朝日新聞夕刊、【時事英語に挑戦】というコラムがある。(毎週土曜)
2013年5月25日、取り上げられた文章は次のとおり。
Comfort women is a euphemism for those who provided sex for Japanese soldiers during the war.
【訳】慰安婦とは、先の大戦で日本軍の兵士たちに性的なサービスを提供した人たちを指す遠回しな表現である。
(新聞コラムをそのまま入力した・・・women複数なのにis で受けているのはなぜ?私は素人なので分からない)
ネットで検索すると分かるが、一般に慰安婦は「comfort woman」となっている。
しかし、実情は異なる。
「Wartime Sex Slave」、「sex slave」「sex slavery」(slave=奴隷)
「enslaved military prostitute」(prostitute=売春婦)
また、風俗を「sex industry(性産業)」「prostitutes」と訳されている。
参考に次の記事をリンクしておく。
【参考リンク】
―「橋下氏の慰安婦発言、風俗発言に米政府は「割り込みたくない」のか 」
PS
2年ほど前、「セックスボランティア」河合香織というノンフィクションを紹介した。
このような作品を読むと、生きることと性が混然となっているのが分かる。
PS2
大戦中、具体的にどのように慰安婦を利用していたのか。
慰安婦制度とはどのようなものだったのか?
・・・現代人はほとんど知らない、と思う。
石坂洋次郎さんの「青い山脈」に次のような文章がある。
P177(新潮文庫)
田中教師は戦争中の一期間、陸軍少尉の資格で華北に従軍していたが、その間に、戦地の生活にありがちな、不名誉な病気を患い、帰還後もなおりきらずに、親類筋の産婦人科の医院でひそかに治療を受けていたのであった。
これじゃよくわからん、と言う方。
かなり実情に近い、具体的に描写しているフィクションがある。
「兵隊やくざ」(有馬頼義)である。
(これを読んだのが、中高生の頃だけど、どのように女性を集めたのかも、書かれていたように記憶している)
なお、関連図書として、「サンダカン八番娼館」もお薦め。
(一気読み間違いなし)
スーパーモックをリソールした。(6,000円)
スーパーモックの本来のソールは極薄Mystique。
しかし、リソール用のMystiqueは無い。
オーダーの際、「出来るだけオリジナルに近いソールで」、とお願いした。
「どんな風になって帰ってくるのだろう?」
・・・戻ってきたスーパーモックのソールは“ステルス®Hf”であった。
(つまり、ドラゴンやJET7に使われているソール、Hf=ハイフリクション3.5㎜)
さっそく履いて試してみた。(ナカガイ高槻店にて)
①黄色サーキット・・・特に違和感なし。
②110手課題・・・いつもの調子で足を置いたら2カ所でスリップ
(特にサイドを使ったスメアが、張り替えたばかりのせいかスリップした)
③長モノ・水色テープ・・・気合いを入れたので珍しく成功
最後に、正田マンの新課題で前回登れなかった課題をトライした。
結果・・・⑥と⑪が登れた。
(登れず残っているのは、③⑧⑨⑩、以上4本である)
【結論】
新品を買うと12800円、リソール6000円。
買うべきか、リソールすべきか?
全体に痛んで、革も伸びているようなら、新品を買った方が良い。
でも、ソールだけが減っているなら、1回くらいリソールしても良い、と思う。
靴全体が自分の足型になじんでいるから。
私は、多少レザーが伸びて大きくなっても気にならない。
(レザーの伸びが気になる方は、リソールせず、新たに購入した方が良い)
↑スーパーモックは3足持っているが、そのうち1足がアッパー部がめくれてきた。
「ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて」安田浩一
2012年 第34回 講談社ノンフィクション賞受賞
在日特権を許さない市民の会、略して『在特会』、会員数約1万人、日本最大の「市民保守団体」。
彼らの特徴は、ヘイトスピーチによる街宣、それを即動画に投稿するネット活用。
少数派と侮ってはいけない。
氷山の一角、と思える。
P115
先頭に立って騒ぐ在特会と、抗議を要請した住民、そして抗議に加わらないものの、心情として朝鮮学校を嫌悪する住民。この3者は見えない糸で結ばれているのではないか。
P252
