先週、中国山西省に足を運んだ。成り行きで、玄中寺に連行された。昨年の春に訪れて以来だ。玄中寺は日本の浄土宗のルーツである。
山西省の道端では、あちこちで袋詰めしたナツメを売っていた。街中でもないところでこんなにお互いに近くにいたって売れないのではないかと思ったが、実際のところはわからない。玄中寺の境内でも、窓際でナツメを干していた。また、山椒の実がなっていて、言われるままに咬んでみると、凄い芳香が広がり、しばらくは唇が痺れていた。
ある拝殿の中には、最近描かれたという観音の壁画があった。罪を犯した衆生が念仏を唱え救われている絵が多い。その中に周恩来がいて吃驚する。どうも寺の修復に力を貸したらしい。拝殿の外には、「千手観音」と名付けられた大木がある。
「七佛殿」も見事だが、「千佛閣」には眼を奪われる。背後の無数の木彫りは、もちろん、一体ごとにまとう雰囲気が違っている。
外では、占い師が人を集めていた。昔、教師だったという老人だった。
※写真はすべてPentax LX、M28mmF2.0、フジPRO400による。