吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

気持ちはわかるのですが

2015年10月20日 06時18分38秒 | 日記
 最近風邪の患者さんが多い。患者さんの言葉である。「今度の週末、出かけるので早く治してください」 この言葉は忘れた頃に時折聞くのであるが、こちらは困ってしまうのである。なぜなら治療法の違いや薬物の選択によって治り方に違いがあるわけではないからである。早く治る薬と遅く治る薬があって、普通は遅く治る薬をだしているのだが、「早く治してほしい」と言われた時にのみ早く治る薬を処方する・・なんてことはありえない。早く治したいという患者さんの気持ちはわかる。しかしそこまで我々がコントロールできるわけではない。まあ、もっとも「あ~よくわかりました。任せてください。では特別、早く治る処方を出しておきましょう」とサービス(結局は「嘘」になるのだが)で言っておき、早く治れば「ね、よかったでしょう?」と喜ばせ、早く治らなくても「実はかなり重かったんですよ。これでも早く治ったんですよ。この処方でなければ今頃まだウンウンうなっていましたよ」と見てきたような話をすればいいのかもしれない。まーしかしなんだかなあー。あまりにもそれでは営業的、商売的になってしまうので自分は言わないが・・・。