社長は急に私に話しかけた。
「sakeさん、これ。やりたいんだよね~。」
社長は近視の手術のHPを見ていたのである。
「知ってる奴がやって、すごく見えるようになったんだって。10万でできたらしいよ。」
「へぇ~~!いいですねぇ~!私もこの近視が治ったらどんなにいいか!!」
「オレは子供の頃からメガネなのよ。毎年3万でメガネを作るでしょ?そしたら、3年ちょいで元が取れるわけ。」
「そうですねぇ~!いいなぁ~!」
とは言うものの、ピアスの穴さえ開けた事のない私である。
目の病気ならともかく、整形だの正常に動く箇所にメスと入れるのはかなり抵抗があるのだ。失敗でもした時にゃ悔やむにも悔やみきれん。
近視が治ったらどんなにいいか、とはマジで思う。
でも、お金のよりリスクの問題だ。今流行の整形だってこれから副作用が出ないと言えるのだろうか。。。
「sakeさん、生命保険は入ってる?」
「いいえ。医療保険は入ってますが。」
「生命保険に入っておいた方がいいよ。これ、手術だから保険金がおりるんだって。オレの知り合いはそれで掛かった以上にお金が降りたらしいから。」
はぁ。。。。。
生命保険に入るほど、生活に余裕がナイんですけど。。。
と言うのを彼のメンツを保ちながら、どのように説明しようか悩んでいるうちに社長は「sakeさん、掛け捨てで5000円くらいのもあるんだから入りなさい。悪い事はないから。」と命令口調になってくるのであった。
・・つーか、それは私の自由だし。
社長が去った後に、K女史がいい話があるよと教えてくれた。
去年自分も入った生命保険は貯蓄型で、例えば一括払いにすると20年後には1.5倍になって戻ってくる保険なのだそうだ。更に途中で死んでも、その保険金は受取人が貰うことができるから損することはないのだそうだ。(期間限定だから、今からでは申し込めるかどうか分からないそうだ)
彼女の事だ。いろいろ見比べて一番いい保険を選んだのだろう。
でも、待てよ。彼女の20年後は52歳だ。それはイイ。
私の20年後は62歳。本当にどういう状況になるか分からない。62歳で保険金を受け取るより、55歳で仕事も無くなって飢えているかもしれない。と思うと、イマイチ乗り気になれない。
そう思いながら何だか虚しくなってくる。
私は医者を疑い、その保険会社が20年後も存在するかどうか分からないと疑う、疑いづくめの人間になってしまったのだ。
旦那は再婚するために出て行ったし、昔の会社は整理を始めている。
私の手術が失敗した時、誰かが責任とって弁償してくれるならいい。そう言う時にみんなは言い訳こいてドロンに決まっているから、そう言う姿を見てもう傷つきたくないのだ。
そして、そう言う時のハラワタが煮えくり返らんばかりの気持が手に取るように想像できてしまうのだ。
私はもはや人を疑うことしかできないのだろうか。
あまりにゴマをすりすぎて、社長がもしも近視手術をした後、「sakeさん、やりなさい」と言われたらどうしようか。。。。
人を疑う割りには、そこまで心配してしまう私でもあった。
【写真】
ホームベーカリーで焼いたパンだ。
なかなかおいしい。このまま1枚づつに切って冷凍保存も可能である。
ちょっと小腹がすいた時もなかなかうれしい。
「sakeさん、これ。やりたいんだよね~。」
社長は近視の手術のHPを見ていたのである。
「知ってる奴がやって、すごく見えるようになったんだって。10万でできたらしいよ。」
「へぇ~~!いいですねぇ~!私もこの近視が治ったらどんなにいいか!!」
「オレは子供の頃からメガネなのよ。毎年3万でメガネを作るでしょ?そしたら、3年ちょいで元が取れるわけ。」
「そうですねぇ~!いいなぁ~!」
とは言うものの、ピアスの穴さえ開けた事のない私である。
目の病気ならともかく、整形だの正常に動く箇所にメスと入れるのはかなり抵抗があるのだ。失敗でもした時にゃ悔やむにも悔やみきれん。
近視が治ったらどんなにいいか、とはマジで思う。
でも、お金のよりリスクの問題だ。今流行の整形だってこれから副作用が出ないと言えるのだろうか。。。
「sakeさん、生命保険は入ってる?」
「いいえ。医療保険は入ってますが。」
「生命保険に入っておいた方がいいよ。これ、手術だから保険金がおりるんだって。オレの知り合いはそれで掛かった以上にお金が降りたらしいから。」
はぁ。。。。。
生命保険に入るほど、生活に余裕がナイんですけど。。。
と言うのを彼のメンツを保ちながら、どのように説明しようか悩んでいるうちに社長は「sakeさん、掛け捨てで5000円くらいのもあるんだから入りなさい。悪い事はないから。」と命令口調になってくるのであった。
・・つーか、それは私の自由だし。
社長が去った後に、K女史がいい話があるよと教えてくれた。
去年自分も入った生命保険は貯蓄型で、例えば一括払いにすると20年後には1.5倍になって戻ってくる保険なのだそうだ。更に途中で死んでも、その保険金は受取人が貰うことができるから損することはないのだそうだ。(期間限定だから、今からでは申し込めるかどうか分からないそうだ)
彼女の事だ。いろいろ見比べて一番いい保険を選んだのだろう。
でも、待てよ。彼女の20年後は52歳だ。それはイイ。
私の20年後は62歳。本当にどういう状況になるか分からない。62歳で保険金を受け取るより、55歳で仕事も無くなって飢えているかもしれない。と思うと、イマイチ乗り気になれない。
そう思いながら何だか虚しくなってくる。
私は医者を疑い、その保険会社が20年後も存在するかどうか分からないと疑う、疑いづくめの人間になってしまったのだ。
旦那は再婚するために出て行ったし、昔の会社は整理を始めている。
私の手術が失敗した時、誰かが責任とって弁償してくれるならいい。そう言う時にみんなは言い訳こいてドロンに決まっているから、そう言う姿を見てもう傷つきたくないのだ。
そして、そう言う時のハラワタが煮えくり返らんばかりの気持が手に取るように想像できてしまうのだ。
私はもはや人を疑うことしかできないのだろうか。
あまりにゴマをすりすぎて、社長がもしも近視手術をした後、「sakeさん、やりなさい」と言われたらどうしようか。。。。
人を疑う割りには、そこまで心配してしまう私でもあった。
【写真】
ホームベーカリーで焼いたパンだ。
なかなかおいしい。このまま1枚づつに切って冷凍保存も可能である。
ちょっと小腹がすいた時もなかなかうれしい。