【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

「ナマケモノは、なぜ怠けるのか?」稲垣栄洋

2024年05月31日 07時48分51秒 | 読書(科学)
「ナマケモノは、なぜ怠けるのか?」稲垣栄洋

P45
肉食動物の目は、動くものに反応するようになっている。(中略)
ところが、ナマケモノはほとんど動かない。
そのため、動くものを探す肉食動物の目には、木立の中で動かないナマケモノは目に入らないのだ。

P27
豚の体脂肪率は15%である。(中略)
この数字は、イヌやネコと比べても低い。(中略)
豚は時速40キロメートルで走ることができると言われている。これは100メートルを9秒台で走る速さである。

P74
カモノハシは、卵を産む卵生だが、卵から生まれた子どもを母乳で育てる。そのため、哺乳類に分類されているのだ。(中略)
2億5000年前からの恐竜が繁栄していた中生代にはすでにカモノハシは存在していたと考えられている。
カモノハシは、大昔から姿を変えていない「生きた化石」なのだ。

P110
百獣の王と言われるライオンの狩りの成功率は、およそ20%程度だそうだ。
それに対して、ブチハイエナの成功率は、70%を超える。

【ネット上の紹介】
ナメクジ、ダンゴムシ、モヤシ、イモムシ、雑草…。いつも脇役の、「つまらない」生き物たち。しかしそのつまらなさの裏に、冴え渡る生存戦略があった!ふしぎでかけがえのない、個性と進化の話。
第1章 「もっともない」生き物
第2章 「にぶい」生き物
第3章 「ぱっとしない」生き物
第4章 「こまった」生き物
第5章 やっぱり、そのままでいいんだよ
第6章 あなたもそのままでいいんだよ

洗濯機修理

2024年05月30日 10時13分43秒 | 身辺雑記
2019年8月に購入した洗濯機修理、パナソニックNA-FA80H6。
水漏れするので、原因調査を依頼した。

【覚書】として経緯を記しておく。
5月16日、コジマに依頼。依頼費用2,200円
5月19日、調べてもらったら、排水ホースと、内部ホースの2箇所で漏れていた。
 5年前に設置してもらったが、接続方法に問題があった、とのこと。
5月22日、メーカー・パナソニック技術員が来て、2箇所交換修理。
 コジマの関係者も来て確認。2,200円返金してもらった。
 パナソニックへの支払もしてくれた。
5月30日、排水口の接続部品追加調整。

「キリスト教と日本人 宣教史から信仰の本質を問う」石川明人

2024年05月27日 06時54分25秒 | 読書(宗教)


「キリスト教と日本人 宣教史から信仰の本質を問う」石川明人

5年ぶりの読み返し。

P224
日本のキリスト教徒数は、総人口の1%程度という状態が続いている。(中略)
これまで宣教に費やしたコストとその成果に比べるならば、やはりキリスト教は日本で成功したとは言い難い。

P228
かつて、ヨーロッパのキリスト教徒たちは、外国に行っては現地の宗教文化を排斥し、壊滅させ、反抗する原住民を虐殺してきた。(中略)
しかし、日本はヨーロッパのキリスト教徒による侵略が当たり前だった時代に、それをさせなかった。あるいは、それをされずに済んだ。そのことが日本にキリスト教徒が広まらなかった理由の全てとは言わないまでも、重要な背景の一部であることは確かである。

P230
また森岡(清美)は、日本人には「敬畏すべき神」を忌み、「親しみやすい神」を慕う、という傾向があることも認めている。(中略)
そうした「神」を求める傾向のある多くの日本人には、キリスト教のように、まず何よりもおのれの罪を自覚させ、悔い改めを迫り、神の栄光に奉仕することを求める宗教には入り込みにくいのではないか、というのが彼の分析の大枠である。

