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方向違いへ歩いてしまったが・・・・八五歳ヨーロッパ一人旅

2024-07-29 14:33:22 | フォトエッセイ
    
 さて、ベルリン2日目、ここからはほんとうの 単独行動。まずはベルリンのランドマークともいうべきブランデンブルグ門を目指した。郊外電車と地下鉄で無事目的地に到着。 しかしである、何やら工事中もしくは特殊な行事が行われるとみえて、門に接近することもそれをくぐり抜けることもできない。人を近寄らせないために張り巡らされたフェンスの外側から写真を撮るのみ。

      
      
 
 仕方がないので、門に背を向けて、 ポッタム広場を目指して南下する。 これは この日の行動として設定した所定のコースである。 ただ当初の思惑と異なったのはせいぜい数百メートルだろうと思ったその距離がおそらく1キロ以上あったことである。もともと軟弱な足腰を抱えての歩行、初めから大変な負担である。
 そういえばなんだか周りの風景も予想とは異なる。そこでやっとわかった。南下し続けていると思ったのは間違いで、私はひたすら東へ向かっていたのだ。
 
     
                道路の途中で

 しかし、 間違えたとはいえまったくの無駄足ではなかった。というのはこちらもまた私の訪問リストに入っている箇所だったからだ。ポツダム広場を目指していた私はいわゆるベーベル広場へと向けってたわけだが、ここには貫禄充分なフリードリヒ大王の騎馬像があり、その周辺に貫禄ある歴史的建造物がひしめいていいる。

      

 なおこの大王の晩年、彼は表敬訪問したバッハに一つの主題を与えそれによる曲を求めた。それに応じたバッハの曲が『音楽の捧げ物』(BWV 1079)で、この音楽はバッハのものではもっとも繊細な響きをもつもので、私の好きな曲である。
 https://www.youtube.com/watch?v=lNsaR9ui6IU
 おっと、先回りしすぎた。バッハはライプチヒで出会うはずなのだ。

 ベーベル広場で記憶すべくは、ナチスの支配時代、彼らが不適切と断じたあらゆる書物がここで焼かれたということである。1933年、ナチスが権力をとるや、そのお先棒を担いだ学生たちにより、反ドイツ=反ナチス書物の焼却が図られ、国民啓蒙・宣伝大臣のヨーゼフ・ゲッベルスの演説のあと、ユダヤ人著者やユダヤ系の書物、ナチズム批判の書物、性的に不可とされたものなど、いわゆる退廃文化書物、合わせて25,000冊がここで焼かれたという。

      

 そんな忌まわしい箇所ではあるが、私が 識別して撮影してきた建造物等を紹介しよう。まずは、貫禄豊かなフンボルト大学である。この大学について、 詳細に上ったつついたらキリがないからそれは各自の検索に任せるが、いかにも伝統を思わせるいでたちであることは間違いない。
 
      

 ついでその反対側にある ベルリン国立会議場歌劇場の存在である。現在何を上演しているのかを確認することはできなかったが、その威容を映像にとらえることができた。

      

 そのすぐ隣にある建造物も何やら歴史的な趣があるし、何かその前にステージを作りパフォーマンス会場を作るかのような感じがあったので 写真に撮ってきたが、これは公の建物ではなくホテル・デ・ローマと言う老舗のホテルであった。

      
     この写真の右端に、次に向かおうとしたベルリンテレビ塔が写っている

 いまひとつ、何かはよくわからなかったが、おそらく伝統的な建造物だろうと思ってカメラに収めたらそれは ドイツ歴史博物館であった。

          

 この辺でウロウロしていたら、なんだか 一天にわかにかき乱れ、今にも降り出しそうな怪しげな天気になってきた。どうしよう。ここから見えるのだが、ベルリンテレビ塔というのがある。 要するにスカイツリーや、テレビ塔に類する建物である。そこへ行こうと思ったが、空模様がだんだん怪しくなってくる。そこで地下鉄へ飛び込んでテレビ塔最寄りの駅へ行くことにする。

 到着して地上へ出てみると、激しい嵐のような雨降りである。 傘をさしても歩行が困難なほどである。そこで駅の構内に留まりしばらく様子を見ることにする。ヨーロッパの天候は変わりやすいのだろうか。あんなに激しかった雨がすーっと嘘のように上がって しまった。私のプランは、このタワーの展望台へと昇って、ベルリン全体の市街を見渡すことであった。
 
 そこでタワーの入り口近くにいた管理人にどのようにしたら入場できるのかを尋ねる。すると彼は、もちろん入場は可能だが、今日は遠足による予約がたくさん入っているので、 それを優先するため、一般の入場者はかなりの時間待つ必要があるとのことであった。たしかに、遠足と思われる子どもたちで入口周辺は溢れている。
 のんびり待っている時間的余裕はない。諦めて別の箇所へ向かった。
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