彼が近いうち戻ってくるらしい。
いつだか知らない。
知りたくない。
もう戻ってこなければいいのにと思ってしまう私。
でも、いいよね。
思うだけだもん。
私だってきっと居なくなればいいって思われてる。
ヘラヘラ笑ってやってくよ。
私の魂なんか、死んじまえ。
あなたの幸せにカンパイ。
死んじまえで思い出したが、いつだったかkekeが家出した。
そんなに昔のことじゃない。
何かがきっかけで「死んでやる!」と言って玄関から出て行った。
急いで追いかけたけど、姿は見えなかった。
どこかから飛び降りるんじゃないかとあちこち上を見上げた。
部屋に戻ってしばらくボーっとして、妹に電話した。
鍵も携帯も置いたまま、サイフだけがない。
もうしょうがない。私の子育てが悪かったんだ、と私は言った。
警察も来るかもしれない。ありのまま淡々と正直に対応すればいいんだろう、と私は思った。
電話の途中で、kekeが帰ってきた。
スーパーでお菓子と惣菜を買ってきた。
少し照れてヘヘヘと笑ってた。
よかったよぉ、帰ってきて。
そう思った話。