SP 革命篇
2011年/日本
革命ごっこ
総合
0点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
敢えてタイトルに‘革命’という言葉を選んで観客の気分を煽るのはいいとしても、制作者は自らハードルを上げたのではないのかと危惧していたのであるが、革命の不可能性が描かれていて納得した次第である。
兄は政治家たちの腐敗を糾弾することで日本人の意識を目覚めさせようと試みる素振りをしながら、実は自分の父親の死を踏み台にして総理大臣にまで上り詰めた麻田雄三を殺そうとしていた。兄と同じ志で今回の‘革命’に加担した弟は、実は兄を踏み台にして次の総理大臣に就任しようと企んでいた。四係が国会議事堂に乗り込んで‘革命’が失敗した時、兄が弟を撃たなかった理由は、国会議員になろうとする人間は誰でも権力の魅惑に取り付かれてしまうという諦念によるものであろう。
しかし兄の行動は正しいものだったのだろうか? 麻田雄三は兄に拳銃で脚を撃たれても自分の罪を認めようとはしなかった。麻田が罪を認めた理由は、死んだ同僚が兄の父親であることが分かった時であり、つまり麻田は兄に同情して気の毒がって罪を認めてあげたのである。これが罪を認めたことになるのだろうか? 結局‘力’で自分の思い通りする点においては兄は弟や麻田と変わらないのである。兄が陥った誤ちから逃れるためには、兄とは対照的にSPとしての矜持を持ちあくまでも自分の任務に忠実であろうとする井上薫のような振る舞いをとるしかなく、そのような‘革命ごっこ’を許してしまう‘ホモソーシャル’な国会議事堂を制圧する人物が主演の岡田准一ではなくて、クエンティン・タランティーノが描くような容赦の無い派手な連射をためらわないヒロインの真木よう子であることが痛快だった。
野望篇のアクションと革命篇の密室劇のバランスもよく、誰でも十分に楽しめる娯楽作品に仕上がっているが、とてもこれで終わりのエンディングだとは思えないので、採点は控えておきたい。
野菜の流通策を検討=被災地の福島県訪問―石原都知事(時事通信) - goo ニュース
「最悪の事態は神のみぞ知る」 池田経産副大臣(朝日新聞) - goo ニュース
福島第一原発の事故について池田元久経済産業副大臣は「私としては予見しうる最悪
の事態を考えて(対応して)いる。それ以上は神のみぞ知るだ」と発言し、石原慎太郎は
「津波をうまく利用して、我欲をうまく洗い流す必要がある。積年にたまった日本人の
心の垢を。これはやっぱり天罰だと思う。被災された方にはですね非常に無残な言葉に
聞こえるかもしれませんが」と発言している。石原は「片言隻句だけとらえて報道するのは
卑劣だ」と報道機関を批判しているが、そもそも行政に携わる人間が“神”だの“天”だの
持ち出して非科学的な発言を不用意にしてしまうこと自体が問題なのである。行政に
関わる以上は国民に対して“神”の役割を担っているという自覚を持たないまま、まるで
他人事のように発言できてしまう神経の疲れ具合は原発以上に危機感を覚える。