ばかもの
2010年/日本
すれ違う心の軌跡
総合
80点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
1999年からの10年間はアメリカでは同時多発テロ事件を経て「チェンジ」を唱えてオバマがアメリカ大統領に就任したりと劇的な変化があり、当然日本においても新潟県中越沖地震などがあった。
勿論様々な‘激震’に遭遇してしまえば人生は大きく変わってしまうのであるが、たとえ‘激震’に遭遇しなくても人生は静かに変化していく。
主人公の大学生の大須秀成は父親の置き忘れた財布を取りに行った居酒屋で吉竹額子と出逢い、恋に落ちてしまうのだが、額子の一方的な決断で2人は別れてしまう。
秀成は学校では山根ユキと付き合っているのであるが、深い関係ではなかった。デイトレードで成功したユキが東京に出ていく前夜に秀成はユキと関係を持とうとするのだが、ユキに断られてしまう。しかし驚いたことに東京にいるユキを訪ねた秀成は新興宗教にはまっていたユキにいきなり身体を求められ、そのあまりの豹変振りに戸惑いを隠せない。その後、秀成はユキに助けを求めに彼女が修行している施設を訪ねるのであるが、今度はユキに拒絶されてしまう。しかしそれはユキの‘気転’であったのかどうか、ユキが亡くなってしまった以上確かめる術はもはや秀成にはない。
親友の加藤の結婚式に出席した秀成は学校の教師をしている翔子と出逢って同棲することになるのであるが、翔子の存在そのものが秀成の学歴コンプレックスを絶えず刺激することになってしまう。
‘激震’ではないのであるが、このような微妙な心のすれ違いが積み重なり秀成をアルコール依存症へ追い込んでいく。しかし秀成がアルコール依存症を完全に克服するきっかけも、秀成の意志に反して断固として酒を飲ませないように敢えて‘すれ違う’額子の‘腕力’なのであり、その貴重な額子の右腕をいとおしく洗う秀成が物悲しい。
秀成の姉の結婚式のシーンで、秀成のジョッキへの親戚のおじさんのビールの溢れそうで溢れない注ぎ方が絶妙であったのだが、その後のビールの泡が上手く繋がっていなかったのが惜しかった。
それにしてもこのような良質のメロドラマに‘ばかもの’というタイトルは明らかにデメリットだと思うのは私だけなのだろうか?
携帯電話、股に隠して左手で入力 入試投稿の予備校生(朝日新聞) - goo ニュース
恐らく試験会場内における携帯電話の注意事項というものは試験中に携帯電話が
鳴ることがないようにということのみで、カンニングに利用される可能性まで試験監督の
考えが至っていなかったために、監督官の目から逃れることが出来たのだと思う。
男子予備校生は高校3年生の時に父親を亡くしている上に、浪人しているために
早稲田大学の試験に合格しているにもかかわらず、母親の経済的負担をできるだけ
軽減させようと授業料が安く済む国立大学への入学に拘っていたようで、偽計業務妨害
容疑で逮捕されたのだが、同情の余地はある。しかし心配はいらない。起訴はされない
だろうから、釈放されれば Yahoo! JAPAN がスカウトしてくれるだろう。「ヤフー知恵袋」
を世に知らしめしてくれた功績は計り知れないものがあるからである。