【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

「学問」山田詠美

2012年08月28日 08時00分45秒 | 読書(小説/日本)

「学問」山田詠美

仁美が家族と東京から引っ越してくるところから物語が始まる。
舞台は静岡県美流間市。
その土地に住む、同年代の子どもたちとともに成長が描かれる。
4部構成になっている。 

1部=7歳
2部=小学5年生
3部=中学2年生
4部=高校2年生

いつくか印象に残る文章を紹介する。

P21
母親同士というのは、いったいどうして、こういうつまらない会話を延々と続けるのでしょう。夕食時になれば、母は父に、お隣の奥さん、なんだか面倒臭そうな人ね、などと伝えるに決まっているのです。

P105
「涙って、汗と一緒で、定期的に流さないと体に悪いんだってさ。知ってた?」

P145
いかにも、自然。けれど、何故でしょう、その自然さは、いつも、彼女の心をつねるのです。そして、そのつねられ具合は、痛みには至らないものの、往々にして、彼女を涙の一歩手前まで押しやるのです。
(小学生だから「せつない」という言葉を知らないのだ。でも、この言葉を他の言葉に置き換えて、これほどきちんと説明した文章を初めて読んだ・・・byたきやん)

P157
「ねえ、こういうことして赤ちゃん作るんならさ、その赤ちゃんって、どっから生まれて来るの?」
仁美の問いに、無量は何も言わず、その読めなかった漢字を指しました。
「嘘!?」と、千穂が声を上げます。
「うちのお母さん、私に嘘ついてたーっ。おへそから生まれるって言ってたーっ」
「うちのママは、おなかの皺から出てくるって言ってたよ。あれ、ただの二段腹だったんだーっ」

【おまけ】
久しぶりに、山田詠美作品を読んだ。
今まで読んだ山田詠美作品のベストは、「ぼくは勉強ができない」「放課後の音符」。
さらに、これらの作品のダークサイドが、「蝶々の纏足」「風葬の教室」。

【ネット上の紹介】
東京から引っ越してきた仁美、リーダー格で人気者の心太、食いしん坊な無量、眠るのが生き甲斐の千穂。4人は友情とも恋愛ともつかない、特別な絆で結ばれていた。一歩一歩、大人の世界に近づく彼らの毎日を彩る生と性の輝き。そして訪れる、それぞれの人生の終わり。高度成長期の海辺の街を舞台に4人が過ごしたかけがえのない時間を、この上なく官能的な言葉で紡ぐ、渾身の長編。


「往復書簡」湊かなえ

2012年08月27日 08時02分35秒 | 読書(小説/日本)

「往復書簡」湊かなえ

中編が3編+ショート1編が収録されている。
どの作品も何年も前の事件が問題になっている。
過去の事件について、「往復書簡」がかわされる。
それによって、事件の真相が解明される趣向になっている。
本作も、例によって一人称で物語りが進む。
どの作品も「おっ」と思う結末が待っている。
一人称で語られるけど、語り手が代わっていくので変速する。
語り手によって、見え方が異なる。
あるいは、嘘をついているのか?
(この「見せ方」が巧い)
今回も、みごとな技巧に感心した。

【おまけ】
今まで、湊かなえ作品を本作入れて4冊読んだ。
①「告白」
②「少女」
③「境遇」
④「往復書簡」
どれも良かったけど、ベストは「告白」。
あとは同じようなレベルで楽しめる。
*(モノローグ形式じゃない、3人称の作品を読んでみたい気もする)

【おまけ】2
「往復書簡」収録の『二十年後の宿題』が映画化された。
映画タイトルは「北のカナリアたち」。
主演は吉永小百合さん。

【ネット上の紹介】
高校教師の敦史は、小学校時代の恩師の依頼で、彼女のかつての教え子六人に会いに行く。六人と先生は二十年前の不幸な事故で繋がっていた。それぞれの空白を手紙で報告する敦史だったが、六人目となかなか会う事ができない(「二十年後の宿題」)。過去の「事件」の真相が、手紙のやりとりで明かされる。感動と驚きに満ちた、書簡形式の連作ミステリ。

「アウトクラッシュ~組織犯罪対策課八神瑛子」(2)深町秋生

2012年08月24日 07時54分20秒 | 読書(小説/日本)

