にエロチック。
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映画:『アイ,ロボット』

2012-11-06 08:59:22 | 映画の感想
映画『アイ,ロボット』(アレックス・プロヤス監督)
★★★☆☆

ロボットが労働を請け負い、人間の日常生活に欠かせない存在となった未来。
「ロボット三原則」によって人間とロボットは共存していたが、
ある日、ロボットを開発・販売する会社U.S.Rで、
ロボット開発の権威だった博士が死亡する。
自殺と思われたが、ロボット嫌いのスプーナー刑事は
博士の死にロボットが関与しているのではないかと疑う。
スプーナー刑事はロボット心理学者のカルヴィンとともに
謎を追い、「三原則」を破るロボットの存在を知ることになり……

**************************************

ウィル・スミスを見ているとときめくし、
人間至上主義や、「人間とは何か」「感情とは何か」と
考えさせられる部分もあるのだけど、
全体に漂うこのB級感は何が原因なのだろう……。
SFに詳しくない私でも展開が読めてしまう「ありきたり」なところ?
それともCGの限界?
スプーナーとカルヴィンが恋愛関係にならないのはよかった。


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142:フローレンス・スロボドキン 『てぶくろがいっぱい』

2012-11-05 08:41:51 | 12 本の感想
フローレンス・スロボドキン『てぶくろがいっぱい』(偕成社)
★★★☆☆

ミシガンに住む双子の男の子・ネッドとドニー。
赤いてぶくろの片方をなくしたことに気付いた彼らのもとに、
町の人たちから次々と、落ちていたという赤いてぶくろが届く。
なくしたてぶくろの片方はすでに見つかり、二人は
届けられたたくさんのてぶくろをどうしようかと考えて……

**********************************

余裕がなくてキリキリしていたときに癒しの絵本。
物語を消費したがるわたしにような人間は、意外性を求めて
「実はこの届けられたてぶくろには、意外な謎が……!」
みたいな展開を期待してしまうのだが、
小さい子向けのお話なのでそんな展開はもちろんなし。
こまっている人のことを気にかける気持ち、
ご近所づきあいのあたたかさが伝わる
ほのぼのとしたやさしいお話。


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