「英語の新常識」杉田敏
読み返し。
P54
Orientalという語は、(中略)侮蔑的に使われることがあったので、現代では禁句となっています。
P62
年末恒例のChiristomas partyもholiday partyとかyearend partyと呼ぶようになりました。
P77
Charlieですが、これは男性名のCharlesの愛称とされてきましたが、女性名のCharlotteのニックネームとしても用いられます。
P87
Patは Patrick とPatriciaの両方のニックネームですし、 SamはSamuel とSamantha、 Alex もAlexanderとAlexandraの場合があります。
P105
英語ではsocial distanceは、「出身階層・人種・性別に関連して、他の人との間に心理的な距離を置くこと」を指す、まったく別の概念です。(social distancing、WHOは、physical distancingを推奨)
P106
COVID-19、WHOがcoronavirus disease 2019から命名して、2020年に発表しました。
P109
ロックダウンはもともと刑務所用語から派生した単語で、騒ぎを起こした受刑者を監房に閉じ込めるという意味で使われていたといいます。
P123
「ハンドルネーム」という表現は和製英語です。(単にhandle 1語でOK)
P150
How are you? に対しての最も一般的な返答はFineではなく、I'm good.になりました。
P167
日本は、夫婦が1つの姓のみを名乗ることを求める、世界でほぼ唯一の国だからです。
P173
今では、会議中や授業中だけでなく、食事中にスマホをテーブルの上に置くのはマナー違反です。
【ネット上の紹介】
英語の常識は変わった!元NHKラジオ「実践ビジネス英語」の講師が、今まさに生まれつつある最新の英語を紹介する。SNSなどで使われるインターネット用語、多様性社会と共に生まれた言葉、ポストコロナ時代に対応した新しい表現を解説。辞書や教科書などでは追いつけない言葉・用法・文法の変化を学んでいく。NHKの100年近い放送史において最長寿の語学番組(32年半)で、常に社会の動きに呼応した英語を教えてきたカリスマ講師の集大成となる新書。
第1章 英語学習の心構え(語彙を増やそう)
第2章 英語の新常識(タブー語の変遷
多様性の時代 ほか)
第3章 消える言葉、生まれる言葉(もう目にすることがないコレポン用語
ライフスタイルの変化による死語 ほか)
第4章 語法にも文法にも大きな変化が(語尾変化のルールに変化をもたらしたvax
英語の高い許容性 ほか)
P46
直接選挙の結果、アメリカではトランプ大統領が生まれた。あるいは、世論に賛否を問うことにした結果、イギリスのEU離脱が決まってしまった。
第2章 災害で失われたもの、もたらされたもの
第3章 原子力政策の大いなる失敗
第4章 ネット社会に兆す全体主義
第5章 誰がカルトを暴発させたのか
第6章 「戦争がない時代」ではなかった
第7章 日本経済、失われつづけた三〇年
第8章 平成から令和へ―日本人に天皇制は必要か
中島要さん最新刊。
札差の娘お亀久が、不幸続きに悲観して大川に身を投げようとする。
母は、命の尊さを教えようと、「産婆の神様」おタネ婆さんの家に連れて行く。
お亀久は、一念発起して見習い修行を始める。
今回も楽しませてもらった。
【ネット上の紹介】
浅草天王町の札差、坂田屋の娘お亀久は、元は男勝りのお転婆だったが、六年前にかどわかしに遭ってから、見知らぬ男と血を恐れ家から出られなくなった。さらには、許婚である材木問屋、万紀の長男紀一郎が紀州で山崩れに巻き込まれ行方知れずに。悲観したお亀久は大川に身を投げようとする。激怒した母は、命の尊さを教えようと、「産婆の神様」と呼ばれる八丁堀のおタネ様の家にお亀久を連れて行く。始めは恐れおののいていたお亀久だが、おタネ様から産婆は女相手の仕事だから男の出る幕はないと聞き、見習いを申し出る。
