吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

相槌 その5

2011年06月24日 06時19分34秒 | インポート

 ご夫婦で通院されている高齢の患者さんがいる。しかし一緒に来院されることはない。ご主人は背が高くいつもバリッとした服装で颯爽としている。とても格好イイのだ。しかし会話をしていると気づくが、話が長くこちらの話は一切聴いてくれていない。やはり一人で喋って希望する薬をこちらに告げて帰宅されるパターンなのである。一方、奥様であるが、気さくで世話好きで人の良い方である。もちろんお喋りも好きのようである。奥様も外来では、とりあえず近所の話から始まって、延々と自分の症状を語り始める。話が終わらないと診察させてくれないのでずっと聴いているしかない。ところがいつも必ず話す話題に、ご主人に関する愚痴があるのである。「うちの亭主は、自分勝手で我がままで、いつも私は振り回されている。あんなにひどい人は他にはいない」との内容のことを毎回聞かされるのである。何ともこれには返答しようがない。