【ネット上の紹介】
日本人の九九%はキリスト教を信じていない。世界最大の宗教は、なぜ日本では広まらなかったのか。宣教師たちは慈善事業や教育の一方、貿易、軍事にも関与し、仏教弾圧も指導した。禁教期を経て明治時代には日本の近代化にも貢献したが、結局その「信仰」が定着することはなかった。宗教を「信じる」とはどういうことか?そもそも「宗教」とは何か?宣教師たちの言動や、日本人のキリスト教に対する複雑な眼差しを糸口に、宗教についての固定観念を問い直す。
第1章 キリスト教を知らずに死んだ日本人に「救い」はない?
第2章 戦争協力、人身売買、そしてキリシタン迫害
第3章 禁教高札を撤去した日本
第4章 「本当のキリスト教」は日本に根付かないのか
第5章 「キリスト教」ではなく「キリスト道」?
第6章 疑う者も、救われる


「生き物が老いるということ」稲垣栄洋

2024年05月24日 07時47分31秒 | 読書(介護/終活)


「生き物が老いるということ」稲垣栄洋

P70
地球上で、閉経する生物は、人間と、シャチとゴンドウクジラの三種類だけである。
それにしても、どうして、閉経して繁殖能力を持たないおばあちゃんシャチが長生きをするのだろうか。(中略)
おばあちゃんがいない場合と比べて、おばあちゃんがいる群れは、孫の生存率が高まるというのである。そして、おばあちゃんシャチが死ぬと、その後、孫の生存率が低下するという。
海は危険がいっぱいである。おばあちゃんシャチの豊富な経験と知恵が群れを正しく導いていく。そして、母親世代のシャチに子育ての知識を伝え、家族の世話をする。こうしておばあちゃんシャチの存在によって、群れの生存率が高められていくのである。

【ネット上の紹介】
イネにとって老いはまさに米を実らせる、もっとも輝きを放つステージである。人間はどうして実りに目をむけず、いつまでも青々としていようとするのか。実は老いは生物が進化の歴史の中で磨いてきた戦略なのだ。次世代へと命をつなぎながら、私たちの体は老いていくのである。人類はけっして強い生物ではないが、助け合い、そして年寄りの知恵を活かすことによって「長生き」を手に入れたのだ。老化という最強戦略の秘密に迫る。
第1章 「老い」は「実り」である
第2章 「老い」が人類を発展させた
第3章 ジャガイモは死なない―死を獲得した生命
第4章 そして男と女が生まれた
第5章 限りある命に進化する
第6章 老木は老木ではない
第7章 「若さ」とは幻である
第8章 植物はアンチエイジングしない
第9章 宇宙でたった一つのもの


「貧乏国ニッポン」加谷珪一

2024年05月20日 06時51分54秒 | 読書(経済)


「貧乏国ニッポン」加谷珪一

P18・・・シリコンバレー
サンフランシスコ市内から国道101号線を南下し、パロアルトマウンテンビューなどを経て、サンノゼに至るまでの地域のことを指します。
ここにはグーグルやアップル、フェイスブックといったIT企業が拠点を構えており、おびただしい数のIT長者が住んでいます。

P149・・・「プラザ合意」
米国政府は日本に対して強い警戒感を示し、1985年には為替を円高に誘導するよう呼びかけ、各国は米国の要請に応じることになりました。
協議が行われたホテルの名前を取って「プラザ合意」と呼ばれていますが、この国際的な合意によって1ドル=250円だった日本円は一気に上昇を開始、1995年には何と80円まで高騰したのです。(中略)円高対策による低金利で国内には大量のマネーが供給され、逆に日本はバブル景気に突入することになります。

P190・・・日本経済低迷の要因
日本では、いまだに年功序列による内部昇格でトップに就く経営者が多く、十分な適性を持たない人物が企業の舵取りをしているケースが多く見られます。(日本は同族経営が多く、どうしても二世、三世経営者になってしまう)

P67
駐在員が住みたい国ランキング
日本は32位。
賃金が低く、長時間労働、まとまった休みもとれず、幸福感が得られにくいと考えられている。

2位シンガポール、6位オーストラリアになっているが、同意しかねる。
シンガポールは独裁国家だし、オーストラリアは白豪主義で、日本人には住みづらく食事もまずい。但し、コアラ、ウォンバット好きな方は行く価値あるかも。
ウォンバット


