鹿島春平太チャーチ

「唯一の真の神である創造主と御子イエスキリスト」この言葉を“知っていれば”「天国での永生」は保証です。

Vol.22 『4人目の弟子はピリポ、5人目はナサニエル(1章)』

2004年12月07日 | ヨハネ伝解読
 前回、記したように、イエスの方から自ら見て選んだのが4番目の弟子、ピリポでした。よほどのものを持っていたに違い有りません。彼は、霊感の飛び抜けて強い男であったこと、そしてその娘もそうであったことが、他の(聖書でない)文書に記されています。

 そのピリポが書いたものは、残されていません。霊力は飛び抜けているけれども、ヨハネのような言葉の知力には恵まれてなかったのかも知れません。こういう人はいるものです。春平太は、牧師さんでそういう人を知っています。

 説教が信徒の心を揺るがすことは、まあ、ない。けれども、この方が祈って按手をすると、クリスチャンになったばかりの人でも聖霊のバプテスマを受ける例が少なくありません。

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 話を戻します。そのピリポが是非、と言って誘うのが友人のナサニエルです。彼もまた、宗教上の真理を強く求め続けていた人だったに違い有りません。ところが当のナサニエル、何を思ったかこんなせりふで答えるのです。

 「ナザレから良きものが出ようものか」と。

 しかしピリポは「とにかく一緒に来て見てごらんよ」と引き下がりません。「まあ、そんなにいうなら」、とナサニエルは友達ピリポに付いてイエスの方に向かっていきます。するとこのナサニエルに対して、今度はイエスが意外なことをいうのです。

 「ここにまことのイスラエルびとがいる。この人には偽りが何もない」と。

 ナサニエルは驚きます。この人は会ったのが初めてなのに、どうしてそんなことが言えるのか、と。イエスはすかさずもう一発かませます。「ピリポがあなたを誘う前に、あなたはイチジクの木の下にいたよね。私はそれを見たのだ」と。

 ワン、ツゥーの連打。ナサニエル、これでダウンしてしまいます。そのとき、イエスは遙か別のところにいたからでしょう。

 「この人には透視能力もあるのか・・・」

 すっかり心服したナサニエル、こう言います。

「先生、あなたは創主の子です。イスラエルの王です」と。

 なにやら、単純な人間なようでもありますね。年齢も若かったのではないでしょうか。しかし、この間には他にも色々あったのでしょう。ヨハネは、すべてにわたって、簡素に書いているのです。

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 ところで、当のヨハネは、どうやってこれを見ていたのでしょうね。まず、ピリポがナサニエルを誘いに行くとき、このとき彼は、一緒に行っているはずですね。でないと、彼ら二人のやりとりを見ることは出来ません。

 ピリポが、

 「是非、弟子に加えたい人がいる」という。

 「だけど、頑固なやつなんでね、素直に来てくれないかも知れないんだ」と。

 で、ヨハネは「では、私も行こう」あるいは「私も見て確かめないとね」とかいって同行したに違い有りません。

 ピリポは最初「われわれは」(救い主に)出会った、とナサニエルに語りかけていますしね。証言者付きで説いているわけです。

 ともあれヨハネはだから、二人の会話を記述できた。その後、彼らと一緒にイエスのところに来た。そして、イエスとナサニエルとのやりとりも見たということでしょう。
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