明田川荘之+齋藤徹『LIFE TIME』(Aketa's Disk、2005年)を聴く。
Shoji Aketagawa 明田川荘之 (p, ocarina)
Tetsu Saitoh 齋藤徹 (b)
アケタの店におけるライヴ録音、2枚組。
やはりというか、最初から最後までアケタさんのピアノによる抒情が溢れていて、これは壁を作るためではない意図で、日本的、あるいは中央線的と言ってよいのだ。どうしてもずっと聴いていると、哀しさとか寂しさとか、失われたものへの懐かしさとか、そんな気持ちで身動きが取れなくなる。
齋藤徹さんもいつものテツさんである。弦がびりびりと震えて、里山が丘とまわりの田畑や人里とシームレスであるように、そのコントラバスの周波数はどこかで区切りをもつわけではなく広い。リラックスした演奏でもあるのかな。
昔アケタの店の土曜日深夜の部で、アケタさんが、オカリーナというものは聴いていて飽きてしまうので、限界は37分なのだと冗談を言っていた記憶がある。そういう意図があるのかどうか、ここでも、たとえば「Now's the Time」や「St. Thomas」のジャズスタンダードで、最初や最後だけでオカリーナによる味を付ける。しかしわたしはずっとオカリーナでもよい。もちろんずっとピアノでもよい。
●明田川荘之
明田川荘之『ライヴ・イン・函館「あうん堂ホール」』(2013年)
『生活向上委員会ライブ・イン・益田』(1976年)
中央線ジャズ
●齋藤徹
齋藤徹+喜多直毅@巣鴨レソノサウンド(2017年)
齋藤徹@バーバー富士(2017年)
齋藤徹+今井和雄@稲毛Candy(2017年)
齋藤徹 plays JAZZ@横濱エアジン(JazzTokyo)(2017年)
齋藤徹ワークショップ「寄港」第ゼロ回@いずるば(2017年)
りら@七針(2017年)
広瀬淳二+今井和雄+齋藤徹+ジャック・ディミエール@Ftarri(2016年)
齋藤徹『TRAVESSIA』(2016年)
齋藤徹の世界・還暦記念コントラバスリサイタル@永福町ソノリウム(2016年)
かみむら泰一+齋藤徹@キッド・アイラック・アート・ホール(2016年)
齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)
齋藤徹・バッハ無伴奏チェロ組曲@横濱エアジン(2016年)
うたをさがして@ギャラリー悠玄(2015年)
齋藤徹+類家心平@sound cafe dzumi(2015年)
齋藤徹+喜多直毅+黒田京子@横濱エアジン(2015年)
映像『ユーラシアンエコーズII』(2013年)
ユーラシアンエコーズ第2章(2013年)
バール・フィリップス+Bass Ensemble GEN311『Live at Space Who』(2012年)
ミシェル・ドネダ+レ・クアン・ニン+齋藤徹@ポレポレ坐(2011年)
齋藤徹による「bass ensemble "弦" gamma/ut」(2011年)
『うたをさがして live at Pole Pole za』(2011年)
齋藤徹『Contrabass Solo at ORT』(2010年)
齋藤徹+今井和雄『ORBIT ZERO』(2009年)
齋藤徹、2009年5月、東中野(2009年)
ミシェル・ドネダと齋藤徹、ペンタックス43mm(2007年)
ミシェル・ドネダ+レ・クアン・ニン+齋藤徹+今井和雄+沢井一恵『Une Chance Pour L'Ombre』(2003年)
往来トリオの2作品、『往来』と『雲は行く』(1999、2000年)
齋藤徹+ミシェル・ドネダ+チョン・チュルギ+坪井紀子+ザイ・クーニン『ペイガン・ヒム』(1999年)
齋藤徹+ミシェル・ドネダ『交感』(1999年)
久高島で記録された嘉手苅林昌『沖縄の魂の行方』、池澤夏樹『眠る女』、齋藤徹『パナリ』(1996年)
ミシェル・ドネダ+アラン・ジュール+齋藤徹『M'UOAZ』(1995年)
ユーラシアン・エコーズ、金石出(1993、1994年)
ジョゼフ・ジャーマン