この検査の基準値は4未満を正常ととっている。つまり4以上であれば要精密検査として基幹病院に紹介するシステムになっている。もちろん画像診断やそれに応じて針生検も施行するが、画像で癌がなくとも生検で癌細胞が陽性に出た場合は、どのように治療が選択されるか難しいところである。患者年齢を考慮して「放置してよい癌」なのか、放射線かホルモン治療か手術治療なのかの選択が難しいようだ。また逆にPSAが高値で癌が極めて疑わしいにもかかわらず何回生検してもがん細胞がでてこない患者では頻回の厳重フォローが必要になる。とにかくどうもこのPSA検査が健診に組み入れられると泌尿器科医はますます多忙になるというのが本音のようである。