【ぼちぼちクライミング&読書】

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映画「こんにちは、私のお母さん」

2024年01月03日 08時05分11秒 | 映画(一般)


「こんにちは、私のお母さん」

2021年、中国コメディ映画。
ジア・リンが脚本・監督を務め、出演もしている。

シャオリンは大学合格祝賀会から帰る途中、交通事故にあう。
気がつくと、1981年にタイムスリップしていた。
そこには、若かりし母がいた。
苦労ばかりかけてきた彼女は、母を喜ばせようとする。
金も地位もある、工場長の息子と母をくっつけようと奮闘する。
「私のような出来の悪い娘を産まず、苦労のない人生を送って」、と。

中国版「バック・トゥ・ザ・フューチャー」だけど、
本家と逆で、両親をくっつけない方向で奮闘する。
『中国全土が笑って泣いた』とあるが、大げさでない。
1981年といえば、「文化大革命」が終わって、一息ついたころ。
改革開放路線への移行期で、「天安門事件」も起こっていない。
ちょうど良い時代を選んでいる。

当時の風俗もしれて、興味深い。
「仕掛」がしてあって、泣かせる。
お薦めです。観てみて。

【参考リンク】
映画『こんにちは、私のお母さん』公式サイト (hark3.com)


「太陽の帝国」「宋家の三姉妹」

2023年08月11日 07時06分55秒 | 映画(一般)


映画を2本観た・・・「太陽の帝国」「宋家の三姉妹」。

太陽の帝国とは日本のこと。
イギリスの作家、J・G・バラードの自伝小説が原作。
著者の捕虜収容所体験が元になっている。
スティーヴン・スピルバーグによって映画化1987年に公開された。
日中戦争当時の上海と蘇州が舞台。
当時、少年だったバラードの零戦マニアぶりも描かれる。

これで思い出すのが、フランス人作家・ピエール・ブール。
彼もまた、当時、日本人の捕虜となっている。
この経験をもとに、「戦場にかける橋」を執筆。
また、「猿の惑星」も著している。
故に、猿の惑星の「サル」とは「日本人」のこと、と言われているが、
違うという説もある。


「宋家の三姉妹」
(原題:宋家皇朝、英語題:The Soong Sisters)。
1997年、香港・日本合作映画。
宋靄齢・宋慶齢・宋美齢の三姉妹を描いている。

長女は財閥に嫁ぎ、次女は孫文に、末っ子の美齢は蒋介石と結婚した。
とんでもないセレブ姉妹だ。
この映画を観る前、父親による政略結婚、と思っていた。
事実はことなるようだ。
少なくとも、次女の結婚に、父は反対だった様子。
ほとんど駆け落ち状態。
一部日本も舞台となり興味深い。
何となく、日本の浅井三姉妹を思い出した。

【ネット上の紹介】・・・「太陽の帝国」
1941年、第二次世界大戦下。上海に暮らすイギリス人の少年ジムは、日本軍の“零戦”に憧れる無邪気な少年だった。だがその日本軍が上海に侵攻、攻撃は全土に及んだ。混乱に巻き込まれ、両親と離れ離れになってしまったジムを救ったのは…。第2次世界大戦下の上海を舞台に、ひとりの少年の成長を描いた、スティーブン・スピルバーグ監督が贈る珠玉の戦争ドラマ。初回生産限定。

【ネット上の紹介】・・・「宋家の三姉妹」
新しい時代を夢見る3人の女性を描くヒューマン・ドラマ。今世紀初頭の中国。古い因習にとらわれずに育てられてきた宋家の三姉妹。アメリカ留学から帰国した彼女たちは、それぞれに全く異なる結婚相手を選ぶ。長女の靄齢は財閥の御曹司と結婚し、中国経済を左右する大財閥を築く。次女の慶齢は革命家・孫文と恋をし、彼とともに情熱のすべてを革命に捧げる。そして、三女の美齢は野心あふれる若き軍司令官、蒋介石と結婚する。


スラムダンク

2022年12月06日 19時58分43秒 | 映画(一般)


