【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

「呪詛 封印版」花輪和一

2022年05月31日 07時08分44秒 | 読書(マンガ/アニメ)

「呪詛 封印版」花輪和一


猫も「陰膳」してたんだ。

死ぬ気になれば何でもできる・・・
は、過ちだと気がつきました。
呼吸をしているだけでも苦しいのに、
さらに、どうやったら
死ぬ気や死んだ気になれるのか?

猫の寿命は15年で、生まれて1年で人間にたとえると20歳になるという。
それ以降は1年で4歳ずつ年をとるという。

【ネット上の紹介】
欺瞞、嫉妬、欲望、執着――業(カルマ)を背負う現代人へ贈る福音書!孤高の漫画家・花輪和一のエッセンスを凝縮した濃密作品集! 末法の世に蔓延る、怒り、恨み、妬み、嫉み、裏切り――決して拭い去れない人間の情念を描く、唯一無二の世界をご賞味あれ。

飯盛山

2022年05月29日 19時24分12秒 | 登山&アウトドア(関西)

飯盛山に登ってきた。
小学生の時以来、2回目!

あべのハルカスも見えた!

飯盛山頂上・・・正面は楠木正行の像

桜池・・・睡蓮を見ることが出来て満足!



「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」米原万里

2022年05月26日 16時27分51秒 | 読書(ノンフィクション)


米原万里さんの「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」(2001年刊)が紹介されている。
(2022年5月25日付朝日新聞夕刊より)

冷戦下の60年代、チェコ・プラハでともに過ごした3人の親友を30年後に訪ねる3編の交遊録からなる。激動の時代を乗り越え、再会を果たした彼女たちは抱擁のあとで何を語ったのか。ロシアのウクライナ侵攻で世界が揺れる今こそ、読み直したい。

文藝春秋・担当者、藤田淑子さんのコメント、
「米原さんが長編を書けることを証明した作品であり、『若草物語』や『赤毛のアン』のように女性に勇気を与える作品」

妹・井上ユリさんのコメント、
「万里らしい視点。アーニャに偽善があったのは事実」と前置きしたうえで、「でも、優しくて私は大好きだった。アーニャ一家はユダヤ人。さまざまな時代を生き延びてきて、国という概念もわたしたちとは違う。万里の視点で一方的に裁いてしまっているように感じて心に引っかかっている部分もある」
「万里が今生きていればプーチン大統領に対してはもちろん、『核保有』や『敵基地攻撃』を肯定する日本国内の声にも強い怒りで反発したと思う。万里の表現方法は独特のレトリック。どんな文章で、どんなたとえ話で怒ったり笑わせたりするかは分からない。それが一番知りたい」

佐藤優さんのコメント、
「3人の友人はルーマニア人、ユーゴスラビア人、ギリシャからの亡命者の娘で、ソ連社会主義の主流からするとマイノリティー。米原さん自身も日本共産党幹部の娘であり、つまりマイノリティーがマイノリティーを見つめた世界なのです」
「米原さんは私の恩人でもあります。(中略)『国家の罠』は米原さんの言葉なしには書けませんでした。作家としての私の生みの親の1人なのです」


「風俗という病い」山本晋也

2022年05月24日 06時56分12秒 | 読書(風俗/社会/貧困)


「風俗という病い」山本晋也

P13
歌舞伎町の標語に「清く正しくいやらしく」というのがあるのですけど、今はそれを政府が公然とやっているのだから、全く、いやらしいったらない。

P15
正規の届け出店だけに限ると、デリヘルが圧倒的なのです。なにしろ、セブンーイレブンの約1万8572店舗(2015年度)をも凌駕しているのだから、凄い。(風俗って、コンビニより需要があるの?!・・・風俗産業の市場規模は6兆円、とNHKで言ってたからなぁ)

P78
パンパンとは、日本人の片言英語のことを米兵たちがパングリッシュと言っていたことにちなみ、パングリッシュを話すことからそう呼ばれるようになったとか。

昭和32年4月1日、売春防止法が施行
P86
なぜ買春禁止法ではなく、防止法となったのかというと、ここにまだまだ貧しく、悲しき世情が関係している。昭和30年の厚生省の「売春白書」によると、この当時、全国に公娼が約50万人いたことが分かります。冷害などによる不漁で、食うや食わずの家族が続出した北海道では、やむをえずの人身売買があふれ、その数は全国で1万5000人を上回ったとか。そのため人身売買事件対策要綱が救済策として、定められたりしていた。
防止法には「何人も、売春をし、又はその相手方となってはならない」と書かれ、違法な行為であることを明確にしている一方、違反しても処罰を伴わない訓示規定止まりになっています。そこにはやむを得ず、売春という職業に就いている女たちへの配慮があるのです。高度経済成長がはじまる頃とはいえ、日本はまだまだ貧しかった。そういうことを市川(房枝)さんの弟子でもあった青島幸男から、私は聞いています。

