北アルプス・白馬三山(白馬岳・杓子岳・鑓ガ岳)を縦走してきた。
前回、白馬岳に登ったのは、2010年8月。
あれから随分と状況が変わった。
当時、家族は元気であった。
今は・・・である。
さらに私の失ったものが3つある――若さ、体力、気力。
歳を取ると得るものは少なく、失うものが多い。
「一寸先は闇」、「昔はものを 思はざりけり」、というフレーズが思い浮かぶ。
暗いオープニングですまん。
今回のテーマは3つ。
①雪渓を堪能する。
②お花畑を楽しむ。
③温泉に入る。
詳細は次のとおり。
●7月22日 23:45 高速バスで白馬に向けて出発。(8600円)
(天気イマイチなので、当日までずっと行くか迷っていた。 7月末から8月は、いろいろ忙しいし・・・今行っとかないと機会がないかも、と思って決行した)
●7月23日 7時頃白馬八方バスターミナルに到着。
ここから猿倉行きバスに乗る。(930円)
7:10分出発、7:30分過ぎ猿倉到着。
上写真は猿倉荘。
ここで登山届けを提出、内容のチェックを受ける。
下山コース、鑓ガ岳-鑓温泉-猿倉は道が荒れてるから気を付けて下さい、と。
(人気コースのはずだけど、ほとんどの方は、大雪渓を往復するようだ。実際、このコースを下山したのは、私を含めて2名)
登山届け提出後、パッキングし直して出発。
しばらくすると、雨が降り出す。
白馬尻荘でカッパ上下とロングスパッツを着用。
上写真は村営白馬尻荘。(猿倉から約1時間かかる)
しばらくすると雪渓が出て来たので、アイゼン6本爪を装着。
ここからが長い雪渓歩きが始まる、しかも雨の中。
雨が降っているので、休憩する気分にもならず、一気に稜線にある頂上宿舎まで登る。
注意点として、雪渓がなくなったら直ぐにアイゼンを脱ぐこと。
高山植物を傷めるから。それに、次にアイゼンを使うのは、かなり上部のトラバース箇所だから、まだずっと先の話。それまでザックの出しやすいところに収納しておくとよい。最後の雪渓トラバースは、ずぼらせずに、必ずアイゼン着用すること。
看板にもそう表示されている。
上写真は、最後の雪渓トラバース。(アイゼン着用)
村営頂上宿舎で宿泊手続(1泊2食付き10,300円)をして、濡れた装備を乾燥室へ持っていく。(雨の日は、これがありがたい・・・テントだと、こうはいかない)
残りの荷物を部屋に置いて、食堂へ行く。
うどん(800円)を食べながら、雨があがるのを待つ。
雨があがって霧も晴れてきたので、白馬山頂まで往復した。
上の写真は、白馬岳山頂。
あとはバイキング形式(おかわり自由)の夕食を食べて就寝。
●7月24日 5:30からバイキング形式(おかわり自由)の朝食を食べて6寺に出発。
今日は、杓子岳・鑓ガ岳を縦走して、鑓温泉から猿倉に下山する8時間以上の充実スケジュールだ。
縦走中の景色。
上の写真は杓子岳。
途中で道に迷って1時間ほどロスしたが、無事、猿倉に14:50分頃下山。
上の写真は、鑓温泉近くで雪渓を渡る猿を撮影。
有名な鑓温泉・・・8/3から営業予定、とのこと。
15:10バスに乗り、八方口で下車。(1000円)
みみずくの湯で温泉に入り(600円)、うどんを食べる。(390円+地元牛乳140円)
みみずくの湯から白馬駅まで歩く。10分から15分くらい。
白馬駅窓口で帰阪・電車チケットを購入。(10,580円)
18:14分電車出発、自宅に帰ったのが、深夜12時半頃。
あぁ、疲れた!