「アウトクラッシュ~組織犯罪対策課八神瑛子」(2)深町秋生

去年読んだ「アウトバーン」の続編・第2弾。
おもしろかった、一気読み。
「アウトバーン」のキャラクター達が多数登場するので嬉しい。
(特に、プロレスラー里美がいい!)
娯楽小説として良くできている・・・重すぎず、軽すぎず。
とても楽しめる。

【蛇足】(1)
読んでいて、大沢在昌さんの「新宿鮫(2)~毒猿」を思い出した。
暗殺者が海外から来て対決する、ってシチュエーションが似ている。


【蛇足】(2)
前作「アウトバーン」を読んだのが、昨年秋の山行(上高地~涸沢~奥穂高~前穂高~河童橋)の帰阪高速バスの中。
夢中になって読んで、すぐ読了したのを思い出す。
・・・今年は、昨年と事情が異なり、アルプスに行けそうもない。(しばらくムリかも)

【参考リンク】
北アルプス・奥穂▲3190、前穂▲3090山行編

涸沢、奥穂高、前穂高

http://www.sakuranbo.co.jp/special/topics/012.html

クライマーズハウス木の村オープン

2012年08月23日 08時01分18秒 | クライミング(一般)

先日、久しぶりにTCネットを見たら「おっ」、と思う記事が掲載されていた。
『クライマーズハウス木の村』が、成羽町布寄(長屋坂エリアから約5分)にオープンしました、と。

キャンプ場併設、炊事施設、風呂、共同便所有り。
【住 所】岡山県高梁市成羽町布寄2726
【コテージ宿泊料金】
クライマー・会員 1,000円、小学生以下 500円、一般大人 2,000円(素泊まり・寝具なし。)

長屋坂エリア方面に登に行った時、便利かも。

【参考リンク】
クライマーズハウス木の村 施設案内

クライマーズハウス木の村がオープン


「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」辺見じゅん

2012年08月22日 07時50分59秒 | 読書(ノンフィクション)


「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」辺見じゅん

以前から気になっていた作品を読んだ。
今まで、数々のノンフィクションを読んできたが、トップクラスの面白さ。
大宅壮一賞受賞、講談社ノンフィクション賞、ダブル受賞作品。
丹念な取材、好感の持てる丁寧な文章と表現。
極寒の地での過酷な労働、苦しい収容所生活、日本人同士の対立、密告。
収容所での生活が克明に描かれている。 

P74
「中国のことわざに、豆を煮るに豆殻を焚くというのがあるそうです。同じ血を分けた日本人同士が俘虜という逆境にあるというのに相食むようになるなんて・・・・じつに情けなかったな」
森田の話を聞いていた山本が力をこめていった。
「森田さん、ぼくたちはいろんな目にあった。だけど白樺の肥やしにはまだならなかったんだ。だからね、希を捨てたら駄目だ。みんなで、かならず生きて日本に帰ろう・・・・・・」

苦しい労働の中にあっても、俳句を作る会を作ったり、学校を作って講師になったり、希望を失わず周りを励まし続けた日本人がいた。
本作品の主人公・山本幡男である。
この無名の歴史に埋もれた人物を中心にラーゲリでの生活が綴られる。
山本はかつて満鉄の職員で、特務機関にもいたことから、一般の日本人が帰国しても、果てのない収容所生活が続く。
タイトルから察するように、とうとう死期が近づく。
山本は、母、妻、子どもたちに宛てて「遺書」を書く。

P242
売店でノートやインクなどを売っているのに、ラーゲリでは許可されたもの以外に書くことは禁じられていた。ソ連側は、日本人が無断で集まって会合をもったりすることにも神経をとがらせていた。とくに文字を書き残すことはスパイ行為と見做していた。
作業にでた隙に抜き打ちの私物検査が行われ、日記やメモなどが見つかって営倉送りになった者もなん人かいた。四人組の脱走事件後はとくに厳しかった。しかも、帰還前の検査は厳重で日本に持ち帰るのは至難の業だった。

このような状況の中、山本の友人たち、俳句仲間が工夫をこらして「遺書」を持ち帰って家族に渡そうと試みる。
もし、私の拙い紹介で少しでも興味を持ったら、ぜひ読んで欲しい。
これぞ、ノンフィクションの醍醐味を味わえる作品、である。

