原題:『疾風ロンド』
監督:吉田照幸
脚本:吉田照幸/ハセベバクシンオー
撮影:佐光朗
出演:阿部寛/大倉忠義/大島優子/ムロツヨシ/堀内敬子/戸次重幸/濱田龍臣/柄本明
2016年/日本
「瓶」の形態の重要性について
例えば、『RANMARU 神の舌を持つ男 鬼灯デスロード編』(堤幸彦監督 2016年)のようにテレビの2時間サスペンスドラマのパロディーと分かって観るのであるならば、リアリティに関して寛容にもなれるのであるが、本作のようなコメディー要素を含むサスペンスドラマであるならば、些細なことでドラマから現実に引き戻されて冷めてしまうものである。個人的には最初に葛原克也が盗んだ新型炭疽菌「K-55」が入った瓶を雪原の中に埋めた後に、中学生の高野裕紀が瓶をすり替える際に、短時間で全く同じようなコショウ入りの瓶を用意できたことで、そんなことはあり得ないという気持ちが強くなり、その後の都合の良いストーリー展開に完全に冷めてしまった。
原作はどうなっているのか確認してみたら、原作は瓶の形が違って描かれており納得した次第である。