渋谷の公園通りクラシックス(2019/12/15)。
Shuichi Chino 千野秀一 (p)
Hisaharu Teruuchi 照内央晴 (p)
グランドピアノが2台あるこの場所ならではのピアノデュオ。1時間前後の共演が2セット行われた。セットによって弾くピアノを替えただけであり、各々はひたすら自身の前の鍵盤に向かった。
こうして2時間近く左右の音を体感していると、ふたりの個性の違いがよく感じられてきた。照内さんは常に構造とともに動いている。高音から低音までを往還しつつ、どこかが遊離することはない。そのエネルギーは楔のようにピアノに伝えられている。千野さんは対照的に、サウンドのどこからでも構造を敢えて棄て去り、そこから次へと踏み出す。過激な無防備こそが強さにつながっている。
そのような奔流の中で、千野さんがときどき安寧の場所を見出しているようにみえたのがおもしろいことだった。その気分は照内さんにも共有され、別の流れとなっていった。
ふたりは別の箇所で足踏みをしたのだが、その現象は違うところから生まれたように思えた。千野さんは自由飛行のなかで足場を見つけようとして、照内さんは構造の拡張の延長として。
Fuji X-E2、7Artisans 12mmF2.8、XF60mmF2.4
●千野秀一
ピーター・エヴァンス@Jazz Art せんがわ2018(JazzTokyo)(2018年)
JAZZ ARTせんがわ2018(2018年)
千野秀一+山内桂@Ftarri(2018年)
山内桂『live at Futuro cafe』(2017年)
ジャスト・オフ『The House of Wasps』(-2015年)
A-Musik『e ku iroju』(1983年)
『風の歌を聴け』の小説と映画
●照内央晴
奥田梨恵子+照内央晴@荻窪クレモニア(2019年)
豊住芳三郎+コク・シーワイ+照内央晴@横濱エアジン(2019年)
照内央晴+加藤綾子@神保町試聴室(2019年)
特殊音樂祭@和光大学(JazzTokyo)(2019年)
フローリアン・ヴァルター+照内央晴@なってるハウス(2019年)
豊住芳三郎インタビュー(JazzTokyo)(2019年)
豊住芳三郎+庄子勝治+照内央晴@山猫軒(2019年)
豊住芳三郎+老丹+照内央晴@アケタの店(2019年)
豊住芳三郎+謝明諺@Candy(2019年)
沼田順+照内央晴+吉田隆一@なってるハウス(2019年)
吉久昌樹+照内央晴@阿佐ヶ谷ヴィオロン(2019年)
照内央晴、荻野やすよし、吉久昌樹、小沢あき@なってるハウス(2019年)
照内央晴+方波見智子@なってるハウス(2019年)
クレイグ・ペデルセン+エリザベス・ミラー+吉本裕美子+照内央晴@高円寺グッドマン(2018年)
照内央晴+川島誠@山猫軒(2018年)
沼田順+照内央晴+吉田隆一@なってるハウス(2018年)
『終わりなき歌 石内矢巳 花詩集III』@阿佐ヶ谷ヴィオロン(2018年)
Cool Meeting vol.1@cooljojo(2018年)
Wavebender、照内央晴+松本ちはや@なってるハウス(2018年)
フローリアン・ヴァルター+照内央晴+方波見智子+加藤綾子+田中奈美@なってるハウス(2017年)
ネッド・マックガウエン即興セッション@神保町試聴室(2017年)
照内央晴・松本ちはや《哀しみさえも星となりて》 CD発売記念コンサートツアー Final(JazzTokyo)(2017年)
照内央晴+松本ちはや、VOBトリオ@なってるハウス(2017年)
照内央晴・松本ちはや『哀しみさえも星となりて』@船橋きららホール(2017年)
照内央晴・松本ちはや『哀しみさえも星となりて』(JazzTokyo)(2016年)
照内央晴「九月に~即興演奏とダンスの夜 茶会記篇」@喫茶茶会記(JazzTokyo)(2016年)
田村夏樹+3人のピアニスト@なってるハウス(2016年)