「昭和史 戦後篇」半藤一利
読み返し。
P71・・・作家の高見順さんが次のように怒っている
「新聞は、今までの新聞の態度に対して、国民にいささかも謝罪するところがない。詫びる一片の記事も掲げない。手の裏を返すような記事をのせながら、態度は依然として訓戒的である。(後略)」
P158・・・戦争放棄
一説に、幣原(喜重郎)さんが「今後はこういう平和日本にしたい」ということをマッカーサーに言い、感動したマッカーサーが「それはすばらしい。原子爆弾などという殺人兵器でもって戦争を続けていれば人類は滅亡する。日本が率先して軍備を全部捨て、戦争をしないと世界中に宣言するのはすばらしいことだ」と賛同し、それを新しい憲法の中に盛り込んだ――とされてます。いや、逆に幣原さんではなくマッカーサーから言い出したのだという説もあります。
P199・・・GHQ案・新憲法について、国会でのやりとり
リベラル派だとか社会党には「GHQ案で日本の国はよくなる」と喜ぶ人もいました。面白いのは、共産党がなぜか「軍隊を持たない」「戦争放棄」の条項に猛反対をしたんです。これでは国民の権利である自衛戦争も認められないではないか、と。今の共産党とはずいぶん違いますね。
P220
ではどうやって、A級戦犯の28人を決めたのか?(中略)検事団にとって非常に役に立った人物が2人いて、1人が自身もA級戦犯である内大臣の木戸幸一さん、もう1人がかつての兵務局長の田中隆吉さんです。
P228
さて、被告席に並んだA級戦犯28人を見ますと、なんと陸軍軍人が15人もいます。それもほとんど軍政方面つまり陸軍省関係で、参謀本部関係はきれいに除外されています。
P245
東京裁判の意味
①日本人の現代史を裁くため、裏返せば、連合国のやってきたことが正義だったと再確認するためだ、と。
かつて植民地をさんざんつくってきた帝国主義は19世紀の話であって、それを20世紀においてやった日本の考え方は侵略的性格をもつ間違った戦争観であった、と。
②自国民を納得させるための一種の復讐の儀式
③何も知らされていなかった日本国民に事実を教え、侵略的軍閥の罪状を明らかにし、啓蒙すること。
P536
47年(1972)5月15日、沖縄の施政権が日本に完全に返還され、沖縄県が発足しました。戦後26年たって、ようやく1道1都2府42県が「43県」になったのです。
【ネット上の紹介】
授業形式の語り下ろしで「わかりやすい通史」として絶賛を博した「昭和史」シリーズ完結篇。焼け跡からの復興、講和条約、高度経済成長、そしてバブル崩壊の予兆を詳細にたどる。世界的な金融危機で先の見えない混沌のなか、現代日本のルーツを知り、世界の中の日本の役割、そして明日を考えるために。毎日出版文化賞特別賞受賞。講演録「昭和天皇・マッカーサー会談秘話」を増補。
[目次]
天皇・マッカーサー会談にはじまる戦後―敗戦と「一億総懺悔」
無策の政府に突きつけられる苛烈な占領政策―GHQによる軍国主義の解体
飢餓で“精神”を喪失した日本人―政党、ジャーナリズムの復活
憲法改正問題をめぐって右往左往―「松本委員会」の模索
人間宣言、公職追放そして戦争放棄―共産党人気、平和憲法の萌芽
「自分は象徴でいい」と第二の聖断―GHQ憲法草案を受け入れる
「東京裁判」の判決が下りるまで―冷戦のなか、徹底的に裁かれた現代日本史
恐るべきGHQの急旋回で…―改革より復興、ドッジ・ラインの功罪
朝鮮戦争は“神風”であったか―吹き荒れるレッド・パージと「特需」の嵐
新しい独立国日本への船出―講和条約への模索
混迷する世相・さまざまな事件―基地問題、核問題への抵抗
いわゆる「五五年体制」ができた日―吉田ドクトリンから保守合同へ