【関連リンク】
辺見じゅん『収容所から来た遺書』『ダモイ遥かに』 

【ネット上の紹介】
敗戦から12年目に遺族が手にした6通の遺書。ソ連軍に捕われ、極寒と飢餓と重労働のシベリア抑留中に死んだ男のその遺書は、彼を欽慕する仲間達の驚くべき方法により厳しいソ連監視網をかい潜ったものだった。悪名高き強制収容所に屈しなかった男達のしたたかな知性と人間性を発掘して大宅賞受賞の感動の傑作。
[目次]
1章 ウラルの日本人俘虜;
2章 赤い寒波(マロース);
3章 アムール句会;
4章 祖国からの便り;
5章 シベリアの「海鳴り」 


「働かないアリに意義がある」長谷川英祐

2012年08月21日 07時52分27秒 | 読書(科学)

「働かないアリに意義がある」長谷川英祐

全てのアリはよく働く、と思っていたけど、そうじゃない。
働かないアリもいる。

7割ほどのアリは巣の中で何もしていない(P49)
生まれてから死ぬまでほとんど働かないアリもいる(P49)

働かないことによって分業し、コロニーを存続させている。
この本を読むと、自然の摂理に感心する。
いくつか文章を紹介する。

P39
(前略)はじめのうちはできるだけ安全な仕事をしてもらい、余命が少なくなったら危険な仕事に「異動」してもらうことが、労働力を無駄なく使う目的に叶うことになります。つまり、年寄りは余命が短いから死んでも損が少ない、というわけです。

ハチもアリも、若いうちは内勤で、老いると外回りの仕事に就く傾向にある(P49)

P46
お利口な個体ばかりいるより、ある程度バカな個体がいるほうが組織としてはうまくいくということです。


P76アリ社会の組織について
仕事をするやるやつ、なかなかやらないやつ、性能のいいやつ、悪いやつ、優れたものだけではなく、劣ったものも混じっていることが大事なのです。

P132
シロアリの王は非常に長命です。女王の場合は大量の卵を産むため物理的な寿命を伸ばすのは難しいらいいのですが、綾波レイ言うところの「私が死んでも、代わりはいるもの」というわけで、遺伝的には不利にならないのです。(学術系の本で綾波レイが引用され意表をつかれた)

【ネット上の紹介】
7割は休んでいて、1割は一生働かない。巣から追い出されるハチ、敵前逃亡する兵隊アリなど「ダメな虫」がもたらす意外な効果。身につまされる最新生物学。
[目次]
序章 ヒトの社会、ムシの社会;第1章 7割のアリは休んでる;第2章 働かないアリはなぜ存在するのか?;第3章 なんで他人のために働くの?;第4章 自分がよければ;第5章 「群れ」か「個」か、それが問題だ;終章 その進化はなんのため?


「山の遭難 あなたの山登りは大丈夫か」羽根田治

2012年08月20日 07時45分49秒 | 読書(山関係)

「山の遭難 あなたの山登りは大丈夫か」羽根田治

以前から気になっていた本。
遅ればせながら読んでみた。
いくつか気になった文章を紹介する。

P11
山の遭難事故は、いつ、誰に起きたって不思議ではない。日常から非日常への移行は、ほんとうにあっけないくらい簡単になされてしまう。

P12
増加する一方の遭難事故に歯止めをかけるために必要なのは、登山者がまず「山は危険である」という前提に立って登山を始めることだ。

P18
大正期に入ると探検の時代が一段落し、大衆登山ブームが到来して日本の山岳会は大きな転換期を迎えることになる。「登山ブーム」と呼ばれる現象は今日までに何度か起きており、一般に第1次登山ブームというと戦後の昭和30年代のブームを指すことが多いようだ。が、近代登山以降というスパンで見るのなら、大正期に始まった登山ブームを第1次としたほうが適切であり、本書はそれに従うことにする。

