購読している吉川弘文館のPR誌・本郷(124号)が送られてきた。ここに興味深い文章があった。
刑部芳則氏の「三条実美の個人情報」だが、まさに同氏の著「三条実美・孤独の宰相とその一族」のこぼれは話といったところか。
明治政府の最高官職・太政大臣を務めた実美は、当時の警察官の初任給が6円の時代実美は年俸・交際費・終身年金を合わせ6万円だったという。
しかしながら。交際費や自らが使う人件費などで家計は必ずしも楽ではなかったという。
それゆえ毛利家から無利子で10万円を10年賦で借りたり、縁戚に当たる細川家から1万円をもらったりした。
細川家が縁戚だというのがどうも解せないが、実美の継嗣二男公美の奥方が松平春嶽の娘であるという、廻り回っての縁家ということだろうか。
春嶽夫人は細川家の出である。
同氏の著「三条実美・孤独の宰相とその一族」を読めば答えがあるのか、読んでみようかと思っている。