昭和39年、東京オリンピック、「夜も五輪」が繰り広げられていた
P94
「銀座のクラブが面白いってんで、夜ごとアフリカの選手がぞろぞろ通っているんですって。店の計らいで、全部タダなんだとか」と、隣で、潜入取材についてきたマスコミの仲間が言います。
「なんとも粋な計らいじゃないか」
「粋な計らいといえば、コンドームですよ。日本製のがそこら中に置いてあり、使い放題で、そこら中でやっているらしいです」

P165
ハワイの真珠湾に行ったときは、日本軍の奇襲で犠牲になった米兵の遺族たちが墓参りしている場面に遭遇しました。
師匠(立川談志)はといえば麦わら帽子に短パン、サンダルという出で立ち、鋭い視線が突き刺さり、「観光気分で来るんじゃねえ」「ジャップが」「イエロー・モンキーが」といった言葉が浴びせられているのが分かりました。
「晋也、こいつらに何か言い返せ!」
しばし逡巡の後、私は一歩前に出てこう叫んだ。
「ノーモア、ヒロシマ!」
沈黙。そして遺族たちの顔つきが変わっていく。やがて、深いしわを震わせた老女が集団から近づいてきて、言いました。
「嗚呼、お互い不幸だったのよね。全く戦争ってやつは」

【ネット上の紹介】
人間の性欲ほど多様で面白いものはない。約半世紀、夜の街を歩き続けた著者が「風俗大国」ニッポンのエロを丹念にリポート。そこには、ハプニングバーで暮らす若い女性やキレイになりたがる中年男性、浮気防止のために妻に「貞操帯」をつける夫もいれば、愛撫され身悶えする妻を見て興奮する夫もいた。まさに「死ぬまでセックス」、性に対する男女の欲情は尽きることがない。「風俗」にまつわる病いをとことんまで覗き見た一冊。
第1章 2020年への『トゥナイト』(昼下がりの情事
酔狂の求道者たち ほか)
第2章 苦渋に満ちた青春の性(最初の風俗嬢
マッチ売りのおばさんと、スケッチ屋のお姐さん ほか)
第3章 狂乱と泡沫の性(パンティを脱いだ女子大生たち
援交少女たちのDNA ほか)
第4章 変革と混沌の性(熱海芸者の秘技
満たされぬ青春の「ホン水」 ほか)
第5章 老齢社会の性と生(鴬谷
バイブバーの女たち ほか)


大文字山と哲学の道

2022年05月22日 14時47分13秒 | 登山&アウトドア(関西)

久しぶりに大文字山に登ってきた。
京都屈指の人気ハイキングコース。

山頂

大文字の火床

哲学の道


「怖い顔の話」工藤美代子

2022年05月19日 07時20分56秒 | 読書(怪談/奇譚)

「怖い顔の話」工藤美代子

霊感体質の著者が出会った怖い話。
ただ、そこは工藤美代子さん。
単に怖い話だけでなく、その奥の生き方、人間関係にも踏み込んで書いている。
そこが面白い!

P96
この世で何が嫌いかといって、男の人に二股をかけられることほど腹立たしいことはない。だから不倫には不向きだった。毎晩、他の女のところへ帰っていく男と、何が悲しくて恋愛をしなければならないのだろう。

P144
たとえば、少女時代はとても利発で、物の道理をよくわきまえていると評判だった娘さんが、三十歳を過ぎてから、つまらない男に狂って、人生を台なしにした例を私は何件も知っている。

P183
バリ島というと熱帯というイメージが強いが、六月から九月は乾季なのでカラッとしていて気温もさほど高くない。

【関連図書】
「なぜノンフィクション作家はお化けが視えるのか」工藤美代子
「もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら」工藤美代子


