原題:『Jack Reacher: Never Go Back』
監督:エドワード・ズウィック
脚本:エドワード・ズウィック/マーシャル・ハースコヴィッツ/リチャード・ウェンク
撮影:オリヴァー・ウッド
出演:トム・クルーズ/コビー・スマルダース/ダニカ・ヤロシュ/ロバート・ネッパー
2016年/アメリカ
引く手あまたで不足する「美人」について
本作はイギリス人の推理小説家であるリー・チャイルドの「ジャック・リーチャー・シリーズ」の中からヒットしそうな作品を選んだのであろうが、まるで『96時間(Taken)』シリーズを手掛けるリュック・ベッソンの作風に似てしまっている。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(J・J・エイブラムス監督 2015年)などを観ても美少女のヒロインをメインに据えることはブームになっているからその流れに乗っているのであろうが、ハリウッド作品ということでより丁寧に撮られているという印象を持つ。
しかし審美眼は人それぞれということを踏まえた上で敢えて書くのであるが、主人公のジャック・リーチャーが救出することになる「娘役」のサマンサ・デイトンを演じたダニカ・ヤロシュがどうしても可愛く見えない。例えば、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』でヒロインのレイを演じたデイジー・リドリーや『メン・イン・キャット』(バリー・ソネンフェルド監督 2016年)で主人公の娘を演じたマリーナ・ワイズマンなどはとても可愛いく見えるから、私の審美眼が世間と極端にずれているはずはないのだが、本作において肝心のヒロインが不美人であることに納得しかねる。