P31「ナイロンザイル事件」について
翌55年1月2日には、北アルプスの前穂高岳東壁で岩稜会の若山五朗が墜落死するという、これまた遭難史上に残る事故が発生する。(中略)
それまで山岳登攀では主に麻ザイルが使われていたが、当時は麻ザイルの数倍の強度を持つというナイロンザイルが出回りはじめたころで、岩稜会が初めてナイロンザイルを用いて挑んだのが前述の山行であった。ところが、高い強度を持つはずのナイロンザイルが、たった50センチほどの滑落に耐えられずあえなく切断、これが直接的な要因となって若山が命を落とすことになり、またその前後にも同様の切断事故が相次いだことから、問題は一気に表面化した。
 事故後、岩稜会の関係者は何度も実験を繰り返して「ナイロンザイルは岩角に弱い」ことを突き止め、ザイルメーカーの東京製綱の作為的な実験による言い逃れや、「自分たちのミスをナイロンザイルに転嫁した」といった批判にも屈せず、粘り強くザイルメーカー側の責任を追及する。その主張が認められたのは、事故からおよそ20年が経過してからのこと。消費生活用製品安全法の制定によって登山用ロープの安全基準が設けられ、だんまりを決め込んでいたメーカー側もようやく謝罪を表明し、長きにわたる闘争に終止符が打たれたのであった。(現在日本で出回っているザイルを始めとする登攀用品は、外国製品ばかり。この影響かもしれない。なお、この事件は「氷壁」(井上靖)のモデルとなった)

P52
第3次登山ブームがいつ始まったかは、意見の分かれるところだ。広義では1970年代後半としても間違いではないだろうが、一般的な認識としては80年代後半もしくは90年代初頭とするのが妥当なようだ。いずれにせよ、このブームが過去2回のブームと大きく異なっているのは、圧倒的多数の中高年登山者に支えられていること、そして百名山ブームとリンクしながら拡大・持続していることであろう。

P85
「最近ストックを持って山に登る人を見かけるようになったなあ」と思ったのも束の間、ストックはあっという間に中高年登山者の間に広がり、今では年齢を問わず山登りの基本装備として誰もが持つようになっている。
かつて、山登りの“三種の神器”といえば、登山靴、ザック、雨具を指していたのだが、今日ではアミノ酸サプリメント、サポートタイツ、ストックの三つを“新三種の神器”と呼ぶのだそうだ。(ストックは便利と思うが、振り回す方がいる。ストック使用者に近づく時は注意)

P205
現在、民間ヘリコプターを要請したときの救助費用は、1時間あたり50万~60万円とうのがおおよその目安となっている。

P209
日当の額はエリアによって異なっているが、食費などの実費を含め、夏場で3万円前後、冬場では5万円前後といったところのようだ。冬山で遭難事故が起こり、7人の民間救助隊員が3日間出動したとしたら、それだけで100万円余りが出ていってしまうのである。

【ネット上の紹介】
ひんぱんに報じられる山の遭難事故。厳冬期の北アルプスだろうと、ハイキングで行く山だろうと、遭難事故は、いつ、誰に起きても不思議ではない。「自分だけは大丈夫」「私は危険な山には行かない」―そんなふうに考えているとしたら、あなたも“遭難者予備軍”だ。“明日はわが身”にならないために、今こそ、「山でのリスクマネジメント」を考える。
[目次]
第1章 山の遭難小史;
第2章 統計が語る現代の遭難事情;
第3章 救助活動の現場から;
第4章 遭難事故のリアリティ;
第5章 なぜ増える安易な救助要請;
第6章 ツアー登山とガイド登山

2012年8月14日未明、落雷、ネット喪失

2012年08月15日 07時48分30秒 | 身辺雑記

8月14日未明、激しい雷雨に見舞われた。
電柱に落雷があった。
これにより、8時間以上停電。
(午後1時頃外出、5時帰宅したときに復旧していた)

パソコンのネット機能が失われた。
ネットにつながらなくなったので、メールも出来ない。
モデム取り寄せ、それに伴うプロバイダー・NTT契約変更等、今後3週間使用不可。
よって、用事のある方は携帯にメール下さい。
パソコンにはメールしないで下さい。

このブログも、自宅外からの更新となるので、滞ります。
ご容赦下さい。

PS
停電の間、ホント不便だった。
トイレの水を流せない。(洗面器で流した)
お盆でお坊さんを呼んでいるのに、ドア・チャイムが鳴らない。(ドアを開けて、玄関で30分待機)
ガスコンロもガス炊飯器も発火が電気仕掛けなので、点火しない。
早朝読書は、ブラックダイヤモンドLEDランタンを使用した。(買っておいて良かった)


1983年山行一覧

2012年08月13日 07時37分38秒 | 登山&アウトドア(関西)

1983年山行写真を整理した。
1983年は人生の節目となった年・・・社会人山岳会に入ったから。
(それまでは、ほそぼそと1人で登っていた)
山岳会に入ることによって、ロープワークを習った。
岩登りの練習もした。
(当時、クライミング・ジムは無く、岩を登ろうと思うと、山岳会に入るしかない)
三点支持、肩がらみ、アイゼンワーク等習って、私の基礎、となっている。(肩がらみ、役に立たない?)