「在特会の主張を聞いていますと、私のような人間には、彼らにとって、いったい誰が敵なのか理解できないんです。まったく敵の姿が見えてこない。在日の人たちを攻撃することで、どんな世の中ができあがっていくのかもわかりません。私はね、日本人は本来、おおらかな気風を持った民族であると信じているんです。外来文化を受け入れ、独自の形をつくりあげ、優しい風景をつくりあげてきました。そのことに誇りを感じれば十分ではないかという気もするんですけどね。(後略)」
P347
社会運動は理屈よりも勢いで広がるものだと思う。そして勢いは、「守り」よりも「変革」を希求する側に味方する。かつての学生運動が勢いを持ったのは、なによりも体制をブチ壊すことへシンパシーが集まったからではなかったか。一方、現実の左翼は「守り」一辺倒の運動だ。平和を守れ。人権を守れ。憲法を守れ。我々の仕事を守れ。片や在特会など振興の保守勢力は、それらすべてを疑い、「ブチ壊せ」と訴える。左翼が保守で、保守が革新という“逆転現象”起きてきているのだ。
「うまくいかない人たち」が変革の側につくのは当然のことだといえよう。
P313
在特会は「生まれた」のではない。私たちが「産み落とした」のだ。
【言葉について】
hate speech・・・一般には、憎悪表現、憎悪発言のこと。
人種、属性や外見を理由に他人を貶めるような言動
hate-monger・・・
偏見や憎悪の念をかきたてる扇動者のこと。
*街宣の様子を知りたい方は、ネットで「ヘイトスピーチ」「新大久保」で検索すると出てくる。
(なんとも、やるせない気分)
【ネット上の紹介】
特権をむさぼる在日朝鮮人どもを日本から叩き出せ!!」聞くに堪えないようなヘイトスピーチを駆使して集団街宣を行う、日本最大の「市民保守団体」、在特会(在日特権を許さない市民の会 会員数約1万人)。だが、取材に応じた個々のメンバーは、その大半がどことなく頼りなげで大人しい、ごく普通の、イマドキの若者たちだった・・・・・・。いったい彼らは何に魅せられ、怨嗟と憎悪のレイシズムに走るのか。現代日本が抱える新たなタブー集団に体当たりで切り込んだ鮮烈なノンフィクション。彼らはわれわれ日本人の“意識”が生み出した怪物ではないのか?彼らがネットとともに台頭してきたのは確かだが、この現象には、もっと大きな背景があるのではないだろうか。著者・安田浩一氏の徹底取材はこうした疑問から始まった。2010年末から2011年にかけて、ノンフィクション雑誌「G2」に掲載され、大きな反響を呼んだ傑作ルポルタージュ、待望の単行本化。
「ヤマザキマリのアジアで花咲け!なでしこたち」ヤマザキマリ/NHK取材班
NHK BS-1で放送されたドキュメンタリーの書籍化。
その時のレポーターがヤマザキマリさん。
私も観たかったが、なんせ我が家のTVはBSが映らない。
残念な思いをしたのが思い出される。
今回、ヤマザキマリさんのイラスト入りで、書籍となったので、さっそく購入した。
内容はタイトルから推察出来るように、アジヤで活躍する女性を紹介した作品。
文章を紹介する。
P108
円熟した情報社会の中に生きていると、書物や映像に接しただけで何となくそれらの事柄を把握できたつもりになりがちですが、やはりそれがどんなに綿密に考察した上で作られたものであっても、結局は2次元の限られた条件の中でしか感じ取れない表面的なものなのだということも、実際に自分の足でアジアの国々を訪れることにより、しっかりと認識することもできました。
【ネット上の紹介】
NHK BS-1で好評放送されたドキュメンタリーと漫画のコラボ番組『アジアで花咲け! なでしこたち』の漫画が、たかぎなおこさんから『テルマエ・ロマエ』のヤマザキマリさんにバトンタッチ! 17歳からイタリアへ留学し、シリア、ポルトガル、シカゴへ移り住んだ「元祖なでしこ」ともいえるヤマザキマリが、アジアで奮闘する女性たちの姿を追います。ハードな取材現場の裏話を描いた小ネタイラストや取り下ろし写真もたっぷり掲載し、ヤマザキマリ自身のインタビューや描き下ろし漫画「海外で働くということ」も挿入。オールカラーで読み応えのある1冊です。
[目次]
1 トルコ・カッパドキア 横溝絢子さん(気球ツアーガイド/洞窟ホテル経営)34歳―奇岩の村トルコで空を飛べ;2 カンボジア 浦田彩さん(ミュージシャン/音楽講師)31歳―禁じられた音楽を取り戻せ!;3 香港 大堀かおりさん(広告営業ウーマン)30歳―広告の街に生きる;4 フィリピン 中村八千代さん(レストラン「ユニカセ」経営)44歳―人生再起のレストラン;番外編 元祖「なでしこ」ヤマザキマリ編;なでしこたちに出会う旅を振り返って;取材で集めた!世界の「いやげもの」
