トマ・フジワラ+ベン・ゴールドバーグ+メアリー・ハルヴァーソン『The Out Louds』(Relative Pitch Records、2014年)を聴く。
Tomas Fujiwara (ds)
Ben Goldberg (cl)
Mary Halvorson (g)
誰も音楽を前へと駆動させようとしていない。確かに時間は進んでいるのだが、メアリー・ハルヴァーソンのギターが時間も空間も歪めていて、落とし穴があったりドーナツのような構造があったりして、気が付くと逆走していたり前と同じところを歩いていたり。ゴールドバーグとハルヴァーソンが追い抜き合いッコをしてみたり。みんな静かに狂っている。
トマ・フジワラのドラムスも、時間を刻むことをハナから放棄しているように聴こえる。それにしても、磁石でひゅっぺたっとくっつくようなかれのドラムスは快感。
●トマ・フジワラ
トマ・フジワラ『Variable Bets』(2014年)
Ideal Bread『Beating the Teens / Songs of Steve Lacy』(2014年)
●メアリー・ハルヴァーソン
イングリッド・ラブロック、メアリー・ハルヴァーソン、クリス・デイヴィス、マット・マネリ @The Stone(2014年)
メアリー・ハルヴァーソン『Meltframe』(2014年)
アンソニー・ブラクストン『Ao Vivo Jazz Na Fabrica』(2014年)
イングリッド・ラブロック(Anti-House)『Roulette of the Cradle』(2014年)
『Plymouth』(2014年)
トム・レイニー『Hotel Grief』(2013年)
チェス・スミス『International Hoohah』(2012年)
イングリッド・ラブロック(Anti-House)『Strong Place』(2012年)
イングリッド・ラブロック『Zurich Concert』(2011年)
メアリー・ハルヴァーソン『Thumbscrew』(2013年)
ウィーゼル・ウォルター+メアリー・ハルヴァーソン+ピーター・エヴァンス『Mechanical Malfunction』(2012年)
ステファン・クランプ+メアリー・ハルヴァーソン『Super Eight』(2011年)
ウィーゼル・ウォルター+メアリー・ハルヴァーソン+ピーター・エヴァンス『Electric Fruit』(2009年)
アンソニー・ブラクストン『Trio (Victoriaville) 2007』、『Quartet (Mestre) 2008』(2007、08年)