もちろん、優勝に完全も、不完全もありませんが、そう言いたくなるくらいの完勝でした!もちろん、戦っている選手は必死だったのでしょうけども、「勝ち切った」と言える試合展開でした(とはいえ、私は仕事だったので、ワンセグを見て、途中経過を確認するくらいしか出来ませんでしたが)。
正直、地力は日大三高が勝り、勝てるだろうという気持ちは持っていましたが、光星学院も堂々とした勝ちっぷりで決勝まで来ましたから、そう簡単には行かないだろうとも思っていました。それだけに、0対11の完封勝利には拍子抜けしました。
大横綱双葉山の相撲は「後の先(ごのせん)」と言われました。横綱として相手より遅く立って、受け止めるようでいて、組んだ時にはしっかり先手をとっていたと言います。本当に実力がなければ出来ない「横綱相撲」です。日大三高の野球を後の先と言うのは言い過ぎかもしれませんが、今日も後半戦に大量点を入れるいつもの試合運びでした。そういうつもりはないかもしれませんが、ゆっくり立って、後半突き放すという展開です。
投打と守り
3回裏に、高山選手が2試合連続の特大本塁打をバックスクリーンに叩き込んで、3点先制しました。昨日の本塁打はダメ押しだったため、ほとんどのスポーツニュースでカットされていたので、しっかり打ち直しましたね。
5回も高山の内野ゴロの間に1点を追加し、恒例の後半の爆発は7回裏でした。プロも注目の畔上、横尾、高山のクリーンナップが三者連続タイムリーを放ち、7番鈴木の2点本塁打で5点を奪い、試合を決定づけました。
本当に強烈な打線でした。6試合連続2ケタ安打で、本塁打6本。横尾6割超、金子・高山5割超、菅沼4割超、チーム打率.393と、主砲畔上が2割5分と少々不振でも目立たないくらい分厚い打線でした。
そして、投げては、吉永投手が準々決勝に続き、5安打完封です。3回戦までは必ずしも本調子ではなく、準決勝で4回ちょっと斉藤投手に任せただけで、6試合のマウンドをほとんど一人で守り、準々決勝以降は3連投でした。精神力もあるでしょうが、投げ込んだ方が良くなるタイプなのかもしれませんね。しかし、後半3試合の厳しい状況でのピッチングは見事でしたね。
そして、強打とエースで見逃されがちですが、日大三高は守備も手堅かったですね。6試合で失策は僅か2つでした。今日も、5回表走者一二塁で秋田に右前安打を打たれましたが、ライト高山がレーザービーム返球で、本塁補殺したそうです。
基 本
強打が注目される日大三高ですが、実は基本に非常に忠実で、中軸選手でもバントを簡単に決めるように、しっかりと鍛えられていました。
そして、上の打撃も、ただ単にやみくもに振り回しているのではなく、しっかり甘い球を狙って打っていたようにどこまでも基本に忠実でした。序盤戦の山場だった開星戦でも、好投手白根の低めへの変化球を捨てるようにとの指示を守り、しっかりベルトの球を狙いました。そして、今日も同じように「ベルトの球を打て」との指示に忠実に打ち崩しました。
監督の人柄
ベンチに見える小倉監督は、非常に温厚そうに見えました。それが単なる見た目ではなく、今日の試合後、選手たちが口々に「監督を胴上げしたかった」とコメントしているのを見て、本当に良い指導者なのだと思いました。
でなければ、これだけのタレント揃いのチームで、しっかりとしたチームプレーをごく簡単に決めるようなチームには出来ないと思います。
しかし、それだけのチームだからこそ、監督自身が「一番プレッシャーを感じていた」と言い、選手がそれに応え、しっかり結果を出したというのも、監督と選手の絆でしょうね。
私が見てきた中では、やはり桑田・清原がいた時のPL学園が甲子園最強チームのように思いますが、それは桑田・清原という個の強さが突出していたからだと思います。一人ひとりの力の結集としてのチーム力では、今年の日大三高は間違いなく甲子園史上に残る最強チームの一つだと思います。
1回戦 日本文理 3 対 14 日大三高 (畔上本塁打、7・9回4点)
2回戦 日大三高 11 対 8 開星 (6回6点)
3回戦 智弁和歌山 4 対 6 日大三高 (菅沼本塁打①)
準々決勝 日大三高 5 対 0 習志野
準決勝 関西 4 対 14 日大三高
(菅沼本塁打②、高山本塁打①、7回8点、8回5点)
決勝 光星学院 0 対 11 日大三高 (高山本塁打②、7回5点)
清水 .348
金子 .571
畔上 .250 1本塁打
横尾 .625(ドカベンか?)
高山 .500 2本塁打
菅沼 .435 2本塁打
鈴木 .262 1本塁打
吉永 .217
谷口 .286
チーム計 .393
吉永 49回2/3 5完投 2完封 防御率2.90
↓日大三高おめでとう!
今日のジョグ
も雨でお休み。走れなくなる…