【ネット上の紹介】
霊感はさほど強いないはずだが、なぜか奇妙なできごとに遭遇してしまう著者。生首の髪を切る美容院、不意に出現した線香の灰、誰もいないはずの家で階段を上がって来る衣ずれ、袋小路に向かって歩き去る人々―。「深入りは危険」とわかっていても、好奇心は止められない!飄々とした筆致で描きだされる風変わりなエピソードの数々は、ゾクリとする一方で、生命の儚さに想いを馳せさせる。山田太一氏、荒俣宏氏との対談も収録。
変な人たちがいる街
真夏に起きた不思議な話
眼を合わせてはいけない人たち
真冬の朝顔
時計だって嫉妬する
五ヵ月だけ住んだ家
なぜ着物なのですか?
会いたかったわ貞子さん
ヨシエさんの霊感
子供たちからのメッセージ
殺ス人ガイルカラ殺サレル
怖い顔の話
山田太一×工藤美代子 対談―突き詰めていけば、人はみな幽霊なのだ
荒俣宏×工藤美代子 対談―日常の中に“死者”と“あの世”を探して


「百年の快楽」工藤美代子

2022年05月17日 00時34分43秒 | 読書(現代事情)


「百年の快楽」工藤美代子

熟年女性の結婚、離婚を扱った作品。
ネット上の紹介には、次のように書いてある。
『人生百年時代をどうやって幸せに生きるのか』、と。

P43
いくら慰謝料をもらったって、夫を略奪された前の妻の悲しみが癒えるわけではない。せめてもの誠意として、慰謝料を払うのなど当たり前だろう。それが高額であったことまで自分のステイタスに付け加えようとする後妻の根性にうんざりしたが、もちろん何もいわなかった。

P45
恋愛をする年齢に制限はない。だが、結婚まで踏み込むとなると、年齢は大きな意味を持ってくる。なぜなら、二人の残り時間は限られているのだから、その範囲で新家庭を築くのは簡単な作業ではない。

P137
この世には結婚に向かない女もいる。

P238
「驚いたわよ。80歳を過ぎて愛人をつくるなんて」という多恵さんの声は震えていた。「でも、80歳を過ぎているから、離婚したかったんじゃないかな」と私は返した。

P149
家庭なんて、古着と一緒かもしれない。いつもどこかを繕って、手当をしないとただのボロ布になる。(家庭とは二人で育てるもの、と何かで読んだ気がする)

P251
男女関係はある意味では銀行預金に似ているのではないかと私は常々思っている。
恋愛の過程で、お互いに相手が持っている口座に自分の愛情を振り込む。途中で相手に飽きたり、相手を嫌いになったら、もう振り込む気がしなくなる。口座は閉鎖され、男女の残金にも差が生じる。たくさん振り込んだ方が損をしたと文句をいっても、すでに後の祭りである。しかし、残高に不均衡があるからこそ、たいがいの恋愛が終わりを告げるのも事実だ。
一方、長い年月をかけて、必ず愛情を振り込み続けますと約束をするのが結婚ではないだろうか。
(中略)
でも、不倫にはこの預金口座がないと思うのだ。そもそも初めから貯めておかないのだから、引き出す愛情もない。

遊郭を経営していた老人の話
P55
娼婦の人たちは1日に10人のお客を取っても、性器が傷つくことはない。ところが、あるとき遊郭で火事があって娼婦たちが1ヵ月ほど営業できない期間があった。仕事に復帰した女性たちは、みんな「毛切れ」の症状を訴えたという。つまり休みの間はセックスをしないで、ゆっくりお風呂に浸かっていた。すると性器が乾燥してしまい客の陰毛で小さな傷が無数につくほど脆くなって、ひどく痛い。元のように戻るまでけっこうな日数がかかったそうだ。

【ネット上の紹介】
人生百年時代をどうやって幸せに生きるのか。女性たちは今、かつてない命題に直面している。望みさえすれば、誰もがいつまでも美しく、欲望も満たせる時代は到来したのだろうか。熟年の出逢いと結婚のドラマ。美容整形の最前線。年齢を重ねたゆえに襲いかかる性交痛。さらにはパートナーや親の介護から遺産相続などの経済的な問題まで…。ベストセラー「快楽」シリーズの作家が、後半生を迎えた女性の赤裸々な告白にとことん向き合い、鋭く現実を抉り出す(単行本『後妻白書』に大幅加筆し改題)。この本は、あなたが新しい一歩を踏み出す勇気を与えてくれる。
三桁が珍しくない時代の再チャレンジ
六十歳を過ぎても生々しく女でいたい
セックスに悩む女性たちの葛藤
美容整形とエステの最前線
遺産争いに立ち向かう心構え
結婚に向く人、向かない人
結婚相談所で聞いた「成否を分けるもの」
後妻に必要な覚悟とは
彼女たちの嫉妬の炎を鎮める方法
「高齢者の出会いスポット」巣鴨を歩く
「第一次後妻ブーム」のその後
せめて入籍さえしていれば
手酷いしっぺ返しを食わないために


