上間陽子『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』(太田出版、2017年)を読む。
実は、那覇の松山や辻など歓楽街の観察だろう位に思って、興味本位で読み始めたのであった。
ここに記録されているのは、DV、性暴力、極度の貧困などの辛酸を舐めた女性たちの生きる姿である。しかし、社会学的な分析とは対極にある。読後に総括し、類型化したり、統計的にアプローチしたり、括ったりして脳内で整理することは許されていない。見せ、隠し、話す、あるがままの佇まいが記されている。
驚いた。このようなルポがあったのか。