中学生の時に親にプレゼントされた本も、処分することにした。最後にもう一度、読んでおこうと。
父親(先代国王)の急逝により王位を引き継いだ新国王はまだ少年。さらには悪大臣の奸計により真っ当な教育よりどうでも良い教育ばかりされた究極の世間知らず。疑うことを知らない純粋さは強みでも弱みでもある。ついには王宮を放逐され、ボロボロになりつつも山奥の村に辿り着き、そこで新しい生活が始まる…
厚い単行本の上に字が今どきの本より小さく、実質的なボリュームがとても大きい。だがいま読むと、やっぱり北杜夫ってちょっとおかしかった(躁鬱病だった)のだと思う書きぶりを強く感じる。いきなり延々と続く前書き、くどくどとした言い訳、長ったらしい会話、ひたすらカタカナで何ページも続く電信文。子供にも大人にも向けた作品だが、追従するには根気が必要。この時代は許されたことなのか?
ストーリーは王様の悲劇と冒険譚で面白いと思ったのだが、長すぎる展開がその魅力を削いでしまっているように思われた。読んだ時分はどうか感じたのか、残念ながら覚えていない。
2018年7月10日 自宅にて読了
父親(先代国王)の急逝により王位を引き継いだ新国王はまだ少年。さらには悪大臣の奸計により真っ当な教育よりどうでも良い教育ばかりされた究極の世間知らず。疑うことを知らない純粋さは強みでも弱みでもある。ついには王宮を放逐され、ボロボロになりつつも山奥の村に辿り着き、そこで新しい生活が始まる…
厚い単行本の上に字が今どきの本より小さく、実質的なボリュームがとても大きい。だがいま読むと、やっぱり北杜夫ってちょっとおかしかった(躁鬱病だった)のだと思う書きぶりを強く感じる。いきなり延々と続く前書き、くどくどとした言い訳、長ったらしい会話、ひたすらカタカナで何ページも続く電信文。子供にも大人にも向けた作品だが、追従するには根気が必要。この時代は許されたことなのか?
ストーリーは王様の悲劇と冒険譚で面白いと思ったのだが、長すぎる展開がその魅力を削いでしまっているように思われた。読んだ時分はどうか感じたのか、残念ながら覚えていない。
2018年7月10日 自宅にて読了