【おまけ】
今まで読んだ山岸凉子作品、怖い作品ラインキング。
①汐の声
②私の人形は良い人形
③ネジの叫び
④悪夢
⑤鬼来迎
【ネット上の紹介】
『テレプシコーラ/舞姫』に続く、山岸凉子バレエ新作 心と言葉。あまりに密接な関係。バレリーナを目指す16歳の澄(さやか)は、ライバルたちの言葉に、動揺する日々を送っている。本番に弱いというメンタルを克服しなくては、夢をつかめない。そう思った澄は、ここから抜け出す方法を考え始める――。表題作+エッセイ漫画『快談・怪談』+描き下ろしおまけ漫画を収録
「英国王妃の事件ファイル1 貧乏お嬢さま、メイドになる」リース・ボウエン
『リース・ボウエン』で、『新刊パトロール』に登録している。
先日発売されたばかり、即購入した。
リース・ボウエン作品は、現在3冊しか日本に紹介されていない。
①口は災い
①②はニューヨークが舞台。
本作は、ロンドンが舞台。
20世紀初頭が背景で、歴史+コージー。
内容は・・・
気の進まない縁談から逃げ出してロンドンにやってきたジョージ―。
お金を稼ぐためにメイドになる。
そんなある日「事件」発生。
1930年代のロンドンの描写が本作の楽しみのひとつ。
結論から言うと、おもしろさでは、「口は災い」に負ける。
もし、リース・ボウエン作品を読んだことがないなら、
「口は災い」から読むことをお薦めする。
でも、こちらも、それなりに楽しめる。
リース・ボウエンのファンなら必読か?
【ネット上の紹介】
20世紀初頭のスコットランド。英国王族でありながら、公爵令嬢ジョージーの暮らしは貴族とは名ばかりの貧乏生活。凍えそうな古城でこのまま一生を終えるのかしら?ところがある日、最悪の縁談を耳にしてしまったジョージーは、思わずロンドンへ逃げ出すことに。そこで生活のためにはじめた仕事は、なんとメイド!王族にあるまじき行動が王妃さまの耳に入らないことを祈りつつ、慣れない掃除に悪戦苦闘する毎日。でも、メイドから見た貴族の生活は意外に面白いかも!?そう思いはじめた矢先、仕事帰りの彼女を待ち受けていたのは、浴槽に浮かぶ死体!初めての仕事に殺人事件まで…ジョージーのロンドン生活は一筋縄ではいかず!?―。
「王妃の帰還」柚木麻子
絶賛されている人気作品。
(ただし、百田尚樹さんや冲方丁さんのような万人受けする作品ではない)
内容は学園もの。聖鏡女学園中等部が舞台。
クラストップの滝沢さん(=王妃)が、ある「事件」をきっかけに「姫グループ」から転落。
クラス最下層「地味グループ」(オタク・グループ)に迎えることになる。
地味グループの範子は、なんとか王妃を姫グループに帰還させようと企てる。
「スクール・カースト」をエンターテイメントとして描いている。
クライマックスは、姫グループ・トップ村上恵理菜と範子の対決。
そして、王妃の意外な行動。
(以下、ネタバレあり、注意)
P195
「正論で誰かを打ち負かしても、一人に全部の責任を押しつけても、何も解決しないんだよ」
「何それ、村上恵理菜一人の責任に決まってるのに!何言ってるの?」
何人かの女の子がうんうん、とうなずいていうのを見て、範子は胸を張る。
「それはない。一人だけが悪いなんてことは絶対にない。ノリスケならわかるでしょ。フランス革命の財政破綻は、本当にマリー・アントワネットだけが悪かったのかな」
実際の中学で、このような会話は、まず無い。
でも、そこがウケる要因、と思う。
よく出来ているし、面白いと思う。
【ネット上の紹介】
聖鏡女学園中等部二年の範子は、仲良しグループで地味ながらも平和に過ごしていた。ところが、公開裁判にかけられ地位を失った滝沢さんを迎えることとなりグループの調和は崩壊!範子達は穏やかな日常を取り戻すため「プリンセス帰還作戦」を企てるが…。女子中学生の波乱の日々を描いた傑作長編。
豆ご飯を作ってみた。
①豆をむく
②炊飯器に入れる
③炊きあがり
④盛りつけてオワリ
PS
豆ご飯は好物なので、海外に行ったときも、コッヘルで作ったことがある。
ただし、このような豆は無かったので、雑穀炊き込みご飯風になった。
週末、ナカガイジム高槻店に行ってきた。
滞在時間は2時間。(事情により長く滞在できない)
練習内容は次のとおり。
①黄色テープ・サーキット(ウォームアップ)
②110手課題(定番課題)
③長モノ・水色テープ(多田さん設定課題)
④正田マンの新課題
・・・この課題については、ジムブログにアップされている→NEW課題!
