学者であり沖縄県知事も務めた著者は沖縄に関する著作が何作もある。どれにするか迷ったがさしたる理由なく本書をチョイス。
本書は琉球王朝時代の話、戦前の話には必要最小限のことしか触れず、戦後の占領から返還、その後の基地問題と辺野古問題について書かれている。新しい著作ではないため辺野古問題は場所選定くらいまで。
日本の米軍基地が沖縄に集中している事実は広く知られていると思う。本書では一歩進め沖縄本島内の各自治体の面積に占める米軍基地の割合も出されており興味深い。嘉手納って町の85%だったが基地だって。少ないところでも3割とかが基地になっている。沖縄本島内をクルマやバスで走ると「軍用地買います」と言う珍しい看板を見ることがある沖縄の特徴は、それら基地の土地が国の所有でなく、民間に地主がいて(多くはないようだが)使用料が支払われていること。
基地存在の必要性は、軍としての機能上どうかと言う話が一つ、あと地元への経済的影響がどうかと言う話も無視できない。それらを冷静に分け書いてある点は評価できるが、軍としての必要機能に関してはより専門的な分析を読んでみたい。「実は経済的にも基地の貢献度は高くない」と言う本書の主張は興味深かった。
2018年5月1日 サンサルバドル空港ロビーにて読了
本書は琉球王朝時代の話、戦前の話には必要最小限のことしか触れず、戦後の占領から返還、その後の基地問題と辺野古問題について書かれている。新しい著作ではないため辺野古問題は場所選定くらいまで。
日本の米軍基地が沖縄に集中している事実は広く知られていると思う。本書では一歩進め沖縄本島内の各自治体の面積に占める米軍基地の割合も出されており興味深い。嘉手納って町の85%だったが基地だって。少ないところでも3割とかが基地になっている。沖縄本島内をクルマやバスで走ると「軍用地買います」と言う珍しい看板を見ることがある沖縄の特徴は、それら基地の土地が国の所有でなく、民間に地主がいて(多くはないようだが)使用料が支払われていること。
基地存在の必要性は、軍としての機能上どうかと言う話が一つ、あと地元への経済的影響がどうかと言う話も無視できない。それらを冷静に分け書いてある点は評価できるが、軍としての必要機能に関してはより専門的な分析を読んでみたい。「実は経済的にも基地の貢献度は高くない」と言う本書の主張は興味深かった。
2018年5月1日 サンサルバドル空港ロビーにて読了