「もはや戦後ではない」―改憲・再軍備の強硬路線へ
六〇年安保闘争のあとにきたもの―ミッチーブーム、そして政治闘争の終幕
嵐のごとき高度経済成長―オリンピックと新幹線
昭和元禄の“ツケ”―団塊パワーの噴出と三島事件
日本はこれからどうなるのか―戦後史の教訓
昭和天皇・マッカーサー会談秘話
「オランウータンに森を返す日」川端裕人
「オランウータンに森を返す日」川端裕人
「オランウータンに会いたい」久世濃子
P17
オランウータンを専門にしている研究者は、世界に数人しかいません。
P126
オランウータンの雌は15歳くらいで最初の子を産みます。その後は、平均7年に1回、1頭の子どもを産み、それから死ぬまで産み続けます。オランウータンの寿命は60歳くらいです。双子はめったに生まれません。
P132
オランウータンの子育ては、子どもの世話から守ることまで、お母さんがすべてをたったひとりで行います。
「オランウータンに森を返す日」川端裕人
【ネット上の紹介】
1999年5月。大阪で4頭のオランウータンが保護された。なぜ、彼らが日本にいるのか。彼らの来たカリマンタン島では何が起こっているのか。
ペットショップで野生動物が売られているという現実から何が見えるのか。
著者の旅がはじまった。
「森のなかのオランウータン学園」スージー・エスターハス/海都洋子
【ネット上の紹介】
ボルネオ島の密林に、孤児になったオランウータンのための特別な施設―オランウータン・ケアセンター/検疫所があります。センターはオランウータン基金インターナショナルが運営しています。地元のボランティアたちが、そこに収容された赤ちゃんオランウータンの世話をし、野生に戻す訓練に協力しています。写真家スージー・エスターハスが、赤ちゃんオランウータンと、彼らを育てる里親のお母さんの大変な仕事ぶりを心温まる写真で見せながら、センターを案内してくれます。彼女は、成長過程や野生に戻されるオランウータンの様子とともに、センターが、オランウータン保護のために重要な役割をはたしていることも、大事な情報として伝えています。
「オランウータンの森」鈴木晃/鈴木南水子
【ネット上の紹介】
野生のオランウータンは、その一生のほとんどを熱帯雨林の木の上ですごします。オランウータンが何を食べ、どのように子育てをし、親子の生活をいとなんでいくのか。その知られざるくらしぶりと、生命を育む熱帯雨林のたいせつさを、オランウータンを、20年にわたり追いつづけた研究者のとらえた貴重な写真でつたえます。
「オランウータンに会いたい」久世濃子
【ネット上の紹介】
ボルネオ島の深い森の中、高い木の上で孤独にくらすオランウータン。森の中で彼らに出会う方法とは?意外と厳しい食生活、命がけの樹上移動、いじめもケンカもない平和な社会、そして「俺は強い」と思うと変身するオス!さあ、一緒にオランウータンの不思議な生活をのぞいてみましょう!
「昭和史 1926-1945」半藤一利
読み返し。
満州事変について
P81
この人たち(本庄繁・石原莞爾・三宅光治・板垣征四郎)は本来、大元帥命令なくして戦争をはじめた重罪人で、陸軍刑法に従えば死刑のはずなんです。
(中略)
昭和がダメになったのは、この瞬間だというのが、私の思いであります。
盧溝橋事件の際の牟田口廉也
P188
「敵に撃たれたら撃て、断固戦闘するも差し支えなし」
まさしく抗戦命令です。こういう命令は、ほんとうはその上の旅団長にきちんとしらせるかたちをとって、統帥命令といいいますか、天皇命令にしないまでも、参謀本部命令にしないといけないのですが、牟田口さんは独断命令を一木大隊長に下したのです。
トラウトマン和平工作は昭和13年1月15日で打ち切られてしまうその翌日
P206