【新課題・トライ結果】・・・
成功・・・①②・・・(比較的マシ)
④⑤⑦⑫・・・(少し難しい)
登れず、宿題となった課題は次の6課題。(結局半分しか登れなかった)
③・・・へびホールドがうまく持てず
⑥・・・はりぼてマッチが難しい
⑧・・・3手のショート課題故、難しい
⑨・・・ルーフ課題、中間部クロスするか、マッチするか?
⑩・・・コーナー課題、タテで振られて落ちる
⑪・・・最初の1手目をきちんと保持できたら登れるかも?
「死刑 人は人を殺せる。でも人は、人を救いたいとも思う」森達也
非常に重いテーマ。
結論も容易に出ない。(出せない)
考えるきっかけになれば、と思って読んだ。
著者は、様々な方に会って取材されている。
弁護士、元検察官、政治家、元裁判官、刑務官、教誨師、死刑囚、被害者遺族・・・。
いくつか文章を紹介する。
P12
死刑は不要なのか。あるいは必要なのか。人が人を殺すことの意味は何なのか。罪と罰、そして償いとは何なのか。
P130
ドイツ生まれのユダヤ人で政治哲学者のハンナ・アーレントは、ホロコーストの実行責任者だったアドルフ・アイヒマンの裁判を傍聴して、その罪を「凡庸な悪」と形容詞ながらも、アイヒマンへの死刑執行を肯定した。ただしその理由は、「数百万人の人々を殺したから」ではなく「人類の秩序を破ったから」であると、その著書『イェルサレムのアイヒマン』で主張した。
P210刑務官OB坂本敏夫さんとの会話
「死刑囚は執行の際に即死しますか」
「私は即死していると思います」
「でも三十分間吊されるんですよね」
「心臓が強い人は生きていますから。でも意識はないと思います」
「苦しんではいないですか」
「・・・・・・苦しんでいないと、思います」
P283-297
全国犯罪被害者の会・・・通称「あすの会」幹事の松村さんとの会話
「・・・・・・それと、もしも死刑を廃止するならば、私に殺させてくださいということですよ。仇討ちになってしまうかもしれないけれど、本来ならば一緒の空気を吸いたくないということです」
「加害者が更正しようが・・・・・・」
「関係ない。全然関係ない。よく生きて償うっていうじゃないですか。何するのよ。どうやって償えるの。償うっていうことは殺した人を生き返らせることなんだよね。それができるなら初めて生きて償うって言えると思う。それ以外、生きて償うということはありえないと思いますよ」
【参考リンク】
全国犯罪被害者の会→公式サイト
【ネット上の紹介】
「悪いことをした人間は、当然その報いを受けるべきだ」「誰かの大事な人を、苦しめて苦しめて殺した人間が、自分と同じ社会でのうのうと生きているなんて、そんなの許せない」――でも、死刑のボタンを押しているのは、誰? 償えない罪が生まれるとき、そこでは何が起きているのか。人が人を殺すことの意味は?
森 達也 (モリ タツヤ) 1956年広島県呉市生まれ。映画監督、作家。1998年、自主制作ドキュメンタリー映画『A』を発表。2001年、続編の『A2』が山形国際ドキュメンタリー映画祭にて審査員特別賞、市民賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
驚いた。
2013年5月10日朝日新聞朝刊、VOLVOの広告。
なぜ、VOLVOがフリークライマーを起用するのか?
なぜ、尾川智子さんなのか?
