「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」ブレイディみかこ
ブレイディみかこ最新刊。
ブレイディみかこ最新刊。
ソッコー書店に行ったが在庫なし(入荷していない)。
取り寄せて読んだ。
著者は英国在住で、大型ダンプ運転手のアイルランド人配偶者との間に息子が1人いる。彼は上品なカトリックの小学校に進学したが、中学は地元のワイルドな学校に行くことになった。
そのあたりの事情と学校生活が描かれる。
私が勤めていた託児所は失業率と貧困率が非常に高い地域の事前施設の中にあり、DV、依存症などの問題を抱えた子どもが多く通っていた。彼らは表情に乏しかったり、うまく感情を伝えられないことが多かった。他人に自分の感情を伝えられない子どもは、他人の感情を読みとることも出来ない。他者がつらそうな顔をしていたり、嫌がって泣き始めても、それが彼らに痛みを与えている自分に対する「ストップ」のサインなのだとわからない。
P241
英国では、お上に認められていない理由で子どもが学校を欠席したりすると、親が地方自治体に罰金を払わなければならないのだ。これは、両親に科される罰金で、父母それぞれに60ポンドずつ請求される。21日以内にこれを払わないとひとりあたり120ポンドに上がり、それより長く支払いを放置すると、最高2500ポンドまで罰金がはね上がって、最長で3か月の禁固刑に処せられることもある。
P250
デジタル・ネイティブと呼ばれるこの世代は、英国ではコスモポリタン世代とも呼ばれる。
【参考リンク】
【ネット上の紹介】
優等生の「ぼく」が通い始めたのは、人種も貧富もごちゃまぜのイカした「元・底辺中学校」だった。ただでさえ思春期ってやつなのに、毎日が事件の連続だ。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり……。何が正しいのか。正しければ何でもいいのか。生きていくうえで本当に大切なことは何か。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子と パンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。連載中から熱狂的な感想が飛び交った、私的で普遍的な「親子の成長物語」。