Sightsong

自縄自縛日記

ブッチ・モリス『Current Trends in Racism in Modern America』

2017-03-14 07:47:47 | アヴァンギャルド・ジャズ

ブッチ・モリス『Current Trends in Racism in Modern America』(Sound Aspects Records、1985年)を聴く。

Frank Lowe (ts)
John Zorn (as, game calls)
Tom Cora (cello)
Brandon Ross (g)
Zeena Parkins (harp)
Thurman Barker (marimba, snare drum, tambourine)
Curtis Clark (p)
Christian Marclay (turntables / records)
Eli Fountain (vib)
Yasunao Tone 刀根康尚 (vo)
Butch Morris (conductor)

見ての通り、ジョン・ゾーン、クリスチャン・マークレイ、トム・コラ、刀根康尚、ジーナ・パーキンス、ブランドン・ロスと、この時代の前衛の面々が参集している。フランク・ロウや、シカゴAACMのサーマン・バーカーにちょっと意外感を持つ。

しかし何度聴いてもどうも古くさいのだ。今となっては素朴なマークレイのターンテーブルも、ゾーンの表面を疾走するアルトと笛も。もうこれは仕方がない。そんな中で土俗的なフランク・ロウのような人は逆に永遠に古びない。

ここでも音だけを聴いていては、もっと、各プレイヤーのソロをフィーチャーして欲しいというフラストレーションを感じてしまう。モリスが即興に対してさまざまな指示を出してサウンドを創り上げていった「コンダクション」、実際のステージを観ないと腑に落ちないものかもしれない。

●ブッチ・モリス
ブッチ・モリス『Possible Universe / Conduction 192』(2010年)
ブッチ・モリス『Dust to Dust』(1991年)