政治の世界では、普天間問題や郵政見直しを巡るブレなどで鳩山首相のリーダーシップに疑問符が付きつつあります。
平時にはそれほどリーダーシップは問われなくても、戦時にはリーダーシップのあり方が問われます。多少、明るさが見え始めたとはいえ、今の日本はリーマンショック後の不況の真っただ中ですし、不況がなくとも膨大な財政赤字を垂れ流す危機的状況にあり、戦時といっても過言ではありません。そんな状況で、鳩山さんの理想主義や人格は従来の政治家にはない美点と思いますが、正直なところ瞬時にやると決めたものをやり切る戦時のリーダーシップはありません。
一方、自民党の谷垣総裁も一向に指導力が見えてきません。今日の党首討論を見ても、以前よりは攻めの姿勢を心掛けているようですが、所詮、理想主義・リベラルなど鳩山さんとキャラがかぶっていて、迫力不足は否めません。
その自民党はもはや圧倒的な差をつけられた野党であるにもかかわらず、なかなか与党ぼけが抜けきれず、中からの改革もままならず、与謝野馨が離党し、年寄新党を旗揚げしました。そして、今日、最近の動きで尻に火がついた舛添要一も離党・新党結成を表明しました。なんか沈没しかけた船から逃げ出しているようで、自民党本体はどんどん「改革しない派」が煮詰まっていく気配です。
会社でも同じことです。私の会社ということではなく、どこの会社でも同じことですが、本当のリーダーシップを発揮するトップはなかなかいないですね。特に日本経済は、ずっと右肩上がりの経済=平時の状態が続き、ある意味誰がやっても同じだったため、別にリーダーシップがなくても、順繰りにトップの座を譲るようなことをやってきた影響もあるのでしょうね。
バブル崩壊後の経済状況の変化の中で、ようやくトップにふさわしいトップも生まれるようになってきていますが、それも組織的なものではないため、そのトップ以外はイエスマンとなり、本来果たすべきトップのお目付け役も果たさない場合が多いように思います。
それほどリーダーシップを発揮するというのは難しいことなのだと思います。大人ですらこんな有様ですから、今の5年生の散ドラ諸君に求めても酷ですかね…。でも、政治や会社と違って野球チームの中では、変な利害得失を考えずに、チームを強くするにはどうしたらいいかを純粋に考えることが出来ます。そういう意味では、政治家や企業家にも出来ないリーダーシップを磨くのにいい機会でもあります。
将来の日本をよくするためにも、ぜひとも野球でリーダーシップを磨いてほしいですね。言い過ぎですか…。