自公政権はやはり家父長制がお好きなようだ。新設の「こども庁」を突然「こども家庭庁」とすることとなった。
しかしだ、もともと「こども庁」は家庭で虐待を受け、家庭が地獄であった女性のケースを受けて発足が検討されたものと聞いている。また、一方では、生まれつき家庭に縁のない子、家庭から捨てられた子もいる。
だから「こども庁」は、どのような家庭に生まれた子でも、あるいは家庭とは縁のない子でも、みな健やかに育つというのががコンセプトでなければならない。「親がなくとも子は育つ」で、公助による子どもたちへの支援箇所でなければならない。
それなのに、「家庭」をわざわざくっつけるなんて、こども=家庭の付帯物としてしかみようとせず、それに恵まれない子への公助をないがしろにする前兆ではないのか。
家庭のなかで恵まれている子、家庭のなかで困窮のうちにあったり、その存在を否定されたりしている子、もともと家庭に縁のない子、それらがすべて健やかに育つことが目指されねばならない。
それにわざわざ「家庭」をくっつけることは、蛇足であるばかりかその本来目指すべき道を踏み外すものではなかろうか。