津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■「幽齋のリーク」・・?

2016-08-12 11:38:31 | 歴史

 東大史料編纂所教授の本郷和人先生は、最近の著作やTV出演など、洒脱な表現やお喋りなどで人気を得られているようだ。
「戦国夜話」を読んでいるが、幽齋の古今伝授や田邊城籠城に関する話など少々過激とも思えるが、妙に納得もさせられる。
古今伝授については、「そうたいしたものではないんじゃないか」「和歌はもう昔日の輝きを失って・・・お前だけに秘儀を伝えようなんて・・・しょぼくれた話」「伝授を受けた三条西家の人が偉大な歌人になったという訳でもなさそうだし」と辛らつ極まりない。

私が極め付けだと思うのは、田邊城籠城の停戦に関する働きかけは、幽齋から持ちかけたのではないかという論陣である。
その根拠としては、後陽成天皇の勅使・三条西実条の夫人が、停戦の労をとった前田茂勝の妹(玄以娘)であることを挙げておられる。
そしてその後実条に対し幽齋が古今伝授を行ったことはご存じの通りである。
本郷先生は「幽齋のリーク」であり、「出来レース」とされながら、「もしこの推理が当たっているなら・・・・」として、100%断定されているわけではない。

歴史研究の第一人者のお話であり何とも興味深く、「ありかな~」と思いながら、教授のこの後の発言に注目したいと思う。
慶長五年の今頃、まさにその駆け引きが行われている。 

コメント
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