廃線ウォーク

2022年05月16日 07時53分08秒 | 登山&アウトドア(関西)

福知山線・廃線跡を歩いた。
武田尾から生瀬まで。
気分はリバー・フェニックス。









「もう別れてもいいですか」垣谷美雨

2022年05月12日 14時53分49秒 | 読書(小説/日本)


「もう別れてもいいですか」垣谷美雨

熟年離婚がテーマ。
田舎の狭いコミュニティを舞台に、離婚にまつわるトラブルが進行する。
財産分与など、具体的に描かれていて興味深い。(私には何の関係もない事象ばかりだけど)

P132
埒があかないので弁護士の無料相談に行くと、1日も早く家を出ることを勧められたらしい。別居して5年経てば、夫婦関係の破綻が認められるからだと。

P158
女というものは結婚生活が長くなるにつれ性格が歪んでくる。

P160
瞳は、男の目で品定めされることに、誇りさえ持っていたように思う。「見られる性」であることを当然のように受け入れ、男たちから高値をつかれれるよう、「男受けする女」を演じることに余念がなかった。

P297
最後にひとこと。
離婚は私の勲章です。
なんか文句ある?

【ネット上の紹介】
58歳の主婦・澄子は、横暴な夫・孝男との生活に苦しんでいた。田舎の狭いコミュニティ、ギスギスした友人グループ、モラハラ夫に従うしかない澄子を変えたのは、離婚して自分らしく生きる元同級生との再会だった。勇気を振り絞って離婚を決意するも、財産分与の難航、経済力の不安、娘夫婦の不和など、困難が山積。澄子は人生を取り戻せるのか?平凡な主婦による不屈の離婚達成物語


自動車税支払

2022年05月10日 11時06分48秒 | 身辺雑記

自動車税を支払った。36,000円。
覚書として記しておく。
車検時に必要なので、保管しておこう。


「奇界遺産」(2)佐藤健寿

2022年05月10日 09時31分04秒 | 読書(写真エッセイ)


「奇界遺産」(2)佐藤健寿

「奇界遺産」第2弾!


イエメンの古代摩天楼

韓国東南部、三陟にある「ペニス公園」こと海神堂公園
儒教文化の浸透した韓国って、こんなに開放的なの?

韓国・済州島にある性と芸術の楽園・ラブランド・・・トケビ道路(神秘道路)のすぐ側。
性に寛容で開放的な韓国社会を見直した!

ラスプーチンの男根は、平常時ですら28㎝、勃起時には33㎝を越えたと、娘・マリアの手記にある。現在、サンクトペテルブルクの性病クリニックに展示されている。
1916年12月、晩餐会に呼ばれたラスプーチンは、暗殺者ユスボフに青酸カリを飲まされ、胸に10発以上の銃弾を受けても死なず、最後はハンマーで頭を割られ、身体を縛られて凍ったネヴァ川投げ捨てられて、ようやく絶命したという。

フィレンツェ・ピティ宮殿のすぐ側にラ・スペコラという小さな博物館がある。
贓物を取り出されてなお美しい「マリア像」

【関連図書】

「奇界遺産」佐藤健寿

【ネット上の紹介】
大好評の珍スポット写真集の決定版 常識では考えられない!数々の、世にも奇妙な不思議建築・不思議遺跡だけを集めた写真集 世界70カ国以上にまたがり撮影された、人類の奇妙な遺産。現代なお洞窟に暮らす人々から、ヒト型の奇妙なホテル、ヨーロッパのアウトサイダーアート、東南アジアの奇習から、歌舞伎町の最新ロボットレストランまで。合理性に邁進する現代社会にあって、いまなおこれらの奇妙なものが存在することを提示し、その奇妙な想像力こそが、人類を人類たらしめている!


