スティーヴ・コールマン+デイヴ・ホランド『Phase-Space』(DIW、1991年)を聴く。
Steve Coleman (as)
Dave Holland (b)
もちろんデイヴ・ホランドのグループにスティーヴ・コールマンが在籍していたことは知っているし、何枚かは愛聴もしていたのだけれど、このふたりのデュオがあったとは迂闊にも知らなかった。
聴いてみると、期待した通り、最高である。たとえばクインテットなどで、時間の進行に負けないように、煽り煽られるように演奏するのとは異なる。これはデュオであり、時間の流れはふたりの呼吸によって決まってゆく。弛緩も緊張もある。
デイヴ・ホランドはいつものコントラバスによる華麗なダンス、スティーヴ・コールマンは自ら切り拓いてきたスタイルの抽象的なフレーズ。それは他の作品と同じではあるのだが、驚いたのは、バンキー・グリーンの曲「Little Girl I Miss You」。ずいぶんと情緒的でメロディックなソロを、コールマンが吹く。絶品なのだ。こんなことも余裕でできるのか。
●スティーヴ・コールマン
スティーヴ・コールマン『Invisible Paths: First Scattering』(2007年)
シンディ・ブラックマン『A Lil' Somethin', Somethin'』(1980年代後半~90年代前半)
●デイヴ・ホランド
『Aziza』(2015年)
デイヴ・ホランド『Prism』(2012年)
デイヴ・ホランド+ペペ・ハビチュエラ『Hands』(2010年)
デイヴ・ホランドの映像『Jazzbaltica 2003』(2003年)
ケニー・ホイーラー+リー・コニッツ+デイヴ・ホランド+ビル・フリゼール『Angel Song』(1996年)
デイヴ・ホランド『Dream of the Elders』(1995年)
カール・ベルガー+デイヴ・ホランド+エド・ブラックウェル『Crystal Fire』(1991年)
デイヴ・ホランド『Conference of the Birds』(1973年)