【感想】
北アルプスの女王・白馬はお花畑が有名。
歩いていて、目が楽しめ、癒やされた。
今回のテーマ、①雪渓を堪能する、②お花畑を楽しむ、③温泉に入る――どれもクリア。
出発前、テントにするか迷ったが、天気が悪いし、大雪渓をテントを担いで登る自信がなかったので、小屋泊まりにした。(これで良かったと思っている・・・これから小屋泊まりが増えるだろう、と思う)
【装備について感想】
ザックは、バーグハウス40ℓを利用したが、問題なし――つまり、良かった、と言うことだ。出発前に重量を測ったら、8.8KgGW。(テント泊まりにしたら16Kg以上になる・・・この差は大きい)
普段の山行は5、6Kgだが、+3Kgの内容は、ペットボトルを3本入れた、アイゼン、衣類、行動食2日+予備食、トレキングポールなど)
靴は、ファイブテン・ミッドカット。これも問題なし。
靴下の種類、靴紐の締め具合で微調整する必要あり。
トレッキングポールは、雪渓でも、下山時も役に立った。
(1本携行したが、2本も要らない、と思う)
歩いているときは、Tシャツと長ズボン。
初日の雨では、Tシャツの上からカッパを着た。
アイゼンは必携、装着してもズルズルと滑った。
的確に足を置く必要あり。雨の中、よけい体力を消耗する。
小屋では、薄いフリースジャケットと薄いポーカーを着た。
ダウンは持って行ったが、使わなかった。
テントと違って、山小屋はそこまで寒くない。
でも、せっかく持っていったから、着用したら良かった。
その日によって、寒い日のあるだろうし、持って行った方が無難。
【具体的な装備内容】
Tシャツ、薄パーカー、フリース、ダウン、ゴア雨具上下、帽子、フリース帽子、手袋
アイゼン6本爪、トレッキングポール、登山靴ミッドカット、ロングスパッツ
ヘッドランプ、ライター、カメラ、時計、スマホ、ゴミ袋、地図、資料、日焼け止め
行動食、ペットボトル500ml×3本、ツエルト
ザック(バーグハウス・青40)、ザックカバー、
着替え(Tシャツ・パンツ・膝下ズボン・靴下)
【改善点】
朝食は、今後やめようと思う。
今回、5:30からだったが、4時や5時に出発しようと思っても、朝食後でないと、出発できないから。今後、弁当にしてもらって、自分のタイミングで出発するようにしたい。
部屋は大部屋にしたが、今後、個室にしてもいいかも。
個室だと、気兼ねなく本を読めるし、自分のタイミングで就寝できる。(平日+4,000円の追加料金、祝日、週末は+8,000円くらい)
あと、雨具のズボンが旧くて防水が効かない。買い替える必要あり。
【備考】
往路:高速バス8,600円
復路:電車10,580円
帰りを電車にしたのは、下山がバスの時刻に間に合うか読みにくいし、
温泉に立ち寄りたかったから。
但し、18:14分の電車に乗り遅れると、その日には帰宅できない。
電車での帰阪方法は2種類ある。
①金沢経由でサンダーバード利用
②名古屋まで出て、新幹線を利用
注意点として、猿倉からのバスの本数が少ないのと、大糸線の電車本数が少ない。
猿倉13:15→白馬14:17
猿倉15:10→白馬15:37
但し、みみずくの湯に行くなら、八方口で降りた方が近い。
【データ】
7月23日:(以下、頂上宿舎からの白馬岳往復データを含まない)
猿倉荘7:46-白馬尻荘8:45-頂上宿舎12:45
活動時間:4時間59分
活動距離:6Km
消費カロリー:2131kcal
高低差:1465m
累積標高上/下り:1494m/33m
7月24日:
頂上宿舎6:00-杓子岳7:03-白馬鑓ガ岳8:04-猿倉荘14:44
活動時間:8時間45分(迷って1時間以上ロスしたから)
活動距離:13.8Km
消費カロリー:3862kcal
高低差:1650m
累積標高上/下り:800m/2281m
鑓ガ岳山頂にて・・・山頂に居あわせた方に撮って頂いた。
【おまけ】-2010年8月山行の資料
北アルプス・白馬岳▲2,932m
白馬岳山行覚書