謎は深まるばかりだ。
久しぶりに竜王山とぽんぽん山に登ってきた。
ぽんぽん山に登るには、アプローチも含めて最低5時間必要。
竜王山に登るには、アプローチも含めて2.5時間必要。
やっと時間がとれて嬉しい。
山に登ると気分も晴れる。
↑忍頂寺
歴史を感じる竜王山登山道
こちらは、ぽんぽん山山頂
「ジムに通う人の栄養学 スポーツ栄養学入門」岡村浩嗣
グラフ多数使用、新書版で読みやすい。
ジムに通ってない人にも、参考になる。
いくつか文章を紹介する。
P20
主食:主采:副菜の比率は3:1:2が栄養素のバランスから見て望ましい。
主食:ご飯、麺類、パン(炭水化物)
主采:肉、魚介、卵など(タンパク質、脂質)
副菜:野菜、海藻類(ビタミン、ミネラル)
これに「果物」と「乳製品」を加える
P40
栄養素とは何か
①タンパク質は体の構成成分なので、車体の材料
②炭水化物と脂質はエネルギー源なので、燃料
③ビタミンは体の構成成分にもエネルギー源にもならず必要量も少ないが、なくてはならないので、エンジンオイル
④ミネラルはビタミンと同様に必要量は少なくエネルギー源にもならないが、体の構成成分になるものもあるので、エンジンオイルと車体
⑤水は不足すると体温が上昇しやすくなり熱中症の危険が高まるので、エンジンの冷却水
P91
減量と体組成
これも分かりやすく書くと、極端に食べる量を減らすダイエットをおこなうと、脂肪よりも筋肉が落ちやすくなる、ということである。
P101
減量には食事制限が重要だが、食事を制限しすぎると太りやすくなる可能性がある。(中略)
冬眠する動物では、冬眠中は代謝が低下している。それと同じような変化が、小食の人に起きたと言うことである。
P131
魚には「旬」のあるものがある。旬のものを食べるのは良いこと、と思っている人も多いが、「旬」とは脂肪が多い時期をいう。「旨いものには脂肪が多い」ともいえる。「旨い」という漢字に体を意味する「月」(にくづき)が付くと「脂」という字になる。「脂」は動物の「あぶら」のことで、常温で固体の脂肪のことをいう。魚や植物の脂肪は常温で液体なので「油」と書く。「油脂」という言葉は、個体の脂肪と液体の脂肪の両方を表している。
P139
結論をいえば、エネルギーが不足しないような食事を摂っていれば、筋肉増強が目的であっても、タンパク質の多い食事を心がける必要はないし、プロテインのサプリメントを摂取する必要もない。
P146
加齢につれて、食事の内容も若いときとは変えた方が良い。(中略)高齢者ほど高たんぱくの食事が必要ということになる。
P172-185
スポーツ栄養学Q&A
Q 肉より魚のほうが良いのか
A 栄養面の違いはあるが、どちらが良いとはいえない
Q ご飯やパンなどの主食は少なめのほうが良いのか
A 主食は多くの栄養素の供給源。少なくすれば良いといううものではない
Q スポーツドリンクはうすめたほうが良いのか
A うすめないほうが良い
Q スポーツドリンクは太るのか
A 太りやすい飲料ではない
Q 炭酸飲料は体に悪いのか
・・・もっと色々質問はあるけど少しだけ抜粋した。
回答も詳細に書かれているが、核心部だけを抜き出した。
【ネット上の紹介】
プロテインが筋肉づくりを促進することはない。ご飯などの主食を少なめにすると、栄養バランスが崩れる。このように、アスリートではない普通の人たちが運動をする際に知っておきたい栄養と食事の知識をわかりやすく解説。健康のためジムに通う人に向けた、スポーツ栄養学の入門書。
[目次]
第1章 スポーツ栄養学とは何か;第2章 「食事」で運動の効果は変わるのか?;第3章 栄養素の基礎知識;第4章 エネルギーの基礎知識;第5章 体組成と体重管理;第6章 ジム運動の前・中・後の栄養と摂取法;第7章 ジム運動する人の日常の栄養摂取と食事法;第8章 スポーツとサプリメント;第9章 スポーツ栄養学Q&A;終章 生活の中にスポーツを
「伊庭八郎凍土に奔る」秋山香乃
いきなりシリーズ最終巻?
もっと長く続くと思っていたのに。
おそらく、著者は伊庭八郎の最後を描きたくなったのだろう。
どのように戦い、どのように亡くなったのか?
過去の3作と比べて、通底音が重く感じられる。
趣が異なる、と印象をもった。
見所は2つある。
①礼子との別れ・・・P240-245
②小稲との別れ・・・P253-259
特に、②は秀逸。
小太郎が伊庭八郎の代わりに吉原の小稲に会いに行く。
このやりとりだけでも、この本を読む値打ちがある。
すばらしいシーンだ。(男の身勝手さがよくでている)
なお、本作の本流とは関係ないけど、気になった点がある。
牢に入れられた「罪人」が元気良すぎた場合、食事から塩を抜くそうだ。
すると、元気がなくなり、関節もおかしくなり、腑抜け状態になるらしい。
飽食の現代では、塩分控えめが健康の秘訣のように言われるけど、そうじゃない、と思う。
塩が悪いわけじゃない。
(上杉謙信が武田信玄に塩を送った話しは有名)
【ネット上の紹介】
死への道は、誰もが一人でいくものだ。それにもう十分なほど、多くの友が向こうで待っている―江戸から京、箱根、横浜、そして箱館と、時代の流れに抗いつつも、闘い続けた男、伊庭八郎。現代の日本人が忘れてしまった魂がここにある。