太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男
2011年/日本
不可解な常軌の逸し方
総合 60点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
太平洋戦争の最中、サイパン島において軍隊と民間人を統率した実在した陸軍大尉である大場栄を忠実に描いたようではあるが、アメリカ兵たちに‘フォックス’呼ばれていたという割には、その‘フォックス’振りが不足しているように見える理由は、遂行された作戦そのものよりも、その作戦の演出が大雑把であるためだと思う。それは大場の戦略のみならず、アメリカ軍に捕らえられた日本人が収容されている施設へいとも簡単に大場が侵入できてしまうことからして拍子抜けの感がある。
しかし大場栄よりも理解に苦しむ人物は唐沢寿明が演じる堀内今朝松一等兵である。一見破天荒に見える堀内今朝松なのであるが、襲撃してきたアメリカ兵たちから身を隠していた日本人の一人が物を落としてしまい、上に隠れていることがバレそうになった瞬間、敢えてアメリカ兵に銃撃することで上への注意を逸らせて仲間たちを救うという計算が出来るところを見せておきながら、足りない医薬品を盗み出そうと青野千恵子と共に相手に気づかれずに収容所へ忍び込んだまではいいのであるが、元木末吉とハーマン・ルイス大尉の後ろ姿を見かけた途端に、敵方の陣地内で勝ち目が無いことが分かっているはずなのに、何のスイッチが入ってしまったのか突然彼らに向けて銃を撃ってしまい、案の定殺されてしまう。戦場という特殊な環境の中であるがために一般的な想像の範囲を超えた常軌の逸し方というものがあるのかもしれないが、説得力が無いストーリー展開だった。
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今回のアメリカ国務相のケビン・メア日本部長の沖縄について「ごまかしとゆすりの名人」
という発言はアメリカン大学の学生に対する講義に中で出たものらしいが、学生によれば
オフレコという指定は無く、発言内容も学生が作成した発言録に依るものらしいが極めて
正確なものらしいが、そもそも発言というものは発言者ではなく、それを発言の受け手が
どのように理解したのかが全てなのだから、ケビン・メアは言い訳のしようがないだろう。
しかし問題なのはケビン・メアが日本に関して無知な男ではないということである。
在福岡米国領事館の首席領事を務めたこともあり、駐沖縄総領事時代も含めると
少なくとも6年は日本に関わっていたことになる。そのような男が沖縄を「ゆすりの名人」
と例えるということは、これはただの侮辱ではなく、個人的に何かあったと考える方が
自然であろうから、ただ更迭して済ます事なく、本人に弁解の機会を与えるべきなのだ。