友惠しづね+陸根丙『眠りへの風景』(オフィス友惠、2012年)を観る。
友惠しづねは土方巽に師事した舞踏家であり、作曲やギター演奏も行う。陸根丙は韓国の現代美術家で、この映像を担当している。
いやそれよりも、吉沢元治のベース、金大煥のパーカッションとの共演映像を観たかったのだ。
しかし、期待はものの見事に裏切られた。吉沢元治、金大煥、友惠しづねのトリオによる演奏は、素人のカメラ、あまりにもひどい画質と音質、冗談のように短い演奏。何だこれは。
舞踏もひどい。ひょっとしたら、公演そのものを目にしたなら、感じるところがあったのかもしれない。だが、ハッタリだけのイメージ映像と大袈裟なだけの音楽のイメージヴィデオにしか思えなかった。特典の舞踏公演も、商品にしてはならないような代物の映像(それを誤魔化すために、画面の真ん中にトリミングしている)。陸根丙と友惠しづねとの対話は、ラリった者の大言壮語だ。とても聞いてはいられない。
残念。
●参照
○吉沢元治ベース・ソロ『Outfit: Bass Solo 2 1/2』、『From the Faraway Nearby』
○高木元輝の最後の歌(高木元輝+吉沢元治『DUO 1969.10.9』)