映画「スラムダンク」を観てきた。
原作者の井上雄彦さんが監督・脚本を務めている。
キャラクターの動き、スピード感がすばらしい。
実写では不可能と思える迫力だ。

声優がテレビアニメ版と異なっているのが残念。
でも、思ったほど違和感はない。

映画『THE FIRST SLAM DUNK』公式サイト


映画「ジュラシック・ワールド」

2022年10月07日 07時09分49秒 | 映画(一般)


「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」を観た。
アラン・グラント博士、エリー・サトラー博士、イアン・マルコム博士も登場し、ファンサービス満載。このシリーズの総決算ともいうべき作品。

【参考】
ジュラシック・パーク(1993年)
ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997年)
ジュラシック・パークIII (2001年)

ジュラシック・ワールド(2015年)
ジュラシック・ワールド/炎の王国(2018年)
ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2022年)

【参考リンク】
映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』公式サイト (jurassicworld.jp)


映画「妻への家路」

2022年03月09日 07時52分23秒 | 映画(一般)


2014年、中国映画、チャン・イーモウ監督。
文化大革命を題材とした映画。
原作は厳歌苓(ゲリン・ヤン)の同名小説。


1977年、文化大革命が終結し、解放された夫は20年ぶりに帰宅する。
しかし、妻は極度のストレスにより記憶を失い、夫を認識できない。
夫は向かいの家に住み、妻を見守る生活を送る。
いったい妻は夫のことを思い出すのか?

【関連リンク】
公式ウェブサイト 


「英国王のスピーチ」

2021年12月11日 19時10分44秒 | 映画(一般)

当時のスーツ、帽子、手袋を身に着けて寄り添う男女の姿
「英国王のスピーチ」(2010年、The King's Speech)を観た。
第83回、アカデミー賞・作品賞。

【ネット上の紹介】
英国王・ジョージ5世の次男・アルバートは吃音で内向的な性格。そんな夫を心配した妻が見つけてきたのは変わり者の言語療法士・ライオネルだった。型破りな彼の治療に反発するアルバート。だが兄が王位を返上したことから、突如王の座に就くこととなり…。

地味な内容ながら、最後まで一気に観た。
演技力ある役者がそろったのがよかった。
脇役も含めて、粒ぞろい。
機会があれば、観てみて。


「さらば、わが愛 覇王別姫」

2021年11月09日 19時44分03秒 | 映画(一般)

「さらば、わが愛 覇王別姫」
1993年作品、香港映画、京劇がテーマ。

【ネット上の紹介】
1925年の北京。孤児や貧民の子が集まる京劇の養成所に入った少年・小豆子。いじめられる彼をかばったのは、兄のような存在である石頭だけだった。成長した2人は、小豆子は女役、石頭は男役として「覇王別姫」で共演。スターへと上りつめるが…。

【感想】
日中戦争から国民党政権、共産党への移行、文化大革命の嵐を描いている。
主人公2人と京劇を中心に時代の流れを描いた作品。
良く出来ている。押さえておきたい名作と思う。

【備考】
「覇王別姫」とは、四面楚歌で有名な項羽と虞美人とを描いた京劇作品
by Wikipedia


新感染半島 ファイナル・ステージ

2021年04月03日 11時07分09秒 | 映画(一般)

「新感染半島 ファイナル・ステージ」(2020年)を観た。
「新感染 ファイナル・エクスプレス」(2016年)の続編。
前作同様、ヨン・サンホ監督で、脚本も書いている。
あれから、4年後、という設定。
謎のウイルス・パンデミックにより、半島は壊滅状態。
家族を守れなかったジョンソクは、亡命先香港で廃人のような暮らしを送っていた。
そんな彼のもとに、無政府状態の祖国に戻り、大量のドルを積んだトラックを見つけるように、と依頼が・・・。

先の読めないストーリー、意表を突いた展開。
良く出来ている、と感じた。(新聞の映画評も良かった)
子役の演技も良かった。
秀逸の、ゾンビ映画で、脱出サバイバル作品だ。

