『neoneo』誌(#2、2013年春季号)が「原発とドキュメンタリー」、さらに「21年目の不在 小川紳介トライアングル」と題した特集を組んでいる。
原発特集は読んでいて苦しくなってくる。もちろん受苦の当事者ではない、しかし他人事でもない。変に総括などすべきではない。
その意味で、原発に関係する映画のリストアップは大変ありがたい。どのような立場に(たまたま)いたとしても、個々の状況や問題を視ていくしかないからである。
たとえば
○『佐久間ダム』
○土本典昭『ある機関助士』
○『原子力発電の夜明け』(東海第一原発)
○『黎明』(福島原発)
○黒木和雄『原子力戦争』
○森崎東『生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言』
○纐纈あや『祝の島』
まだ観ぬ原発映画のいくつかは、You Tube上にもあるようだ。
小川紳介特集も興味深い。
虚言癖や大言壮語癖があり、しかもそれが人びとを魅了した人。オカネの問題を人にまかせ、自身は逃げていた人。「生きること=映画」を体現した人。
この10月からの、日本映画専門チャンネルでの全作品放送が楽しみだ。大作も、またじっくりと観直してみたい。
●参照
○小川紳介『三里塚の夏』
○小川紳介『牧野物語・峠』、『ニッポン国古屋敷村』
○小川紳介『1000年刻みの日時計-牧野村物語』