ルカラ2012年8月

2012年08月12日 22時06分28秒 | ジム練習

久しぶりにルカラに行ってきた。(今年初めて)
いったい登れるのだろうか?
一時期、練習できず、体調悪かったけど、
このところ、コンスタントに週2回は練習している。 
(まぁ、時間は充分とは言えないけど)
昨年末の80%くらいまで、 回復してきたかな?、と思う。

そんな訳で、どうだろう?
ゆっくり滞在できないけど、ルカラに行った。 
まず、ボルダーサーキット白テープ20本でウォームアップ。
この20本はすごくよい。
負荷きつすぎず、ゆるすぎずで、調度よい。
少しレストして、マンスリー課題をトライ。

白テープ3本・・・OK、ウォームアップの続き、って感じ。
黄緑テープ3本・・・絶妙なさじ加減でムーブが厳しくなっている。 
赤テープ5本・・・4本OS、1本2回目RP。
           マントル課題とキノコ岩ステミング課題が、特におもしろく、絶妙ムーブ。
黄色テープ・・・本格的に難しくなった。どれも簡単に登れない。
          奥壁左課題・・・核心部、足がすべって困ったが、kihito君のお手本ムーブを見てRP。
          奥壁右課題・・・左回り込んで、三日月スローパーから左手玉取りが核心。何度もトライしてRP。
          ルーフ課題・・・ムーブは分かったけど、繋いでいく持久力が無い。時間切れ残念。

以上、時間終了。
課題も楽しめたし、クライミング仲間に会えたのもよかった。
ルカラの客層は、旧ぅ~い昔からのクライマーから、最近の若者ボルダラーまでいる。
年齢層、幅が広い。よく対応している。
私は、昔のクライミング仲間の方と会えて、よかった。


資料蒐集

2012年08月11日 20時35分01秒 | クライミング(一般)

ナカガイジム高槻店で、スタッフ・石井君と会った。
スペインから無事帰国されて、よかった。
いろいろ話を伺って、ロデジャ・トポをいただいた。
実は、行く前からガイドブックを買ってきてくれるよう、頼んでおいたのだ。(感謝)
これがトポ。↓

2種類買って貰った。
右のトポは、ボルト数が書いてあって便利。
左のトポは、ルート写真が見やすくて便利。
最近、私はさっぱり岩場に行ってないけど、資料だけは蒐集している。
いざという時に備えているのだ。
歳をとると、様々な「事情」により、岩場に行けなくなる。
それでも、今できる最善を尽くして、体調を整え、資料を集め準備をしている。
「いざ、出陣!」となった際に、「よっしゃ!」と言えるように。

日本及び海外トポと一般資料。

こちらは、手作り資料。

ネット社会になっても、雑誌資料は有効。


「美童物語」(2)比嘉慂

2012年08月10日 21時13分44秒 | 読書(沖縄・八重山)

「美童物語(みやらびものがたり)」(2)比嘉慂

シリーズ2作目。
1作目と同じく、戦時下の沖縄が舞台。
カマルが登場するが、周囲の人々にもスポットがあたる。
短編4編が収録されていて、いずれも味わい深い。

糸満売り―姉の章―
糸満売り―母の章―
ユタ
世を捨てよ

「糸満売り」
ヤンバルから糸満に身売りされた少女・キヨがメインに描かれる。
糸満から那覇まで魚を売りに来たキヨがカマルと出会う。
読み書きの出来ないキヨは、カマルにヤンバルの母への手紙を頼む。

「ユタ」
クラスメートの玉栄が将来ユタになりたい、と言う。
戦時下当時、ユタは迷信を広め、人心を惑わす、と言われた。P103
玉栄はユタになれるだろうか?