【参考リンク】
映画『新 感染半島 ファイナル・ステージ』公式サイト


イップ・マン 完結

2020年12月30日 12時12分28秒 | 映画(一般)
映画「イップ・マン」シリーズ・完結編。
全4部作・最終章、だ。ウィルソン・イップ監督、ドニー・イェン主演。
次のようになっている。
 
①イップ・マン 序章 2008年
②イップ・マン 葉問 2010年
③イップ・マン 継承 2015年
④イップ・マン 完結 2019年

①~③まで既に観ている。
今回観たのは④「イップ・マン 完結」。
本シリーズでも、1、2を争う完成度の高さ。
ブルース・リー(もちろん、そっくりさん)が登場するのもいい。
カンフーだけでなく、ヌンチャク技も披露してくる。(ファン大喜びでしょう)

見どころは多すぎて指摘できない。
全編クライマックス、アクションてんこ盛りだ。

主人公を演じるドニー・イェンが良い味を出している。
一見、真面目なサラリーマン風。
格闘技をするように見えない。
でも、戦闘モードになると豹変する。
そこがいい。

【蛇足】
1960年代香港、サンフランシスコが再現されている。
航空機内、空港での風景。
flight attendant(CA=キャビンアテンダントは、和製英語)は、昔、スチュワーデス、と言われていたが、空港でカートを転がさず、大きなバッグを提げて移動している。
・・・興味深い。
香港の空港も、チェクラップコク国際空港でなく、啓徳空港が再現されている。

【備考】
U-NEXTだと、399円、Amazonだと400円。
但し、U-NEXTにポイントが貯まっているので実質無料。(毎月1200ポイント貯まる)
なお、Netflixでは、観られない。(2020/12/30現在)
 
【参考リンク】
映画『イップ・マン 完結』公式サイト

映画「イップ・マン」

2020年07月24日 08時27分15秒 | 映画(一般)
映画「イップ・マン」。
香港映画で全4部作、ウィルソン・イップ監督、ドニー・イェン主演。
カンフー・アクションが楽しめる。

①イップ・マン 序章 2008年
②イップ・マン 葉問 2010年
③イップ・マン 継承 2015年
④イップ・マン 完結 2019年

シリーズ4作目完結編は現在ロードショー公開中。
私は①から③までをNetflixで観た。
日本でカンフー映画が人気になったのは、「燃えよドラゴン」から。
私の中では、ブルース・リー→ジャッキー・チェン→ジェット・リー、の流れだ。
今回のイップ・マンでドニー・イェンも追加された。

【参考リンク】
映画『イップ・マン 完結』公式サイト

映画「13th -憲法修正第13条-」

2020年06月25日 09時34分36秒 | 映画(一般)
映画「13th -憲法修正第13条-」を、Netflixで観た。
エイヴァ・デュヴァーネイ監督による2016年ドキュメンタリー映画。
13thとは、合衆国憲法修正第13条(奴隷制廃止条項)のこと。
しかし実際には、形を変えた奴隷制度が存在する。
人種差別、大量投獄を描いた作品。

オバマの前大統領の言葉:
「アメリカの人口は世界全体の5%にすぎないにも関わらず、アメリカ人受刑者は世界全体の受刑者数の25%を占めている」

白人が生涯で投獄される可能性:17人に1人
黒人が生涯で投獄される可能性:3人に1人
刑務所での黒人:40.2%

ジャーナリスト・津田大介氏の言葉:
「13th -憲法修正第13条-」は、豊富なデータと証言でその事実を明らかにしており、表面だけなぞってもわからないBLMの核心が描かれている。いまこそ見られるべき傑作だ。2020年6月25日朝日新聞『論壇時評』より

【感想】
珍しく社会派映画を観た。最近、BLM問題を、新聞などで目にして気になったから・・・歴史的背景、経緯が分かりやすく描かれている。インタビュー映像多数、数字も押さえられている。

映画「新感染」

2020年06月05日 17時38分18秒 | 映画(一般)

