きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

図書館で川上さんの本を借りる

2011-01-27 | 息子keke
図書館で予約しておいて本や雑誌を借りに行って、そこらに放っておいたら、kekeが珍しく読んでいたのが「あるじゃん」である。
素人向けのマネー雑誌である。

あぁこの子はやはり金が好きなんだ、そういう仕事の方が向いているのかもしれない。
今になってそんな事を思う。

しかし、あの子を乗せた人生のレールはもう動き出していて、大学のコースは全く関係ない方向。
例えば、渋谷に行きたいはずが池袋方面の首都高に乗ってしまったような。

人生はやり直せるとか、まだお前は若いとか、私らは言いたくなるけど、彼らにしてみれば、絶対にそんなのまやかしだと言うに違いない。
それでなければ、私らはどうして常に現状維持するだけなの?

そう、kekeは将来子供を産まないそうである。
前にも書いたが「頼みもしないのに勝手に生まれさせられて非常に迷惑」と自分が思っているので、同じような不幸な思いを他の者に味わせたくないのだそうだ。
ちゃんと幸せにできると確信してから子供は産むべきである、そうでなければいけない、と言う。

「あら、そんな事言ってたら一生子供なんて作れないよ。誰も確信してから産むんじゃなくて、産んでから育てようと親になるんだよ。」
そう言うと、「アンタがそれだから子供が不幸になるんだ。」と言い、「ちゃんと幸せにできると確信してからでなければいけないんだよ、障害者が生まれるかもしれないし、そう言うのも全て含めて確信(覚悟?)してから産むなの、違いますか?!」と言った。

まぁ、この子は本当に変わった子だわ、と思った矢先に、そう図書館だ。

この前図書館で借りた本の中に、たまたま(滅多に知らない本を手に取る事はないのだが、ほんとにたまたま)手に取った本が川上未映子と言う人の本であった。
エッセーだと思う。面白そうだから借りてきた。
「そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります」 と言うタイトルだと思う。

そこの32ページだか34ページだか、そのあたりで彼女がkekeと同じような事を言っていた。
「自分が頼みもしないのに生まれてきて(それをありがたく思ってないから)、自分は子供を産みたいと思わない」
文面は違うが、こんな内容だったと思う。

それで出産をしていた友達がやはり私と同じように「産んだら分かるよ、子供はいいもんだよ」みたいな事を言う訳で、それを未映子さんは「それなら何故彼女たちは出産を2~3度で止めてしまうのか、そんなに良いものならもっと何人でも産めばいいのに。」とイヤミをかますのである。


たしかに。

今頃になってだが、本当に今になってなのだが、大学に行った事はあの子にとってどうだったのだろう?
そしてこの先就職に苦労するとしたら、彼らの世代が私らにない感覚を身につけたとしても、当然のように思うのだ。


川上さんのエッセーはこの人でなければ持ち得ない感性満載で、私はぐいぐい夢中になっていくが、返却期限になってしまったので返した。
再度借りても良かったのだが、普通に書架にあったから、またいつでも借りれるだろうと言う気持と、文字数が多いので読破するのが今の状態ではかなり難しい。
調べてみたら芥川賞だか何かを取った人らしい。
またそのうち、機会があったらゆっくり読んでみたいと思う。