「世を捨てよ」
戦死した兵士の家に奉仕活動に来たカマルと美佐子。
その家のタツ子と仲よくなる。
一見、元気そうに見えるタツ子の母だが、タツ子から悩みを聞くことになる・・・。

1作目に劣らず、すばらしい内容であった。
これほどの作品はめったにない。
すべての図書館に常備して、広く読まれて欲しい。
ホント、そう思う。

【ネット上の紹介】
第1巻に続き、ノロ(女性司祭者)の家の娘・カマルの成長とともに描かれる戦時下の沖縄を生きた人々のドラマ。身売りされ行商となった少女・キヨの自立までを描く 『糸満売り(イチマンウィ)』母の章&姉の章ほか読み切り4編を収録。

「美童物語」比嘉慂

2012年08月09日 21時52分03秒 | 読書(沖縄・八重山)


「美童物語(みやらびものがたり)」比嘉慂

戦時下の沖縄を舞台にした作品。
少女・カマルの目をとおして描かれる沖縄の自然、人々、文化。
おもしろくて、レベルも高いであろうと、予測して読んだ。
それでも、その予想をはるかに超える充実度であった。

短編が4編が収録されている。
「風葬」
「ジュリ馬」
「方言札」
「仁政叔父さん」
私は、「ジュリ馬」と「方言札」が特に好き。
好きなシーンは、「仁政叔父さん」で、ヒーオバーのマブイが姿を顕しカマルと遊ぶところ。

表紙裏を見ると2007年2月23日のまま重版していない。
こんなに、すごい作品が。
いったいどうなっているのか?

読み終わった後、すぐ再読に入ったが、
何度読んでも泣けてくる。
ほんと味のある作品だ。
騙されたと思って、読んでみて。
沖縄文化に興味のある方もぜひ。
声を大にして薦める。

PS
美童(みやらび)とは少女・乙女の意。
折り返しには、このように説明されている。

もっとも美しく輝く年代に入った少女
また小さな女の子の成長に寄せる美しさもいう
広くとらえれば女性の美しさへの憧憬、
懐かしさとしても方言の会話で使われる
美しさとは特定の美形を指すのではなく
思春期の少女の持つ感受性の豊かさ、優しさ深さをいう 

【ネット上の紹介】
ノロ(女性司祭者)の家に生まれたセジ(霊力)高い少女・カマルの目を通して描かれる、沖縄独特の風土を背景にした重厚な戦争ドラマ。死者の骨を浜で洗う儀式の真の意味を描く『風葬』ほか読み切り4編を収録。

【参考リンク】
比嘉慂『美童物語』 (07/23)


本作に匹敵する作品は、「夕凪の街 桜の国」「この世界の片隅に」くらいか?
こちらもオススメ


「チャンネルはそのまま! HHTV北海」(5)佐々木倫子

2012年08月06日 21時29分47秒 | 読書(マンガ/アニメ)


「チャンネルはそのまま! HHTV北海」(5)佐々木倫子

シリーズ最新刊、さっそく購入。
今回も楽しめた、笑えた。
雪丸が釧路に派遣されたり(第30話「釧路支局」)、
山根の元カノが登場し、破局の原因が語られたり(第34話「秘密」)、と興味深い話が掲載されている。

私が注目したのは、第29話「バカ枠に関する考察」。
山根が風邪をひいて病院に行ったところ、そこで編集局長と出会う。
その局長が読んでいるのが「働かないアリに意味はあるのか」。(P17)
次に、P34を見ると、山根が同じ本を読んでいる。
何か思うところがあったに違いない。
ちなみに、実際は同タイトルの作品は存在しない。
しかし、微妙にタイトルが似た作品はある。

私も、気になっている作品で、そのうち読もうと思っている。

【ネット上の紹介】
「バカ枠」で☆テレビに入社した雪丸花子。彼女に振り回されてばかりの山根は謎の採用枠「バカ枠」について調査を始める。そこには衝撃の事実が…!?   釧路支局編、山根の高校時代ほか注目エピソード満載!


下帝釈峡・岩谷エリアの駐車場

2012年08月06日 21時26分14秒 | クライミング(広報)

TCNet から、メールをいただいた。
「下帝釈峡・岩谷エリアの駐車場」について。
次のとおり。

岩谷エリアの駐車場として利用させてもらっているスペースですが、
遺跡発掘調査のため8月31日まで駐車ができません。

期間中に登りに行かれる方は、以下のリンクから駐車方法等をよくご確認ください。
http://teamrocks.doorblog.jp/archives/50493665.html

なお、駐車方法については遺跡発掘調査の方からのお願いです。
迷惑駐車によって地域の方に迷惑をかけないようお願いいたします。

地元の方および地主の方からの要請があった場合は必ずそちらに従ってください。
また、そのような要請があった場合は、TCNetまでご一報ください。