サントリー山、アサヒビール美術館

2022年05月08日 07時49分49秒 | 登山&アウトドア(関西)

天王山からサントリー山へ縦走し、アサヒビール美術館も訪問。
(正式名称:アサヒビール大山崎山荘美術館

天王山は、山崎の合戦の舞台

サントリー山

美術館入口

ワインケーキと紅茶

美術館


「高齢初犯」NNNドキュメント取材班

2022年05月04日 14時11分12秒 | 読書(犯罪)


「高齢初犯」NNNドキュメント取材班

高齢者が、突然、犯罪を犯してしまうことがある。
それって、どういうこと?
どんな経緯でそういうことになったの?

P22
高齢者ストーカーの場合、若いストーカーにくらべて常軌を逸する行為に出るまでの時間がかからない。突然豹変し攻撃を始める。
また、ストーキング対象が高齢者の場合でも、男性の方が嫉妬深くて追いすがる傾向がある。退職後、ボランティアやサークルに参加するようになったものの、会社のように肩書があるわけでも、上下関係があるわけでもない。グループに溶け込めずにいる男性をあたたかく受け入れてくれる女性に寄りすがり、恋をしてしまうパターン。(高齢者はヒマだから。有り余る時間を持てあまして思い詰めるのかも?・・・自戒を込めて書いておこう)

P23
「こんな俺が拒絶されるはずがないと思っているような気がします。とにかく、プライドが高いのに人としての弱さがある。受け入れもらえないと、自分を全否定されたような気になって自暴自棄になるんでしょうかねえ。また、拒絶されることに慣れていない。孤独を受け入れることがとても苦手なのです」

P25
「自分探しをやめれば楽になる。一旦、孤独であることを受け入れてみること。そして犬を飼うなどして新たな役割を見つけることでストーキング行為はおさまっていく」(「自分探し」、って何よ!・・・若いときにするものだと思っていた!)

P26
「この仕事をはじめて15年間、一度も農業を生業にしているストーカーに会ったことがないんです」

P134
身内や近しい間柄の人に対する凶悪事件が増えているのも、高齢初犯の特徴であることもわかった。若い人が凶悪事件を起こす場合、相手が多岐にわたり、犯罪目的や場所も状況もさまざまだということだ。それに対し、高齢者は家族、知人や友人、隣人など比較的近しい人間関係の中で殺人や放火等の事件が起きている。(文脈から「起こしている」とした方が良いかも?)

【ネット上の紹介】
2013年12月に日本テレビ系ドキュメンタリー番組「NNNドキュメント」で放送され話題となった「高齢初犯」。ごく普通の高齢者が、ある日突然「魔が差して」罪を犯してしまう事件が増えている。本書は、高齢犯罪者10名へのインタビュー内容をもとにその恐るべき実態と背景を明らかにする。また、そこに陥らないための方策を「7つの習慣」としてまとめた。
第1章 高齢初犯はなぜ増えているのか―もはや他人ごとではない
第2章 高齢者はなぜ犯罪に走ってしまうのか―魔が差す瞬間とは
第3章 高齢者はなぜ犯罪に走ってしまったのか―犯行後のこころの軌跡
第4章 日本だけが、なぜこんなことになっているのか
第5章 NNNドキュメント「あなたは、なぜやったのですか?増え続ける高齢初犯」放送を終えて
第6章 高齢初犯に陥らないための「7つの習慣」


「限界風俗嬢」小野一光

2022年05月03日 07時28分15秒 | 読書(風俗/社会/貧困)


「限界風俗嬢」小野一光

禁句がある、という。
「どうしてこんなことやってるの?」、と聞くこと。
事情があるからに決まってるでしょ!
それを、さほど親しくもない人間が聞いてはいけない、と。

普通に生活していたら、出会うことのない女性たち。
本書は、著者が我々の代わりに彼女たちに会って、「事情」を聞き取り調査した作品。
登場するのは次の7人。

第1章 SMクラブで働く文学少女・アヤメ
第2章 歌舞伎町で働く理系女子大生・リカ
第3章 アヤメ その後
第4章 リカ その後
第5章 セックスレスの人妻・ハルカ
第6章 処女風俗嬢・カオルの冒険
第7章 育児と介護と風俗と―妊婦風俗嬢・アヤカ
第8章 90年代の女子大生風俗嬢・ミホの現在
第9章 生きるための居場所―SM嬢・アザミ