映画「新感染」を観た。
パンデミック・ホラー映画。(2016年韓国公開、2017年日本公開)
ソウルから釜山行き、時速300km高速列車の中。
感染者が1人乗り合わせたことから、物語が転がり出す。
次々に感染していき、感染するとゾンビ化して、新たな犠牲者を求めて襲い出す。感染してない人々は、感染している可能性のある人たちを差別し、排除しようとする。感染者は、どんどん増えていき、無感染者は少数となる。
 
いったい助かる方法はあるのか?
釜山に辿り着いたら大丈夫なのか?
人は恐怖に駆られると地が出てくる。
他の人を犠牲にしても、自分は助かりたい、と。
あるいは、自分を犠牲にしても妊婦の妻を救おうとしたり。
多くの乗客の思惑が絡み合い、社会派ドラマのような深みを与えている。
 
【参考リンク】
映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』公式サイト
http://shin-kansen.com/音が出るので注意!

「陽のあたる場所」

2020年05月20日 19時18分24秒 | 映画(一般)
A Place in the Sun (1959 reissue poster).jpg
米映画「陽のあたる場所」(A Place in the Sun)を観た。
1951年作品、モンゴメリー・クリフト、エリザベス・テイラー主演。
社内恋愛禁止の職場で、恋に落ちた二人。
うまくいくと思えた二人だが、青年の方が、高嶺の花に手を出して二股をかける。
 
この映画が、再び脚光を浴びたのはTV「北の国から92巣立ち」による。
劇中映画として取り上げられたから。
純がタマコを妊娠させてしまうシーンで観る映画がこれ。
内容が微妙にリンクしているのがミソ。

「女神の見えざる手」

2020年04月30日 07時02分51秒 | 映画(一般)
映画「女神の見えざる手」(2016年公開)を観た。
銃規制をめぐるロビイストの攻防を描いている。
エリザベス・スローンは、大手ロビー会社に勤めていた。
しかし、「新たな『銃規制法案』を廃案にもっていってくれ」、と依頼され、これを断り小さなロビー会社に自身のスタッフを連れて移ってしまう。
ここから攻防が始まる。
相手は圧倒的な資金を持つ全米最強ライフル協会である。
勝ち目はないに等しい。どう戦うエリザベス?!

アメリカ映画を見なおした。このテーマをエンターテインメントにするとは! ジェシカ・チャステインの演技がすばらしい。(最期のシーンだけ3回観なおした、鳥肌モノだ)
公式ウェブサイト→http://miss-sloane.jp/

映画『ガス燈』

2020年04月07日 17時42分31秒 | 映画(一般)
近くの書店で「ガス燈」が廉価で売られていた。
イングリット・バーグマンとシャルル・ボワイエ共演の名作だ。
(1944年モノクロ114分)

内容は、2人がイタリアで出会って結婚し、ロンドンで生活を始めるところから始まる。新しい家は、かつて彼女が幼い頃に住んでいた大きな家。
住みだしたとたん、屋根裏で音がしたり、部屋のガス燈が暗くなったり、ものが無くなったり、不思議な出来事が続く。
頼るべき夫は、なぜか心理的に妻を追い詰めていく。
イングリット・バーグマンの演技が素晴らしい、これによりアカデミー主演女優賞を受賞した。

さて、この映画により、gaslighting(ガスライティング)という言葉が生まれた。
心理的虐待、自分の嘘を指摘する相手を、逆に責め精神的に追い込む。
近年は、トランプ大統領の嘘を攻めたCNNニュースを、「フェイクだ」と言い続け、再びこの言葉が脚光を浴びた。「これだけフェイクと言い続けるからには、トランプは正しいに違いない」、と思い込ませ、一部の人には有効に働いている。
恐ろしいことだ。

【gaslighting使用例】by「アメリカ炎上通信言霊USA」(町山智浩)P240
たとえば、会社の上司が間違った指示を出した後で、「私はそんなことは言っていない」と言い張り、部下の記憶違いのせいにしたりする。また、「この女、誰?」と妻に浮気を問い詰められた夫が「そんな女知らない。君の妄想だ。どうかしてるよ」と、妻の精神状態のせいにしたりする。