Bill Evans (p)
Scott LaFaro (b)
Paul Motian (ds)
1961年6月25日、ヴィレッジ・ヴァンガードにおける、あまりにも有名なセッション。『Waltz for Debby』、『Sunday at the Village Vanguard』という、Riversideの2枚として別々に出されていたが、このCD 3枚組は、録音をすべて順番に並べたものである(午後のセット2回、夜のセット3回分)。
その2枚は何度も何度も聴いたものだが、こうして順番に聴いてみると、いろいろな発見がある。少なくとも、『Waltz for Debby』において受けるような、「My Romance」と「Waltz for Debby」が中心のセッションではない。
ビル・エヴァンスのあやうい和音、ポール・モチアンの伸び縮みするドラムスは、当然素晴らしい。しかし、それにも増して、スコット・ラファロの過激に自由なベースの凄さ。
特に、夜の3回目のセットにおいて、2曲目の前にベースを弄び、とてもテンションが高くなっていると思える後の「Gloria's Step」(テイク3)は、アンバランスなほどベースが暴れ、圧倒される。終わった後も、興奮冷めやらぬ雰囲気が伝わってくる。演奏の間の音も、貴重なドキュメントとなっているわけである。
『Waltz for Debby』
●参照
○『Stan Getz & Bill Evans』
○ゴンサロ・ルバルカバ+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン
○キース・ジャレットのインパルス盤(モチアン参加)
○70年代のキース・ジャレットの映像(モチアン参加)