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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

【北からの連想】ミサイル? 演歌? そうではなくて・・・

2013-04-18 00:52:49 | 写真とおしゃべり
 私は地方都市の郊外に住んでいます。その都市の南のはずれに近く、車で5分も走ればほかの街へと至り、更に数分で愛知県へと至ります。そこから南へは濃尾平野が広がり、もう、山地は見られません。
 一方、この都市の北の郊外は、この県の90%を占めるという森林や山地へとつながっています。いわば、濃尾平野の突き当りなのです。

 
 
 こうして、同じ都市に住みながらも、仕事などで行き来をしない限り、かなり異なる環境や風情を相互に味わうことは稀なのだろうと思います。私もご多分に漏れず、北の方についてはあまり良く知らないのです。

 過日、そちらへ出かける用件ができました。
 地元の岐阜大学の医学部が、無作為抽出した何千人かの人間を検体として、「糖尿病の発症と関連する遺伝子の解析研究」とやらを行うということで、宝くじなどの抽選ではめったに当たったことのないこの私も選ばれたのです。

 
 
 私にとってのメリットは、無料の血液検査と、検査時間中の駐車料金がかからない(当然ですが)ということぐらいしかないのですが、私の提供する血液が糖尿病と遺伝子の関連を明らかにし、将来の新薬の開発、予防や治療に役立つとあって、任侠道に生きる私としては捨てては置けないのです。

 
 
 ここは強調しておきますが、この研究の成果が私のために役立つということは時間的にもまずありえなくて、あくまでも将来を生きるあなた方若い人のためなのですぞ。
 そのためにこそ私は一身をなげうって(といっても朝食を抜いただけですが)、馳せ参じたのです。

 
 
 で、なんでこれが郊外の話と結びつくかというと、岐阜大学はまさに北の郊外のはずれに位置するのです。検査そのものは説明も含め小一時間ほどで済み、おまけに人の目をしっかり見て話す女性の教授に、「お歳よりもお若く見えますね」などといわれて舞い上がったままそこを出たのですが、せっかくここまで来て、またまた南の端へ戻ることはありません。
 北の郊外の空気をいっぱい吸ってから帰ることにしました。

 
 
 幸いにも、名古屋など大都市に向かう南の方と違って、道路もすいていて、というかめったに車が通りかからない道もあって、道端に車を止めて風景を眺めたり、写真を撮ったりする余裕が十分にあるのです。
 
 写真の説明はいちいち行いませんが、川では白鷺が遊んでいたり、梨畑ではまさに満開の白い花が笑っていたり、柿畑の芽吹き、昨秋のままの枯れすすきの堤防道路を走るパトカー、山の端にぽっかり浮かんだ白い雲、などなど、やはり南の田んぼの息吹とはかなり違う山の香りが立ち込めています。

 
 
 美味しそうな空気を胸いっぱい吸い込んで帰途についたのですが、途中、「畜産センター」というところに差しかかりました。名前は聞いたことがあるのですが来たことはありません。
 駐車場に車を止めて場内を散策しました。
 動物たちのほとんどは畜舎のなかにいましたが、それでものどやかでいいところです。
 平日とあって、見かけたのは子供連れの若夫婦(奥さんのお腹には二人目が)と、こんなところでと思うようなとても感じが良い若いカップルのみでした。

 
 
 ちょっと小高いところに馬場があって、馬術の練習でもと期待したのですが、もやはそれらは終了したらしく、馬が一頭とその手入れしている人がいるのみでした。
 
 かくして私のプチ冒険旅行は終わり、人類の未来に貢献した(なんとまあ大げさな)ご褒美として、山が近く、もはや新緑の候ともいえるさわやかな北の郊外の空気を満喫することができたのでした。

コメント (2)
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