そう言う傍から、今月も請求書の山、山、山・・・。
「今月も支払い多そうだな。」と社長がやってきて、「sake君、そんな不安そうな顔するなよ。」と言うのでした。
「社長は、辞めた後は決めているのですか?」
「俺は、自分の食いぶちくらいは、どう転んでも稼げる男だと思ってるからよぉ」
と言うと、社長は事務所の9月のカレンダーを次々破いて10月にした。
2~3日前にもうカレンダーを破いてしまうのは、社長の癖だった。でも、これを見た時、私は「もう次の手はおおかた打っているんだろうな」と思った。その次に会う事があったら、その時この人は私の味方なのだろうか、敵なのだろうか、それとも二度とすれ違う事もなく無縁になるのか、と考えた。
40代になって、一つ関心を持った事がある。
それは、その人の生き様とそれがもたらした未来には、ある法則があるのではないか、と言う好奇心だ。
分かりやすく言うと、私の元夫は不倫相手と結婚したいと言って、私に離婚を迫って、それを達成した。彼はあの時は手駒を全部揃えたのだ。借金は無かったし、他に何の問題もなかった。何故彼は、養育費を毎月催促されるような状態になっているのか。
それとも彼は幸せに暮らしているのか。
みんな、神様に試されている。
社長も上司BRさんも「ケンカ別れではない、何度も話し合った末、袂を分かつ事にしたのだ」と言う。その言葉が事実なのか綺麗事にすぎないのかは、私には分からない。でも、ここから彼らがどんな人生を歩いていくのか、とても興味がある。そして、周りが私達をどのように捉えて行くのかも。
離婚した時にも、私の周りの人の反応はさまざまだった。
とり繕ったように慰めてくれる人。(それしか手段が無かったのだろうが)
離婚は移ると思っているのか、急に疎遠になった人。
一歩離れて見渡すと、あれはあれでまた興味あることだった。
今、こう言う時に周りの誰がどのように動いていくのか。
そして、どうなっていくのか。
それを私は、これからこの目で見ていきたい。