吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

携帯型空間除菌グッズの怪 その4

2014年05月13日 05時22分22秒 | インポート

 ただ距離が離れていても感染する可能性があるとはいうものの、東京で発症した結核菌が東海道を浮遊し大阪にまで到達することはありえない。感染するといっても種々の条件がある。よくある感染条件としては締め切った部屋で複数人が居住するとか、狭く締め切った乗用車内に長時間同乗するなどがありうるのである。またたとえば過去外国の報告例であるが軍艦内で発症した結核患者を一室に留めておいたが、隣接しない遠く離れた部屋の兵士にも感染したという事例がある。これは空中を浮遊した結核の飛沫核が換気ダクトの空気に乗り他の離れた部屋に移動したということである。つまり「狭い閉鎖空間」及び「外界と換気がなされていない」という場合が危ないのである。つまり同じ部屋にいても、窓が全開になって常に外界から換気されていれば感染の可能性は低い。ましてや屋外を歩いている歩行者に感染するはずはない。<o:p></o:p>