ロスコー・ミッチェル『Celebrating Fred Anderson』(nessa、2015年)を聴く。
Roscoe Mitchell (as, ss, sopranino sax)
Tomeka Reid (cello)
Junius Paul (b)
Vincent Davis (ds)
ロスコー・ミッチェルとフレッド・アンダーソンはシカゴの音楽仲間だった(同じ1965年にAACMに入っている)。これは、2010年に他界したアンダーソンを偲んで、2015年に開かれたコンサートである。
ドラマーのヴィンセント・デイヴィスはアンダーソンのお気に入りであり、ベースのジュニアス・ポールは常にデイヴィスとプレイしていたという。チェロのトメカ・リードはミッチェルの希望で参加。
追悼コンサートとは言え、アンダーソンのテイストは特にない。ミッチェルのソロは相変わらずぐちゃぐちゃべろべろであり、唯一無二というのか、誰にも似ておらず嬉しくなってしまう。リードの擦りとポールの振動が世界を激しく断片化し、その時空間のなかに浮遊したミッチェルが、大きな筆で過激に絵を描いてみせてくれているわけである。
●参照
ロスコー・ミッチェル+デイヴィッド・ウェッセル『CONTACT』
ジャック・デジョネット『Made in Chicago』(ミッチェル参加)
アート・アンサンブル・オブ・シカゴの映像『LUGANO 1993』(ミッチェル参加)
アート・アンサンブル・オブ・シカゴ『苦悩の人々』(ミッチェル参加)
アート・アンサンブル・オブ・シカゴ『カミング・ホーム・ジャマイカ』(ミッチェル参加)
サニー・マレイのレコード(ミッチェル参加)
ムハール・リチャード・エイブラムスの最近の作品(ミッチェル参加)