「銀の海金の大地」

2024年05月17日 07時25分39秒 | 読書(小説/日本)

「銀の海金の大地」11巻

久しぶりの読み返し。
〈真秀の章〉11巻の内訳は次の通り。

1巻 第一章=巫王の血脈 第二章=月が満ちるとき
2巻 第三章=滅びの子 第四章=佐保彦の王子
3巻 第五章=銀の鈴 第六章=禍つ恋
4巻 第六章=禍つ恋
5巻 第七章=まほろばの娘
6巻 第七章=まほろばの娘
7巻 第七章=まほろばの娘
8巻 最終章=暁に甦る
9巻 最終章=暁に甦る
10巻 最終章=暁に甦る
11巻 最終章=暁に甦る 番外編=月がみていた

初巻あとがき、P248
あのー今から宣言しちゃいますけど、この銀金、大河ドラマです。
最初は、全10冊くらいかなーと思ってたんですが、なんせ1冊と踏んでた〈真秀の章〉が、どうも4冊になっちまうのです。こうなると、最低でも20冊はいきます。

11巻あとがき、P274
嵐の海で小舟にゆられて、太刀をふりまわして闘おうとしていた佐保彦の、その後を、いよいよ波乱の大和の内乱を背景に、[佐保彦の章]で書きます。今度こそ、彼が主役だ。
『銀の海 金の大地』の序章ともいえる[真秀の章]を経て、物語はいよいよドトウの本編に突入です。

実際は、〈真秀の章〉=11巻になった。
すると、〈佐保彦の章〉想定16冊は、計算上44冊か、それ以上になる。
でも、著者は体調をくずし、2008年肺癌で亡くなられた。(享年51歳)
〈佐保彦の章〉は、世に出なかった。

対談集「物語るあなた絵描くわたし」(萩尾望都)
P252
氷室冴子さんとは、よく宝塚の観劇をご一緒させていただきました。彼女の作品の『銀の海 金の大地』は未完成のままです。この全構想(おおよその)を以前伺っていたので、もう続きは読めないのかと、それも惜しまれます。

「銀の海 金の大地 イラスト集」に書き下ろし小説「羽衣の姫」が収録されている。「羽衣の姫」と、11巻番外編「月がみていた」で、その後を想像するしかない。

【ネット上の紹介】
真秀は湖の国、淡海で育った。そこは息長族の国だが、真秀はその一族ではない。ヤマトの大豪族の首長がどこかの奴婢に生ませた子で、息長の首長の真若王、丹波の首長の美知主とは異母兄妹である。母の御影はここ数年業病で苦しんでいる。その病によく効く熊の血凝をやるから取りにこい、という美知主からの伝言に、真秀は、不思議な霊力を持つ兄の真澄と、丹波へ向かう船に便乗した。


「ひねもすのたり日記」⑥ちばてつや

2024年05月13日 06時56分52秒 | 読書(マンガ/アニメ)


ひねもすのたり日記」⑥ちばてつや


生きてるだけで合格!!

浅草寺の本堂のすぐ近くに建立されたのが、
まんしゅう母子地蔵であります。


「ジャパネスク」シリーズ再読

2024年05月11日 08時11分10秒 | 読書(小説/日本)

「なんて素敵にジャパネスク」シリーズ再読。
全10巻。

久しぶりの読み返し。
本作品以前、平安朝を舞台に現代風にアレンジ、エンターテインメントにした作品はなかった。先駆的作品と言える。

⑥P80
今上のプライベートな御用を、リアルタイムで、フレキシブルにこなすのが蔵人頭の役目なのである。
四位相当の殿上人で、身分は公卿よりは下なんだけど、帝のそば近くにお仕えして、あらゆる雑事を取り次ぐお役目。(中略)
近衛少将→中将→蔵人頭を兼任→参議→中納言というふうに進むのが、オーソドックスなエリートコースなのだ。