1月16日、近衛さんは声明を発します。これが有名な「国民党政府を相手にせず」、つまり国民政府を政府としては認めない、もう和平なんてしないというもので、これでは戦っている当事者は最後までやらざるを得なくなってしまいます。実に馬鹿げた話で、せっかく参謀本部が乗り気だったのに、政府が強行でぽしゃってしまったのです。
三国同盟が結ばれた時の西園寺公望の言葉
P319
「これで日本は滅びるだろう。これでお前たちは畳の上で死ねないことになったよ。その覚悟を今からしておけよ」
P356
『昭和天皇独白録』には「・・・・・・国際信義を無視するもので、こんな大臣は困るから私は近衛に松岡を罷める様に云ったが、・・・・・・」と驚くようなことが記されている。
P356
私などは調べれば調べるほど、近衛はこりゃだめな宰相だと思うのですが、昭和天皇はそうじゃなかったんですねえ。
P498
それにしても何とアホな戦争をしたものか。この長い授業の最後には、この一語のみがあるというほかはないのです。ほかの結論はありません。
【ネット上の紹介】
授業形式の語り下ろしで「わかりやすい通史」として絶賛を博した「昭和史」シリーズ戦前・戦中篇。日本人はなぜ戦争を繰り返したのか―。すべての大事件の前には必ず小事件が起こるもの。国民的熱狂の危険、抽象的観念論への傾倒など、本書に記された5つの教訓は、現在もなお生きている。毎日出版文化賞特別賞受賞。講演録「ノモンハン事件から学ぶもの」を増補。
[目次]
昭和史の根底には“赤い夕陽の満州”があった―日露戦争に勝った意味
昭和は“陰謀”と“魔法の杖”で開幕した―張作霖爆殺と統帥権干犯
昭和がダメになったスタートの満州事変―関東軍の野望、満州国の建国
満州国は日本を“栄光ある孤立”に導いた―五・一五事件から国際連盟脱退まで
軍国主義への道はかく整備されていく―陸軍の派閥争い、天皇機関説
二・二六事件の眼目は「宮城占拠計画」にあった―大股で戦争体制へ
日中戦争・旗行列提灯行列の波は続いたが…―盧溝橋事件、南京事件
政府も軍部も強気一点張り、そしてノモンハン―軍縮脱退、国家総動員法
第二次大戦の勃発があらゆる問題を吹き飛ばした―米英との対立、ドイツへの接近
なぜ海軍は三国同盟をイエスと言ったか―ひた走る軍事国家への道
独ソの政略に振り回されるなか、南進論の大合唱―ドイツのソ連進攻
四つの御前会議、かくて戦争は決断された―太平洋戦争開戦前夜
栄光から悲惨へ、その逆転はあまりにも早かった―つかの間の「連勝」
大日本帝国にもはや勝機がなくなって…―ガダルカナル、インパール、サイパンの悲劇から特攻隊出撃へ
日本降伏を前に、駆け引きに狂奔する米国とソ連―ヤルタ会談、東京大空襲、沖縄本島決戦、そしてドイツ降伏
「堪ヘ難キヲ堪ヘ、忍ビ難キヲ忍ビ…」―ポツダム宣言受諾、終戦
三百十万の死者が語りかけてくれるものは?―昭和史二十年の教訓
ノモンハン事件から学ぶもの
「令和を生きるための昭和史入門」保阪正康
P158
裁く側に立っているイギリス、フランス、オランダなどは、日本を追いだしたあとにアジアのかつての植民地の国々に当然のように進駐していった。これはまさにかつての植民地主義をそのまま踏襲することだった。
P277
本書の元版である『昭和史入門』は文春新書から2007年に刊行された。今回、改めてその間に執筆した三章を加え、ブックガイドの増補などを行い、新版として刊行されることになった。
【ネット上の紹介】
権力中枢を狙った二・二六事件、無謀と言われたアメリカとの戦争、世界史に類を見ない高度経済成長…令和になった今だからこそ、昭和史を見直す意味がある。首相から皇族、軍部の指導者、いち兵士まで四千人以上に取材した第一人者が著した昭和史入門の決定版
第1章 真珠湾「失敗の本質」
第2章 軍事主導体制の崩壊
第3章 敗戦の瞬間 歴代総理の八月十五日
第4章 再生日本と新生日本の対立
第5章 経済大国の表と裏の構図
第6章 昭和を語り継ぐ精神
第7章 日本は「右傾化」しているのか
「昭和史入門」のための読書案内