パパ活について
P160
「どうやって相手を見つけるの?」
「それがいろいろあるですよ。事前に調べたんですけど、ツイッター上で募集する人もいるし、あとアプリみたいなのがあって、それで募集したりとか、それこそ登録制のクラブみたいなのもあるんですね。私の場合、最初はアプリでやってみたんですけど、そのときはあまりカラダの関係とか考えてなくて、お食事だけにしたかったんですよ。で、探してみたんですけど、やっぱりそれだと相手がいない。しかも来るメッセージが、『一回二万円でどうですか?』とかで、"安っ!"て感じなんですよ。そういうのばっかりで、アプリはすぐに止めちゃったんです」
「そのときはこっち側は金額とか書くの?」
「そうですね。こっちから提示する場合は、〈こっちはお食事1(万円)で考えてます〉とかって書いたり。でも、それに対してさっきの、二万円で本番みたいなメッセージばかり来るんで、〈すいません、それじゃ条件合わないんで〉で、終わり、みたいな」
「食事1万円ってのは成立しなかったんだ」
「しなかったです」
「それで、どういうふうにやり方を変えていったの?」
(・・・続き気になったら、実際読んでみて)

シモ系のAVに出演する
P175
「ウンチするとめっちゃもらえるんですよ、おカネを」
「いくらだったの?」
「オシッコだと1回六千円だとか・・・・・・」
「安っ!」
「エヘヘヘヘヘ・・・・・・」
「ウンチだと?」
「ウンチだとバイの一万二千円とか。オナラは1回三千円ですね」
カオルの口にする単価があまりに安すぎて、デフレもここまできたのか、正直驚いた。
(私は、別の意味で驚いた・・・そんなビデオ、買う人がいることに!)

P200
「若い客層と、そうでない客層だと、どういう違いがあるのかなあ?」
「なんか、若いお客さんって全部任せるって傾向がありますね。だから私がいろいろ動いていました。逆に慣れてる年配のお客さんは、向こうからガツガツ来る感じで、積極的に責めてくるんです」

【ネット上の紹介】
性暴力の記憶、毒親、貧困、セックスレス――それぞれの「限界」を抱えて、身体を売る女性たち過去の傷を薄めるため……。「してくれる」相手が欲しい……。そこには、お金だけではない何かを求める思いがある。ノンフィクションライター・小野一光が聞いた、彼女たちの事情とは。著者が20年以上にわたる風俗取材で出会った風俗嬢たちのライフヒストリーを通して、現代社会で女性たちが抱えている「生と性」の現実を浮き彫りにするノンフィクション。【目次】第一章 SMクラブで働く文学少女・アヤメ第二章 歌舞伎町で働く理系女子大生・リカ第三章 アヤメ その後第四章 リカ その後第五章 セックスレスの人妻・ハルカ第六章 処女風俗嬢・カオルの冒険第七章 育児と介護と風俗と――妊婦風俗嬢・アヤカ第八章 ミレニアム世代の風俗嬢・ミホの現在第九章 生きるための居場所――SM嬢・アザミあとがき【著者プロフィール】おの・いっこう 1966年、福岡県北九州市生まれ。雑誌編集者、雑誌記者を経てフリーに。「戦場から風俗まで」をテーマに、国際紛争、殺人事件、風俗嬢インタビューなどを中心とした取材を行う。著書に『灼熱のイラク戦場日記』『風俗ライター、戦場へ行く』『新版 家族喰い――尼崎連続変死事件の真相』『震災風俗嬢』『全告白 後妻業の女』『人殺しの論理』『連続殺人犯』『冷酷 座間9人殺害事件』などがある。


「夢のあもくん」諸星大二郎

2022年05月01日 18時33分25秒 | 読書(マンガ/アニメ)


「夢のあもくん」諸星大二郎

あもくんを中心に、不思議で不条理、そして少し怖い短編集。
他の諸星大二郎作品の主人公たちの友情出演が嬉しい!

稗田礼二郎登場!

栞と紙魚子登場!

「ねえ・・・・・・茜ちゃんだよね?」
「そうよ」
茜登場!・・・「雨の日はお化けがいるから」諸星大二郎


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「あたし茜よ」
「ぼく、守・・・・・・」

【関連図書】

「あもくん」諸星大二郎

【ネット上の紹介】
あもくんの周りは、いつも不気味が溢れている!あもくんは遺跡の発掘現場で「稗田先生」という男に会い……。近所の散歩道で、自宅の中で、夢の中で――あもくん一家が体験する、数々の奇妙な出来事。日常の隙間から染み出す、ほの暗い闇を描く不条理ホラー。