⑦P45
「人間の価値は、花鳥風月の歌を詠めることばかりではありませんわ。いざというとき、なにをするか。それが、人間の本質ですのよ」



「ぼっち死の館」齋藤なずな

2024年05月08日 13時59分07秒 | 読書(マンガ/アニメ)


「ぼっち死の館」齋藤なずな
立ち読み

1年ぶりの読み返し。
「老い」をテーマに、様々な独居老人が描かれる。


あそこの住人はビンボーで1人暮らしのお年寄りばっかり。
私も含めて。


妖怪・件(くだん)について
死ぬ間際に必ず当たる予言を残すと言われてますよね


「水曜日の凱歌」乃南アサ

2024年05月06日 06時54分21秒 | 読書(小説/日本)


「水曜日の凱歌」乃南アサ

RAAがテーマ。
昭和20年8月15日(水曜)から昭和21年4月3日(水曜)。
鈴子は14歳。
上の兄は死に、もうひとりの兄は出征して行方不明。
妹は東京大空襲ではぐれてしまい見つからない。
母と二人で生きていかねばならない。

母には意外な才能があった。
当時珍しく女学校を出ていて、英語が出来たのである。
進駐軍相手の特殊慰安施設(RAA)で通訳として採用される。
芸術選奨文部科学大臣賞受賞。

P685
「戦争中は『産めよ殖やせよ』で、戦争に負けた途端に、今度は同じまたを外人どもに差し出せとは、何ていう節操のなさなんだっ!それでも平気なのかっ!見ていやがれ、この国を駄目にした男ども!女の1人も守れないで、何が日本男児だ、大和男子だ、馬鹿野郎っ!」

ぜひ続編を書いてほしい。
ヒロインの鈴子もそうだけど、勝子のその後も気になる。
ミドリさん、モトさんは、戦後をどう生きたのだろう?


「水曜日の凱歌」乃南アサ
(前回は単行本で読んだ。今回は文庫本で買い直して読んだ)

【ネット上の紹介】
昭和二十年八月十五日、男たちは戦争に敗れた。今度は女たちの戦が始まる! 敗戦国日本は、男を戦地に駆り出す代わりに、女たちを進駐軍に〈防波堤〉として差し出した――。十四歳の鈴子は、RAA(特殊慰安施設協会)の誕生に立ち会う運命となり、自分の母親を含む、さまざまな階層の女たちの変化と赤裸々な魂を見つめていく……。国家、女と男、アメリカ、自由、そして現在までを問う現代史秘譚刊行。


「馬の惑星」星野博美

2024年05月03日 07時54分51秒 | 読書(旅・紀行)


「馬の惑星」星野博美

馬をテーマに、世界各地を旅する。

P87・・・グラナダ王室礼拝堂
ここには、カトリック両王と、2人の次女である「狂女」ファナ、その夫である「美公」フェリペ一世の4人が眠っている。

P256
強制的住民交換協定が締結されたのは、1923年1月。これにより、約110万人のギリシャ人がギリシャ王国に送還され、約38万人のムスリムがギリシャ領からトルコに強制送還された。

【ネット上の紹介】
君は馬だ。どこまでも走っていく馬だ--。謎の老人が告げた一言から、その旅は始まった。モンゴル、アンダルシア、モロッコ、トルコ。土着の馬にまたがり大地を行くと、テロ、感染症、戦争……不確実な世界の輪郭が見えてくる。「馬の地」が紡いできた歴史と人々の営みをたどる、さすらい紀行。【目次】はじめに第一章 極東馬綺譚火の馬君は馬馬と車そこに馬はいるか第二章 名馬の里、アンダルシアレコンキスタ終焉の地、グラナダコルドバのすごみアンダルシアンに乗る馬祭りの街、へレスへ第三章 ジブラルタル海峡を越えて二つの大陸青の町、シャウエン砂漠の出会い第四章 テロの吹き荒れたトルコ文明の十字路雪の舞う辺境へトルコのへそ、カッパドキア第五章 遊牧民のオリンピック未知の馬事文化いざ、イズニクへ馬上ラグビー、コクボルコクボルの摩訶不思議な世界おわりに