高瀬アキ『Oriental Express』(Omagatoki、1994年)を聴く。
Issei Igarashi 五十嵐一生 (tp)
Eiichi Hayashi 林栄一 (as, ss)
Hiroaki Katayama 片山広明 (ts, bs)
Hiroshi Itaya 板谷博 (tb)
Shota Koyama 小山彰太 (ds)
Nobuyoshi Ino 井野信義 (b)
Aki Takase 高瀬アキ (p)
どうだ参ったかというほどの当時のオールスターメンバー。しかも、全員がどや顔で得意技をプレイしているようで嬉しくなる。なんで今まで聴かなかったのだろう。
「So Long Eric」から「Goodbye Porkpie Hat」への長いミンガス・メドレーはいきなり美味しいところを見せつけられて愉しい。故・板谷博のトロンボーンはこんなに滑らかで艶やかだったか。高瀬アキのオリジナル「In and Out」では賑々しく盛り上がってゆきマーチ風に終わる。急転して、アレキサンダー・フォン・シュリッペンバッハの「Point」では、ガサガサした有象無象の中から浮かび上がってくる高瀬アキのブルースが素晴らしくいい。そしてまたオリジナル「Open the Door」。林栄一のキキキキキというアルトは主役でも環境音でもある。最後の「Oriental Express」では、中央線集団のにおいがプンプン漂うのだった。
●参照
アンサンブル・ゾネ『飛ぶ教室は 今』(2015年)(高瀬アキ参加)
高瀬アキ『St. Louis Blues』(2001年)